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心療内科の医師転職お役立ちコラム
心療内科の「学会」

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主な学会の概要-心療内科 日本心療内科学会

1日本心療内科学会について

〈日本心療内科学会の概要〉
日本心療内科学会は、正式名称を「特定非営利活動法人日本心療内科学会」と言います。
事務局は千葉県市川市内にあり、北海道、東北、関東、中日本、西日本、南日本の6支局を有します。
入会については、特定非営利活動法人日本心療内科学会定款第6条にて
・一般会員:この法人の目的に賛同して入会し活動を推進する個人
・正会員:一般会員の中から、別に定める規定に従って選任された個人
・賛助会員:この法人の事業を賛助するために入会した個人及び団体
・購読会員:機関誌を購読するために入会した個人及び団体
と定められています。正会員以外はいずれの会員も入会条件はありません。

2日本心療内科学会の沿革とその活動内容

〈日本心療内科学会の成立と改革、現在行われている手厚い教育面での活動内容〉
心療内科とは、患者を身体面のみならず心理面や社会面を含めた全人的に治療するための診療科です。日本での心療内科学会は、1959年(昭和34年)に日本心身医学会が設立されたことに始まります。古代ギリシャの哲学者であるプラトンが「心の面を忘れて体の病気は治せない」という趣旨の言葉を残していますが、近代の医学を含めた自然科学の発達で「心の面を抜きにして病気を治療する」治療方向が主流となっていきました。そのような中で心身医学の臨床に重点を置いて結成された学術団体が日本心身医学会でした。その後1996年(平成8年)に「心療内科」という標榜科名が認められるのと同時に、日本心身医学会を母体とした「日本心療内科学会」が設立され、2005年(平成17年)には特定非営利法人に移行しました。
日本心療内科学会の英文表記は“Japanese Society of Psychosomatic Internal Medicine”です。“JSPIM”という略称も使われています。本学会では日本語機関誌として 「日本心療内科学会誌(Japanese journal of psychosomatic internal medicine)」を年4回出版して、会員の教育面での支援を行っています。

3目的と取り組み

〈日本心療内科学会にて定められた目的と事業、そして学会が認定する専門医制度〉
日本心療内科学会は定款第2章第3条にてその目的を、「わが国における心療内科学の学術研究の発展を図るとともに、心身医療に携わるものに対して心療内科学の教育研修に関する事業や災害による被災者への医療支援などを行い、学術文化の発展と国民の医療福祉に寄与する」ことを目的(特定非営利活動法人日本心療内科学会定款第2章第3条引用)としています。そして目的の達成のため、次の活動や事業に取り組んでいます。
1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
2.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る運動
3.科学技術の振興を図る活動
4.災害救援活動
5以上の活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
6.心療内科学に関する学術研究及び教育普及
7.心療内科学領域の専門医、コ・メディカルスタッフ等の認定及び教育
8.災害による被災者への医療支援プロジェクト事業
9.その他この法人の目的を達成するために必要な事業
(特定非営利活動法人日本心療内科学会定款第2章第4条及び第5条引用)
こうした事業を支えるために、本学会では前項で述べた機関誌の発行とともに、年1回の総会・学術大会と学術講習会をそれぞれ開催し、また関連する他の学会と連携して「日本心理医療諸学会連合」を組織して大会を開催するなどして、会員医師の養成を行っています。
更に、「心療内科実践ハンドブック 症例に学ぶ用語集」や「自己的治癒 -治療を効果的に進めるための医療者の心得-」など臨床の現場に直結する書籍の出版を行い、医療関係者への啓発活動を行っています。
一方で本学会は「心療内科登録医制度」並びに「心療外科医専門医制度」を設置しています。登録医制度の目的は「心身医学の発展普及と進歩を推進し、心身医療を実践できる内科をはじめとした歯科医を含む各科のプライマリケア医を育成して、国民の医療と福祉に貢献する」こと、専門医制度の目的は「心療内科領域での医学や医療の進歩に応じて、その高度の知識と医療技術を修得した、優れた心療内科医の養成と、及び研鑽の機会を提供して、国民医療の向上と社会福祉に貢献する」ことです。いずれも本学会の正会員の中で一定のスキルを持った医師が認定され、2015年10月1日現在の全国での登録医数は439名、専門医数は120名です。

4仕事上での利点や今後の需要

〈現代社会でのストレスや重大疾病、現代病に対して、心と体の両面をケアできる心療内科の需要がより増加傾向に〉
現代社会では生活していく中で、政治経済面の社会の不安定さ、仕事の国際化、過度な情報化、対人関係の難しさや少子高齢化など、仕事と家庭の両方で様々なストレスを引き起こす原因が存在して、そのストレスの感じ方も大きな個人差があります。特に過度なストレスは精神面や身体の健康に影響して体調不良や病気の発症を引き起こす要因になりますが、身体の検査を行っても体調不良の原因が不明であることや、一旦治療で回復した病気が再発するなどの状況が数多く見られ、心身両面の病態の相関状態を詳細に把握でき、両方の治療が可能な医師が社会にて求められています。
また、現在の日本で各都道府県の保健医療計画にて必ず挙げられているのが、「4大疾病」と称されるがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、そしてその原因となる高血圧や肥満などの生活習慣病であり、これらは人口の高齢化を要因とする疾病です。このような状況において必要とされているのが「患者の精神面と身体面の相関の病態を詳細に把握して、複数の心理療法に習熟して、心と体の両面の治療ができる内科医」である心療内科医です。
更に、特に10代から20代の女性層を中心として患者が増加している「摂食障害」についても、精神面への治療と内科的な栄養摂取の面の治療をバランス良く行えることが求められています。
このように心療内科がカバーすべき医療範囲は多岐にわたり、それも現代社会に多い疾病の治療スキルを身に付けている点で、心療内科を学ぶことからその先に多方面の医療現場での活躍が期待されています。心療内科を学んだ医師の需要は、現代の社会情勢を考慮するとさらに増加する傾向となるでしょう。

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