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● 書類の手続き ●
1. 雇用保険
勤務されている医療機関により、雇用保険を掛けているところとそうでないところがあるようです。一般的に医師という立場から、社会通念上失業はありえないとの見地により、掛けていない医療機関が多いようです。
しかし、何らかの理由により失業し場合は、雇用保険に加入していれば受給資格が得られます。
◆受給資格
雇用保険の基本手当は、離職した人すべての人に支給されるわけではありません。支給にあたっての条件は、
1. 離職する日の過去1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること
2. 失業状態であること
3. 被保険者の資格喪失の確認を受けていること
雇用保険で認めるところの「失業」とは、就職したい積極的な気持ちを持ち、実際いつでも就業できる健康上、環境上の能力がありながら、職業に就けないでいる状態にあること。つまり、妊娠や出産、病気やけがなどのために働けない人(受給期間延長通知書の交付者は除く)は資格からはずれることになります。
◆受給手続き
基本手当の受給手続きは、自分の住所または居所を管轄するハローワークで行います。手続きの際必要となるのは、次の5つです。
1. 雇用保険被保険者証
2. 離職票
3. 写真(タテ3センチ・ヨコ2.5センチの正面上半身)
4. 印鑑
5. 住所または居所・年齢を確認できる書類(住民票や運転免許証など官公署発行の証明書)
◆失業給付の受給プロセス
雇用保険の失業給付は、離職の理由によって受給プロセスが異なります。
病医院の倒産など病医院側の特殊事情や定年退職などの正当な理由で退職した場合は、求職の申込みを行った日より7日間の「待機」を経て、8日目より支給がスタートします。
一方、もっといい給料が欲しいとか、同僚と折り合いが悪いなど、自己の都合で離職した場合は、7日間の待機に加えて、1〜3ヶ月の期間、基本手当の支給が行われません(これを給付制限期間といいます)。受給期間中に再就職し、被保険者期間6ヶ月未満で再び自己都合により離職し、受給手続きを取った場合は1ヶ月間。つまり、支給が開始されるのは、受給資格の決定日から1週間と1〜3ヶ月後から。
所定給付日数は、離職日現在の年齢や被保険者であった期間などによって、支給額は、離職の日以前6ヶ月間に支払われた賃金によってそれぞれ決定されます。
2. 健康保険
病医院を辞めると自動的に健康保険被保険者としての資格を失ってしまうことになります。そこで何らかの手を打たなくてはなりませんが、方法は2通りあります。
◆任意継続被保険者制度を利用する
任意継続被保険者制度は、離職後2年間に限って勤めていたときと同じ健康保険の適用が受けられる制度です。自分の住所または居所を管轄する社会保険事務所または前勤務先の健康保険組合で「任意継続被保険者資格取得申請書」をもらい、所定事項を記入し、提出することになります。
手続きには、印鑑と住民票、および1〜2ヶ月分の保険料が必要となります。
◆国民健康保険に加入する
国民健康保険は自営業者や失業中の人などが加入の対象となる。手続きは、住んでいる市区町村の役場・役所で。必要なのは印鑑一つだが、役所によっては、それまで加入していた健康保険の被保険者資格を喪失したことを証明する書類を求められることもあります。この書類は、前勤務先が発行してくれるので、事前に手続き担当窓口に確かめ、必要なら退職時にもらっておくとよいでしょう。
◆治療中の病気は継続両用給付制度
退職時点で1年以上継続して健康保険に加入している人で、退職前から治療を続けている病気やけがなどのある場合は、「継続療養給付制度」を活用できます。
この制度は、その病気やけがの治療に限って、初診の日から5年間を限度に、退職後も同じ健康保険の適用が受けられるというものです。勤務先を管轄する社会保険事務所か、健康保険組合の「継続療養受給届」に、治療を受けている医師の証明をもらい、さきの社会保険事務所または健康保険組合に提出し、「継続療養受給証明書」の交付を受けることになります。
3. 住民税
◆退職後の住民税の納入方法
住民税の納入は後払いシステムです。1月から12月までの1年間の収入に対して課せられたものを、翌年の6月から、翌々年の5月にかけて支払うことになります。退職後の住民税の支払いについては、その納入方法が退職時期によって異なります。
@6〜12月に辞めた場合
前々年の所得から算出された住民税の内、翌年の5月までに支払うべき住民税の残額は、退職時に一括納入するか分割払いするきまりです。
A1〜5月に辞めた場合
5月までに払うべき前々年の所得から算出された住民税の残額を、退職時に一括納入します。最後の給与もしくは退職金から引かれますので、そのつもりで資金計画を立てるようにしてください。
また、6月1日時点で再就職していれば新しい勤務先で天引きされますが、失業中の場合は、役所からの納入通知書に従って6、8、10、1月の4期に分納します。
4. 所得税
◆申告の方法
所得税は1月から12月までの1年間の所得が確定した時点で課税されます。サラリーマンなら、月々の給与からその都度計算されて、源泉徴収(天引き)されています。
しかし、この源泉徴収には、所得税の控除対象となる生命保険料や損害保険料、医療費、住宅取得控除などが考慮されていません。そこで、その年の所得税が決定する12月に、改めて税額の計算をし直します。これが所得税の年末調整です。
@年内に再就職した人
退職したその年の内に再就職した人は、再就職先で年末調整を受けられます。辞めた勤務先から受け取った「源泉徴収票」と保険会社などから送付される各種控除証明書を添えて、病医院に提出すればOKです。
A年内に再就職しなかった人
12月までに再就職しなかった人は、税金の納めすぎの場合が多いので、必ず申告しましょう。確定申告は自分の住所を管轄する税務署で。辞めた病医院から受け取った「源泉徴収票」と印鑑、各種控除証明書をそ ろえて手続きします。
申告の期間は原則として2月16日から3月15日の間ですが、還付申告は1月初旬から受け付けてもらえます。
5. 国民年金
◆失業中は国民年金に加入
病医院を辞めてから厚生年金保険の資格を失ったら、「国民皆年金」の原則に従って、国民年金に加入します。手続きは住んでいる市区町村の役場、役所で、手続きには年金手帳と印鑑、および退職を明らかにする書類(離職票など)が必要です。保険料は収入の多寡に関わらず月額1万3300円と決められています。
◆再就職したら、変更届を
再就職して、新しい病医院で厚生年金に加入したら、再び加入手続きをした役所に行き、国民年金の種別変更の手続きを取ります。一時保険料が二重払いになることもありますが、払い過ぎた分は後日返却されます。
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