岩手県「久慈医療圏」
二次医療圏
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岩手県の二次医療圏「久慈」の現状と課題

1久慈医療圏の概要

〈岩手県南部にあり、約千年前からの地名を現在もそのまま有する北上川流域の医療圏〉
岩手県の二次医療圏である久慈医療圏は、岩手県北東部に位置する医療圏です。東側を太平洋に、西側を北上山地の山々に面して、沿岸部は本医療圏南部は三陸リアス式海岸の地形となっているものの、北部は種市丘陵など低山帯と平地が広がり穏やかな海岸線にて形成されている医療圏で、平成の大合併後の現在は、久慈市、普代村、野田村、洋野町の4つの自治体からなります。
本医療圏は、面積が約1,100平方キロメートル、平成24 年10 月1日現在の岩手毎月人口推計6万1千人です。年齢三区分では、年少人口が12.7%、生産年齢人口が58.1%、老年人口が29.2%で、岩手県全体と比較して多少高齢化率が高いです。

2久慈医療圏の特徴

〈ドラマで一躍名を馳せた地域で、水産業と観光業が盛んな医療圏〉
久慈医療圏は、数年前に連続テレビドラマ「あまちゃん」の舞台となった地域で、ドラマの効果で一気に医療圏内の各地域の全国的な知名度が上がりました。
当地の主要産業は水産業と観光業、そして伝統的工業です。水産業分野では、前出のドラマで有名になった「北限の海女」によるウニ漁をはじめ、サバ、鮭、サンマ、カレイ、ブリ、わかめ等の多種の魚が水揚げされる漁業をはじめ、ホタテやカキの養殖業、そして各漁獲品を使った水産加工業が盛んに行われています。一方で観光業では、前出のドラマの舞台となりロケ地が観光地化したこともありますが、海岸の自然の造形そのままが観光資源となっています。また伝統工芸の分野では、医療圏内の久慈市が日本でも数少ない宝石「コハク」の産地であることからコハクの加工業が、野田村では古くから行われている製塩業が現在でも受け継がれています。
公共交通は、海岸に沿ってJR東日本のJR久慈線と、三陸鉄道の北リアス線が走っています。鉄道沿線以外はバスの便になりますが、鉄道、バスとも便数には地域により偏りがあるため、本医療圏内では自家用車の利用を考えるのが良いでしょう。
一方で道路網は、沿岸部を走る国道45号線と内陸部に向かう国道281号線や国道295号線を軸として、本医療圏の内外に向けて県道が整備されているので、西部の山岳地帯以外での道路網はある程度整備されています。

3久慈医療圏の具体的医療体制の現状

〈周産期医療体制と小児医療分野の不足が本医療圏の大きな課題で、施策にて対応中〉
久慈医療圏では中核病院の役割を岩手県立久慈病院が担っています。厚生労働省の平成23 年10月1日現在の医療施設調査によれば、本医療圏内には4の病院と30の一般診療所があります。尚平成24年11月1日時点で、東日本大震災による被災医療施設は100%復旧しています。
本医療圏の問題は、周産期医療体制と小児医療に関する点です。周産期医療の面では、周産期医療に携わる医師の不足により救命救急センターを抱える岩手県立久慈病院でも手術を行うことができず、緊急時の手術可能な他の医療圏の病院への搬送に時間を要して患者のリスクが増すなど、緊急時の医療体制の整備が現状での課題となっています。
一方で小児科医が少ない中、予防接種の種類の増加など小児科医の業務の負胆がより大きくなっています。また一方で保護者が就労している場合には、子供の受診や予防接種に対する就労先事業主の理解という点が現状での問題となっています。岩手県としても今後は行政施策として、周産期医療や小児医療に携わる医師の本医療圏への配置や医療圏内への地域周産期母子医療センターとしての機能の充実を、国をはじめとする様々な方面に要請していく施策を計画していますが、その体制が整うまでの間は現状の医療資源を有効に活用して対応していく方針です。
具体的には周産期医療については県北周産期医療圏の連携の中で必要に応じた必要な医療を行うべく、環境整備を行う施策を実施しています。また小児医療に関しては、予防接種や小児救急受診の適正利用、小児救急医療電話相談の活用など、必要な小児医療についての保護者への啓発を行うこと、小児科医以外への小児救急医療に関しての研修により対応が可能となるようにすること、従業員の子供の受診への事業者への理解を促進することなどを施策として実行しています。

4久慈医療圏の医師の現状

〈医師数が著しく少ない点と、死亡率が特に高い各疾病への予防対策が行政での課題〉
厚生労働省の平成23 年医療施設調査によれば、久慈医療圏の人口10万人あたりの医師数は93.3人で、平成22年の全国での219.0人はもとより岩手県全体での193.7人との比較でも極端に低い値となっています。医師の増加に対する岩手県の早急な医療行政での対応が必要です。
また本医療圏の問題として、疾病予防対策の推進があります。本医療圏では、岩手県の統計から死亡率が岩手県内9医療圏の中で最も高い男性の「肺がん」と「肺炎」及び男女の「くも膜下出血」、死亡率が9医療圏の中で2番に高い女性の「食道がん」と「直腸がん」及び「肺炎」、そして男女ともに全国と比較して死亡率が著しく高い「脳卒中」について、特に疾病予防を優先して取り組む必要があります。
この点は岩手県でも十分に対策を行う計画で、肺がんをはじめとするがんや、喫煙によりリスクが高まる様々な生活習慣病の予防のために、禁煙の支援のための保健指導や禁煙外来の利用促進、喫煙や受動喫煙の健康への影響についての一層の啓発を行うこと、肺炎の予防に効果がある療養者への口腔ケア及びがん治療時に発症する口腔粘膜炎などの予防や医療サポートを行う医科と歯科との連携の推進を行うこと、早期発見にて完治が可能ながんについて、がん検診を積極的に推進し検診結果により必要とされる精密検査や治療を確実に受けてもらえるようにすること、高校生からの健康教育で青壮年期以降の生活習慣病予防教育に重点を置いて効果的な予防対策を行うこと、くも膜下出血等の脳卒中の前兆症状や緊急に受診が必要な脳卒中の症状について、医療圏内の住民への啓発を行い症状が現れた際に早期の受診が可能となることを施策として実施しています。
更に生活習慣病の診療を行う医療圏内のかかりつけ医に対して、研修会や症例検討会などを実施することで、医療圏内の住民の医療管理の徹底に取り組む施策を計画していて、今後地元住民に寄り添うかかりつけ医の需要がより多くなるでしょう。

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