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ペインクリニックの医師転職お役立ちコラム
ペインクリニックの「専門医取得要件」

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専門医取得要件-ペインクリニック

1日本ペインクリニック学会の専門医制度について

〈日本ペインクリニック学会による専門医の詳細〉
一般社団法人日本ペインクリニック学会による専門医制度として、「ペインクリニック専門医」が設けてあります。疼痛治療を行うことで患者のQOLの向上と社会復帰を促す医師像を目指し、具体的には次の能力を有する医師となります。
○疼痛の基本的知識
○疼痛疾患の診断
○急性痛・慢性痛の治療
○非疼痛疾患の治療
○神経ブロックの実践
○薬物療法の実践
○理学療法の実践
○インターベンショナル (刺激療法・エピドラスコピーなど)療法の実践

QOL(Quality of Life≒生活の質)の向上という事で、もともとは身体に生じた異常事態を知らせる警告反応となっていた痛みが不必要、有害な存在になった後にこの痛みで生活の質を低下させてしまう、といった際の適切な緩和を行う専門医となります。
専門医の数としては、2013年(平成25年)で1,529人となっています。
またこの専門医制度には5年ごとの更新も定められています。

2資格試験の概要と認定の要件

〈ペインクリニック専門医試験の概要と要件等の詳細〉
それでは、この資格試験の概要と認定の要件を見ていきましょう。
【試験の概要】
専門医制度施行細則に次の3つの方法での審査が記載されています。
○書類審査
○筆記試験
○口頭試問

【要件(申請資格)】
申請要件については、専門医制度施行細則に下記の通り定められています。
■日本ペインクリニック学会指定研修施設において5年以上の研修を行なった者。
■日本専門医制評価・認定機構基本領域の専門医の資格を有し、その研修期間中またはその後に日本ペインクリニック学会専門医指定研修施設で1年以上ペインクリニックに関する研修を行った者。

次に、出願書類についてです。同じく専門医制度施行細則で定められた下記のものを準備する必要があります。
1、所定の研修証明書(施設代表専門医の署名捺印が必要)。
2、履歴書(所属学会名を明記)。
3、業績目録(ペインクリニックに関する学会発表及び論文)。
4、日本ペインクリニック学会学術大会及び各支部が主催する学術集会の参加証明書。
5、50症例の症例記録。(急性術後鎮痛のみは不可)(第 1 号該当者のみ)
6、該当する学会の専門医の認定書写し1通。(第 2 号該当者のみ)
7、次のいずれかの論文別冊(臨床基礎を問わない)。
・学会誌筆頭著者の1編
・学会誌共著者の2編
・査読がある雑誌の筆頭著者の1編
(専門医認定委員会で審議して適切と認めた雑誌)
これらに所定の審査料を添えて申請を行います。

3専門医更新の要件

〈ペインクリニック専門医を更新するための要件に関する詳細〉
ペインクリニック専門医の5年ごとの更新は、更新に必要な点数を取得したことを証明する書類及び症例を提出します。具体的にはペインクリニック専門医資格更新に必要な取得基準内に定められている次の内容になります。
■期間中の5年間で総得点50点以上取得したことを証明する書類。
■臨床経験50症例、及びその中の5症例の治療経過。
点数の内訳について、いくつか紹介します。
○学会出席
・日本ペインクリニック学会大会 10点
・ペインクリニック関連国際学会 10点
○学会発表
・日本ペインクリニック学会大会 主演者10点 共同演者は、演者数で10点を除した点数
・日本ペインクリニック学会支部会 主演者10点 共同演者は、演者数で5点を除した点数
○学会論文
・学会誌筆頭著者 20点
また更新申請にあたっては、日本ペインクリニック学会学術大会に5年間に1 回以上の出席も必要となります。

4専門医制度の現状と変化

〈時代の変化と共に変わる専門医制度〉
ペインクリニックという特性上、安全性に対してはかなり配慮すべき科目の専門医と言えます。日本ペインクリニック学会安全委員会報告によると、専門医指定研修施設でも“ひやり”とした経験は50%以上、実際にトラブルになった経験も30%を超えるという結果が過去に出ています。そうした事もありペインクリニック専門医を掲げる病院は、痛みを和らげ日々の生活の質を向上させると共に、安全性についても掲げる所が多くあります。
専門医の大きな流れとしては各学会から第三者機関である「日本専門医機構」へと専門医制度が移行されていきます。ペインクリニック学会専門医については今後認定を検討する専門医という位置づけになっています。この事から新制度の下でどういった変化があるのか、基本領域に入っている麻酔科専門医との関わりなど、日々の情報のチェックがますます必要になっていきそうです。

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