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心臓血管外科の医師転職お役立ちコラム
心臓血管外科の「学会」

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主な学会の概要-心臓血管外科 日本心臓血管外科学会

1日本心臓血管外科学会について

〈日本心臓血管外科学会の概要〉
日本心臓血管外科学会は、正式名称を「特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会」と言います。日本医学会に所属する分科会の一つです。
事務局は東京都文京区本郷の鈴木ビル内にあり、2015年7月1日現在の会員数は全国で4,190名です。
入会については、特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会定款第6条にて
・一般会員:目的に賛同して入会し推進する個人
・国際会員:この法人の理事会及びアジア心臓血管胸部外科学会(The Asian Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery)の理事会において認定された個人
と定められています。一般会員の入会条件は、特に定められていません。

2日本心臓血管外科学会の沿革とその活動内容

〈日本心臓血管外科学会の成立と改革、現在行われている手厚い教育面での活動内容〉
1948年に創立された「日本胸部外科学会」の内部組織として、そして国際心臓血管外科学会への対応組織として「日本心臓血管外科協議会」が設立されたのが1972年(昭和47年)で、1975年(昭和50年)に学会として独立して、「日本心臓血管外科学会」となりました。
本学会の国際会員は、1993年(平成5年)に設立された「アジア心臓血管外科学会」の会員を兼ね、アジア心臓血管外科学会の会員の70%を本学会の会員が占めている状況です。アジア心臓血管外科学会はアメリカ、ヨーロッパに継ぐ世界第3極の国際的胸部外科ネットワークであり、本学会の学会員はアジア心臓血管外科学会の中心メンバーとして国際的胸部外科ネットワークに貢献しています。
また現在の日本心臓外科学会は、学会発足の母体となった日本胸部外科学会、そして1960年代に立ち上げられた日本血管外科研究会を起源に持つ「日本血管外科学会」と合同で連携して各種活動を行うなど、協力体制を持っています。
日本心臓血管外科学会の英文表記は“Japanese Society for Cardiovascular Surgery”です。“JSCVS”という略称も使われています。本学会では機関誌として “Japanese journal of cardiovascular surgery”(日本心臓血管外科学会誌)を年6回隔月で発行して、会員の教育面での支援を行っています。
また、「日本心臓血管外科手術データベース機構(Japan Cardiovascular Surgery Database Organization, JCVSDO)」を運営して、欧米及びアジア諸国との情報共有により心臓血管外科手術のリスクを分析し、心臓血管外科分野の手術の質を向上することで、日本国民により良い医療の提供を可能とする活動を行っています。

3目的と取り組み

〈日本心臓血管外科学会にて定められた目的と事業、そして学会が認定する専門医制度〉
日本心臓血管外科学会は定款第2章第3条にてその目的を、「心臓血管外科の学術研究に関する事業を行い、わが国における心臓血管外科の進歩普及に貢献し、学術文化及び医療の発展に寄与する」ことを目的(特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会定款第2章第3条引用)としています。そして第4条と第5条にて目的の達成のため、次の活動及び事業に取り組んでいます。
1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
2.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
3.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
4.講演会及び研究発表会等による心臓血管外科に関する学術研究事業
5.機関誌及び論文図書等による心臓血管外科に関する広報事業
6.心臓血管外科に関する調査研究事業
7.心臓血管外科専門医認定機構の基準に則った心臓血管外科専門医に関する資格認定事業
8.国内外の関係学術諸団体との連絡及び連携
9.その他目的を達成するために必要な事業
(特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会定款第2章第4条、第5条引用)
こうした事業を支えるために、本学会では毎年学術総会を開催するとともに、前項で述べた機関誌の発行などを行い会員医師の養成を行っています。また医学部の学生や初期臨床研修医に向けた教育の場所として、「心臓血管外科サマースクール」を本学会と日本胸部外科学会、日本血管外科学会の3学会共催で毎年開催して、心臓や血管の外科の育成に力を注いでいます。
さらに「日本心臓血管外科手術データベース機構」において、「日本成人心臓血管外科手術データベース/日本先天性心臓血管外科手術データベース」をとりまとめてネット上で公開して、国内での心臓血管外科学の進歩と日本国民の健康を増進する事業としています。
また一方で本学会は前記3学会共同で「心臓血管外科専門医認定機構」を設置しています。心臓血管外科学についての定められた業績を有し、所定の手術経験を有するなど一定の専門的知識と技量を有した医師を5年間専門医として認定し、その期間中において更に一定の業績や経験を積むことで、5年後に専門医の更新が可能となります。
結果としてその専門医の認定が、認定された医師の職場での待遇等に有利な条件となっています。2015年6月現在で日本国内及び海外に1,870名の専門医データが登録されています。

4仕事上での利点や今後の需要

〈医師としての基本スキルが身に付き、更に重大疾病への対応で必要とされる心臓血管外科医〉
心臓血管外科で治療を行う疾病は、心臓弁膜症、虚血性心疾患、先天性心疾患、大動脈瘤などが該当します。心臓血管外科医を学ぶためには、まず重症患者の全身管理の能力が必要になり、呼吸器、循環器の医学的な知識を元にして術後の患者の呼吸器管理、循環器管理のスキルを会得するところから始まります。また、疾病の性質上「体外循環」の治療法が必須のため、臓器不全管理、感染管理等のスキルを会得する必要があります。このようなスキルの蓄積が重症患者の全身管理につながります。一般の外科医、内科医を目指す場合でも、このような全身管理のスキルは必ず身につけなければならないものなので、心臓血管外科医を学ぶことで医師として基本的な全身管理のスキルを身につけることが可能です。
また各都道府県の保健医療計画にて、急性心筋梗塞を含む虚血性心疾患は「重大疾病」のひとつとして、重点的に治療や予後の観察、発症予防の対象とされて、その虚血性心疾患に対応可能な心臓血管外科医は全国どこでも現時点で多くの需要があり、この先更に増えることが予測されます。
このように「医師としての基本的な全身管理のスキルが身に付く」点と、「重大疾病への治療と予防両方の対策」の点で、心臓血管外科の需要は今後も増加の傾向が予想されるでしょう。

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