Chapter01
後期研修医を受けることができる
病院に入職したいんです
ご家庭の事情があり、後期研修の途中で退職された、麻酔科の医師・D先生。このため転職先は、「後期研修を受け入れている病院」に限られていました。
医局との関係もあるため私はD先生に、まずは「転科すれば転職活動がしやすくなりますよ」とお勧めしました。
しかし、答えはNO。D先生は「麻酔科医としてやっていきたい」という強い意志をお持ちだったのです。
それなら私は、その思いに答えようと、片っ端から200件以上の医療機関に「麻酔科で後期研修を受けられないか?」と病院に電話をかけました。
実家から離れたくないというD先生のご希望もあり、エリアは限定されましたが、2つの医療機関が見つかりました。
先生が希望しておられる勤務地の隣の市でしたが、該当する病院はこの2つのみ。
「隣の市ですが、先生の希望条件にもっとも近い医療機関です」とご紹介できたのです。

Chapter02
当事者では聞けないことも、
第三者なら質問できる
病院の規模はネットで調べることができますが、院内の雰囲気は現場に行かなければ分かりません。
私はD先生とその2つの医療機関を訪問し、面接にも同席しました。D先生に限らず、ドクターはあまり転職に慣れていらっしゃいません。
「この病院で、こういった医療に携わりたい」という想いは明確でも、給与や勤務体系を後回しに考えてしまう傾向があります。
もし、給与や待遇に関して相談したい事項があったとしても、自ら交渉するのは抵抗があるものです。
こんな時が、私の出番。コンサルティングのプロとして、ドクターが質問しにくい勤務体系や給与面についても、しっかり医療機関に尋ね、ドクターにもご納得いただきます。
また研修内容や期間についても医療機関とD先生の間で調整した結果、D先生の入職が決まりました。D先生はすでに前の病院を退職しておられたので、医局の引き止めなどもなくスムーズに入職できると、その時は思っていたのです。

立ち上げに関われる仕事も探しだします
Chapter03
D先生はまだお若い。
今後のことも考えなければ・・・
しかし、入職直前になって、問題が発覚しました。D先生が以前勤めていた病院の医局と、新しく入職することになった医療機関との関係です。
D先生はまだ30代前半とお若く、後期研修も半ばです。これからのことを考えると、医局との関係は良好に保つべきだと考えました。
D先生と相談しながら以前勤めておられた病院の医局に筋を通し、無事入職が実現したときには、先生も私もほっとしました。
D先生のように後期研修の途中で転職するドクターは少ないため入職後の様子が気になり、連絡は密にさせていただきました。
今でも時折、D先生からメールで近況報告をいただきます。

Chapter04
「もっといい条件があったのに」
という後悔だけはしたくない
「この病院なら、先生の希望にマッチします」と自信を持って提案するために、私はエリア内のすべての医療機関に打診をします。
転職のための条件を絞りすぎると選択肢が狭まりますから、転職を希望される先生には少し条件を広げてご紹介します。
先生があまり乗り気でなくても、「実際に雰囲気を見てから決めたほうがいいですよ。せっかくだから一緒に見に行きましょう」とお誘いします。
医療機関に足を運び、医療機関の人と直接話をし、給与や待遇はもちろん病院の雰囲気なども具体的にお伝えするのが、私の進め方です。

探すことを諦めないコンサルタントがいます