消化器外科・肛門科の医師転職お役立ちコラム
消化器外科・肛門科の「学会」
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診療科によって様々な医師の転職市場。特に医師の求人・募集状況や転職時のポイントは科目ごとに異なります。消化器外科・肛門科医師の転職成功のため、医師転職ドットコムが徹底調査した消化器外科・肛門科医師向けの転職お役立ち情報をお届けします。
▲医師の転職お役立ちコラム一覧へ主な学会の概要-消化器外科・肛門科 日本消化器外科学会
1日本消化器外科学会について
〈日本消化器外科学会の概要〉
日本消化器外科学会は、正式名称を「一般社団法人日本消化器外科学会」と言います。日本医学会の分科会の一つとなります。事務所を東京都中央区新富に置き、2015年3月時点で学会の目的に賛同する医師及び医学研究者、20,985名の会員数を持つ組織です。
入会については、一般会員として
・本学会の目的に賛同する医師。
・本学会の目的に賛同する医学研究者。
といういずれかにあてはまる必要があります。
2沿革と国際性
〈日本消化器外科学会の国内での歴史と国際的な働き〉
日本消化器外科学会の始まりは1968年(昭和43年)春になります。学会の発足としては、かなり新し目のものになります。前年の1967年(昭和42年)に日本消化器外科学会設立趣意書作成が行われ、発足時には第1回日本消化器外科学会総会が開催されました。日本医学会への加盟は1976年(昭和51年)で、1984年(昭和59年)には専門医制度の発足とともに会員数10,000人を突破、1994年(平成6年)には会員数20,000人を突破するという急激な拡大を見せました。2008年(平成20年)に法人格の変更が行われ一般社団法人となっています。
日本消化器外科学会の英文表記は“The Japanese Society of Gastroenterological Surgery”となります。公式英文誌として年6回発行の“Digestive Surgery” が存在します。これについては学会単独の英文誌とは異なり、スイスのKARGER社と共同で維持、提供しているものです。これは1998年頃から理事会での検討を重ね単独で英文誌を持つ事は困難、すでに一定の評価を得ている他学会の公式誌にもなっている英文国際誌を、適切な条件で共同維持し学会の公式誌としていくといった合意の結果となっています。また国際的な活動として米国学会 「Society of Surgical Oncology(SSO)」と連携し、会員を対象とした海外研修プログラムも実施されています。
3目的と取り組み
〈学術総会や専門制度など、日本消化器外科学会の具体的な取り組み〉
日本消化器外科学会の目的として、“消化器外科学の進歩並びに普及に貢献し、もって医療に関する学術文化並びに国民の福祉と医療の発展に寄与するとともに、社員及び会員である医師等の消化器外科学の研究,教育及び診療の向上を図る”となっています。またその目的を達成するための事業として、下記の取り組みがあります。
1、会員の研究発表会、学術講演会等の開催並びに教育に関する事業
2、機関誌及び論文図書等の刊行
3、消化器外科専門医制度に関する事業
4、内外の関係学術団体との連絡及び提携
5、消化器外科学に関する研究及び調査
6、国民に対する消化器外科診療に関する情報の提供及び啓発
7、その他この法人の目的を達成するために必要な事業
1の学術集会としては毎年開催される日本消化器外科学会総会が第一に挙げられます。各地の持ち回りで行われ、毎回さまざまなテーマが設定されています。近年は国際化などが第一に掲げられる事が多くなっています。2の機関誌については「日本消化器外科学会雑誌」の発行が行われています。これは学会発足の翌年、1969年(昭和44年)に創刊されたもので、現在は毎月電子版で提供が行われています。3の専門医制度については「消化器外科専門医」という資格が設置されています。国際化に積極的な学会だけに、この資格には“Board Certified Surgeon in Gastroenterology”という英文表記での設定もあります。4については日本医学会以外にも外科関連学会協議会、外科関連専門医制度委員会、消化器外科データベース関連学会協議会等に多くの加盟や関わりを持っています。6については多くの市民講座の開催などが行われていますが、Web上で「動画による市民講座」として日本人によくある消化器の病気や、日本の医療に関する情報提供が行われています。
またこの法人の取り組みとして、「日本消化器外科学会禁煙宣言」というものが出されています。これは喫煙が癌をはじめとして虚血性心疾患や慢性閉塞性肺疾患などの原因となるなど健康に悪影響を与えることから、発信されているものです。消化器がんの根治を学会の最重点課題としている事から、非常に重視された取り組みと言えます。具体的な活動として日本消化器外科学会総会会場、市民公開講座会場は周辺フロアを含めて禁煙となっています。
4仕事との関わり
〈日本消化器外科学会が実際に個人の仕事や転職と関わる際には、専門医制度に着目〉
医師個人の実際の仕事や転職との関わりが大きいものとしては、専門医制度が挙げられるでしょう。日本消化器外科学会では「消化器外科専門医」の資格試験が実施されています。厚生労働省による新しい専門医制度の19領域には現在入っていませんが、学会内での申請要件に随時変更も加えられたりしていますので注意が必要です。
2009年には学会会員内に占める専門医の割合は2割ほどという統計データが出されています。消化器外科は求人数が豊富という利点がありますが、これをより有利に進めていくためにも専門医制度の取得、また変更内容等よくチェックしておきたいものです。
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