地域によって様々な医師の転職市場。特に医師の募集状況や地域の特徴は二次医療圏ごとに異なります。
尾三医療圏での転職成功のため、医師転職ドットコムが徹底調査した地域別の転職お役立ち情報をお届けします。
<おだやかな気候を持った広島県南部にある二次医療圏>
広島尾三二次医療圏は、三原市、尾道市、世羅町の2市1町から構成される、広島県南部に位置し、瀬戸内海に接する二次医療圏です。
医療圏の総面積は103416平方kmで、広島県全体の12.2%を占める面積となっています。
三原市は広島第一の人口を誇る広島市と、第二の人口を擁する福山市のほぼ中間地点にある市で、南部で瀬戸内海に接し、離島である佐木島などを含みます。
また、尾道市は平地部分が少なく、起伏の多い場所であり、そのため独特の景観を持つことからしばしば映像作品の舞台となる町です。
<要所となる新幹線の駅が二駅あり、三原市には広島空港が存在している>
広島尾三二次医療圏の鉄道路線として、山陽新幹線、山陽本線、呉線、福塩線が存在しています。
山陽新幹線の駅は三原市に三原駅、尾道市に新尾道駅が存在しており、新幹線の利用で大阪まで一時間半ほどで向かう事ができる距離にあります。
また山陽本線の駅は三原市と尾道駅、呉線は尾道駅のみ、福塩線は世羅町のみに駅が存在しています。
道路交通では広島自動車道と国道二号線が東西に、国道184号線、県道三原東城線、西瀬戸自動車道が南北を貫いています。
また三原市内には広島空港が存在しており、年間300万人が利用する他県や海外からの玄関口となっています。
<人口は減少傾向にあり、世羅町の高齢化は著しくなっている>
広島尾三二次医療圏の面積は1034.27平方km、人口は2010年の時点で約26万3千人となっていて2005年の国勢調査に比べ、五年間で1万人の人口の減少が見られます。
そしてこれからも全国的な少子高齢化の例に漏れず人口は減少していくと予想されています。
65歳以上の人口の割合を示す高齢化率は30%を越えており、他圏とくらべて高齢化が進んだ医療圏と言えるでしょう。
特に世羅町の高齢化率は34.9%と高く、三人に一人が高齢者となっている現状です。
それに関連して圏域の患者全体に対して、65歳以上の高齢者の患者の割合を計算すると全体の六割を占めており、患者の過半数が高齢者となっている状況となっています。
また、広島尾三二次医療圏の医療施設は病院25、診療所数191となっていて、人口10万人あたりに換算した時、県平均、全国平均とほぼ同じ程度のデータとなります。
ただし、医療施設の分布は瀬戸内海沿岸部に偏在が見られる傾向にあります。
<医師は県平均、全国平均とほぼ同程度、患者は女性のほうが多い>
広島尾三二次医療圏の医師数は626人となっていて、人口10万人あたりに換算すると医療施設と同様に県水準、全国水準とほぼ同程度になります。
患者のデータを見ると女性患者が男性患者に比べ多く、受療割合は男性43.7%に対し女性は56.3%となっています。
また、患者の受療傾向は循環器系が最も高く、ついで精神、悪性新生物の順に続きます。
また、広島尾三二次医療圏には医師会が4つ(三原市医師会、尾道市医師会、世羅郡医師会、因島医師会)あり、在宅医療制度、救急医療体制の強化、休日夜間センターの配備などに力を入れています。
医療圏の救急医療機関としては初期の救急医療に対応した三原市医師会休日夜間急患診療所があり、
第二次救急医療機関としては、本郷中央病院、JA尾道総合病院などの病院に中等症の患者への対応が可能となる体制が整えられています。