山形県「庄内医療圏」
二次医療圏
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山形県の二次医療圏「庄内」の現状と問題点

1二次医療圏「庄内」とは

〈山形県の西部日本海沿岸に位置して、山形県全体の25%の面積を占める医療圏〉
山形県の二次医療圏である「庄内医療圏」は、鶴岡市、酒田市、三川町、庄内町、遊佐町の5自治体からなる医療圏です。本医療圏は山形県の中では西部の日本海沿岸に位置し、北側を秋田県、南側を新潟県、西側を日本海、東側を山形県の二次医療圏である最上医療圏に囲まれています。主に最上川等の河口部分にある庄内平野を中心として、北部に鳥海山、南東部に月山、南部は朝日連峰と呼ばれる山岳地帯に囲まれています。また日本海沿岸にある離島「飛島」も本医療圏に含みます。
本医療圏の面積は約2400平方キロメートル、平成22年国勢調査時点で人口は約30万人で、山形県全体の人口の約25%を占めています。

2庄内医療圏の生活状況

〈日本随一の米どころである庄内平野を抱え、観光面でも多様な観光資源を持つ医療圏〉
庄内医療圏は、平成の大合併の時期に自治体間の併合や合併があり、現在の5自治体となりました。
本医療圏の主要産業は農業で、特に稲作の面では「庄内米」と呼ばれる全国でも有数の高級米の産地として、米穀を取り扱う関係者の間で評価が著しく高い米を生産しています。また米以外にも、ナス、カブ、メロン等の農産物や、「庄内豚」と総称される豚肉の生産が行われていて、特に酒田市に本社を置く「平田牧場」が独自のブランド豚の生産を開始して全国展開を始めたことで、その生産地としての名が高まりました。また観光業の面でも、湯野浜温泉、温海温泉、湯田川温泉などの多数の温泉郷を持つ他に、信仰や登山の対象となる出羽三山と称される山々や鳥海山、山形県では本医療圏にしか存在しない海水浴場、マリンレジャーの基地である離島の飛島など、観光資源が数多くあります。近年は様々な映画のロケ地や映画の舞台としての施設も完成して、観光面の存在感が増しています。
公共交通の点では、JR東日本の羽越本線が本医療圏内を通過していて、さらにJR東日本の陸羽西線が隣接する最上医療圏との間を結んでいます。鉄道空白地帯はバスの利用になりますが、鉄道、バスとも新潟市や秋田市と結ぶ特急列車や都心部や県庁所在地と直結する高速バス以外では利用可能な本数に偏りがあり、医療圏内の移動は自家用車の利用が無難と言えます。また本医療圏内には庄内空港があり、東京の羽田空港との間に毎日4便の路線を確保していて、東京方面からのアクセスは良好と言えます。
道路網の点では、東北自動車道から分岐する山形自動車道が途中何度かの一般道部分を含むものの本医療圏内まで到達していて、東北自動車道沿線からのアクセスは良好です。また現在建設中の日本海東北自動車道も、山形自動車道と接続して本医療圏内の部分は既に開通していて、両自動車道を合わせて9のICを抱える状態で、自動車専用道の面の道路網は整備されています。さらに一般道でも、南北方向に縦断する国道7号線と山形県内陸部に向かう国道47号線や国道112号線を軸として他の国道や県道が本医療圏内や圏外各方向に通じていて、朝日連峰等の山間部を除けば本医療圏は道路網が整備されています。

3庄内医療圏の医療体制と現状

〈救急医療体制を十分に機能させるための行政の医療圏住民への指導や啓発が重要な課題〉
庄内医療圏では圏内の2大都市にある酒田市の日本海総合病院と鶴岡市の鶴岡市立荘内病院が地域や疾病・事業で中核病院の役割を分担しています。これらの病院を含め、本医療圏内には平成23 年の医療施設調査で、病院16ヶ所、一般診療所234ヶ所が存在します。
本医療圏の医療体制の課題として、救急医療に関する点があります。本医療圏には日本海総合病院に三次救急医療を担う救命救急センターが開設されました。また同時に初期救急医療対応のため、酒田市と鶴岡市では休日夜間対応の診療所を開設して、各地区医師会員による診療を実施しています。
更に本医療圏内7か所の救急告示病院が二次救急医療を担っています。しかしこのような体制下でもこれらの救急告知病院への搬送車に軽症患者が多く、本医療圏を統括する庄内保健所が平成21年度~23年度分を集計した統計では「軽症患者の割合50.3%」と救急搬送の半数を超える状態です。
また特に近年は高齢者の軽症患者の搬送割合が増加して山形県内で最も高い割合を示し、これらの点から救急隊員や救急担当医等の負担が大きくなっています。このような問題を解決するため、山形県では本医療圏内の医療資源の有効利用、すなわち急性期、回復期、維持期の各ステージに応じた医療を継続的に提供できる体制を構築し、さらに役割分担と連携によって地域医療が支えられていることを、医療圏内の住民に啓発する活動を行い、適切な救急医療の使用を啓発する施策を行っています。更に日本海総合病院と鶴岡市立荘内病院とを中心とする医療情報ネットワークの活用をより積極的に進める方針です。

4庄内医療圏の医師数の現状

〈医師数増の問題と、医療圏内の男性がん患者の死亡率の減少が重要な施策〉
平成22年12月末現在の厚生労働省の調査によれば、庄内医療圏の人口10万人あたりの医師数は176.4人で、全国平均230.4人や山形県全体の平均221.5人との比較でも低い値となっていて、医師の不足解消が急務となっています。
また本医療圏の現状として、男性におけるがんによる死亡率の高さという点が挙げられます。平成22年の厚生労働省の年齢調整死亡率によれば、がんによる男性の死亡率が203.1と、全国や山形県の数値を20ポイント以上上回っています。山形県もこの状況を改善すべく現状把握と対策立案を行っています。実際に山形県県健康福祉部の平成22年県民健康・栄養調査結果報告によれば、本医療圏での喫煙率が全国よりも高い状況という点、本医療圏は県平均より食塩摂取量が多く野菜摂取量が少ない点、成人全ての年代において歩数が少なく運動不足の傾向にある点など、がん等の疾病への危険因子を数多く抱えた医療圏という結果という結果が表れています。
県としてもこのような現状から対策として「受動喫煙防止対策の推進と強化」、「喫煙率低下に向けての企業や関係機関と連携した啓発」、「生活習慣病の発症予防と重症化予防のための、運動普及や食生活改善、特定健康診査及び特定保健指導受診率向上に向けた住民への啓発活動」等を立案して実施しています。
このような施策の実施とともに、今後がんを初期時点で発見するための医師が必要となり、がん対策のための各分野の医師の需要があると言えます。

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