
⇒ 「年俸」ってよくわからないんだけど・・・
本来、年俸制という言葉の単純な意味は、賃金を一年間という時間単位で決定するというものにすぎないはずですが、近年導入が進められている年俸制をみると、単にそれだけではなく、
@年齢や勤続年数により算定されていた定額の年齢給・年功給部分の廃止または大幅な縮減
A病院の医師人事(採用)管理を簡略化させる
B医師の業績や職能レベルが賃金額決定の基準になる(とされている)
C終身雇用ではなく契約にて雇用期間を設定する
など、病院経営者と勤務医との個別交渉を前提とした契約での賃金体系となっているのが現状です。
但し、特に転職される場合、明確な自身のアピール(年俸交渉)ができないときには、病院経営者側主導の「年俸」になってしまうとも捉えることもできます。賃金額決定に際して、一般の集団的交渉の要素が排除され、病院経営者と個々の医師との個別的決定に委ねる仕組にされており、経営者と対等な交渉力を持ち得ない個々の医師にとっては、危険な仕組ともいえます。
ですから、紹介会社(キャリアコンサルタント)を利用して医療機関との交渉を行わさせることも、転職を有利に進める有効な手段です。
◆個別同意(年俸交渉)を行う契約時において、下記の点について特に注意が必要です。
@ 就業規則及び給与規定の有無(年俸についての規定が記載されているかどうか)
A 適用業務、期間の明示がされているか
B 労働時間管理の明示(時間外診療、当直などの各種手当てなど)
C 賃金決定基準の明示(評価基準など含む)
D 公正な評価・決定の担保(公正な評価であるかどうかの信頼性)
E 評価についての説明と異議申し立てについて
F できれば最低補償額の設定
「医師」とは他の職種と比較し、特に専門性の高い職種といえます。したがって、一般的に年俸制度による賃金額の決定は、合理的であるともいえますが、勤務される医師側が、労働法などの知識が乏しい時は、不利に作用する場合も少なくありません。
労働法だけにとどまらず、その医療機関の情報や医療業界の人事・労務について多くの情報を持ち合わせる、キャリアコンサルタントに相談してみるのもひとつの手段です。 ⇒ 相談する

