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鳥取県「中部医療圏」
二次医療圏
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鳥取県の二次医療圏「中部」の概要と特徴

1中部医療圏の概要

〈鳥取県の中央部に位置して、中国山地が日本海と接する平地が少ない地域の医療圏〉
鳥取県の二次医療圏である「中部」は、倉吉市、三朝町、湯梨浜町、北栄町、琴浦町の5つの自治体から構成されていて、鳥取県の中央部に位置しています。
面積は約780平方キロメートル、人口は平成22年の国勢調査によれば10万8千人で、年代別人口比率は年少人口13.1%、生産年齢人口58.0%、老年人口28.9%と、老年人口の割合が県平均よりも少々高くなっています。
中国山地が日本海側に迫る地域にあり、南部の蒜山や大山地域から北部は日本海側まで山岳や丘陵地帯が続いていますが、天神川流域や東郷池の沿岸に多少の平地があり、人口が特に密集しています。

2中部医療圏の特徴

〈観光業が有名で日本でも有数の有名な温泉街を持ち、伝統工芸も盛んに行われている〉
本医療圏の中心的な産業は観光業で、中でも三朝温泉が有名です。本医療圏南部の人形峠では昭和30年に日本初のウラン鉱床の露頭が発見され、それ以来この地域の温泉は世界有数のラドン含有量を誇るということが科学的に証明されました。古くから「浸かってよし、飲んでよし、吸ってよし。」というキャッチフレーズで知られ、「心と身体を癒してくれる」とされた三朝温泉は、このウラン鉱床の発見で科学的根拠を得て、現在も世界でも有数の放射能泉として有名で、間近の関西地区や山陽地区のみならず全国から湯治の観光客が集まるようになりました。観光業以外では、倉吉市の伝統工芸である倉吉絣の生産が盛んです。
鉄道交通の面を見ると、JR西日本のJR山陰本線が日本海沿いに走っています。鉄道沿線以外はバスの便となりますが、列車、バスとも運行本数は十分と言えるものではないため、移動には自家用車の利用も考慮する必要があります。
一方で道路網は、本医療圏内の日本海沿岸部を国道9号線が東西に横断していて、本医療圏の道路の軸となっています。他にも国道179号線や国道303号線をはじめとして県道が本医療圏内を通っていて、南部の中国山地の山間部を除けばある程度の道路網は整備されていると言えます。

3中部医療圏の医療の現状と課題

〈医療圏内の高齢化が進む中で、在宅医療の整備が大きな行政上の課題となっている〉
中部医療圏の中核病院は県立厚生病院が役割を担っています。本医療圏には中部保健医療圏地域保健医療計画作成時点で、病院11ヶ所、一般診療所が88ヶ所あります。本医療圏の課題は在宅医療を支える体制整備が必要な点です。現状では本医療圏内での訪問看護ステーションは増加していますが、看護と介護とが連携した体制の24時間対応の「定期巡回随時対応型サービス」のステーションが未整備となっている現状があります。
更に本医療圏では、要介護認定者の中で施設系のサービスを受けている人が鳥取県の長寿社会課の統計では46.8%と、県内の医療圏でも割合が最も高くなっていて、一層在宅医療を支える体制設備が必要となっています。この点を鳥取県としても重要視していて、施策として在宅療養支援診療所や在宅訪問診療所と、緊急時に受入れる医療機関との連携を強化するような対策を行っています。
具体的には患者の退院時や定例カンファレンスへの他職種の機関の関係者の参加を促進する点、及び各種地域での連携クリティカルパスの運用促進を構築することで、地域で在宅医療を支える仕組みづくりを計画しています。
また一方で在宅医療に関わる施設を確保し、そこで働く従業者の確保や資質向上が課題となっています。この点も県としても、定時巡回や随時対応型の訪問介護看護サービスが本医療圏内で導入可能なよう、24時間対応可能なスタッフや事業所の確保、開拓を行うことや、夜間や休日の緊急対応を減らすために、日中のアセスメントを十分な観察、状況把握、迅速な判断などの部分で強化するための対策を立案しています。

4中部医療圏の医師の現状

〈医師の増加と、男性/女性における特定のがんの死亡率の減少が本医療圏の重要施策〉
中部医療圏の人口10万人あたりの医師数は199.6名となっており、県平均の265.9人、全国平均の219.0よりも少なく、鳥取県の3つの医療圏でも最少となっています。東部医療圏の鳥取市、西部医療圏の米子市のようなある程度の規模を持った都市が本医療圏内に無いことが大きな原因で、県としても医師の増を行政施策としています。
また、本医療圏の課題として、男性の胃がん及び肺がん、女性の乳がん及び子宮がんの死亡率が、東部、西部医療圏と比較して高いという現状があります。現在本医療圏では地域がん診療連携拠点病院として県立厚生病院ががん治療の中心を担っていますが、鳥取県としては拠点病院のみにがん治療を任せるのではなく、拠点病院と医療圏内の中部医師会による地域連携クリティカルパスを実施するための構築のための研修を実施することや、東部、西部の各医療圏に存在する3次医療機関である鳥取大学医学部附属病院や県立中央病院との連携を強化して治療の技術を向上する等を軸にして、本医療圏の特定のがんの死亡率の減少を目指す施策を立てています。
実は1992年の鳥取大学医学部の調査では、本医療圏内でも三朝温泉地区の住民のがん死亡率が37年間の統計解析から全国平均の約1/2との結果が報告されていて、三朝温泉の放射能泉を医療圏内のがん死亡率の低下に利用できないかの研究も行われています。

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