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病理診断科の医師転職お役立ちコラム
病理診断科の「学会」

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主な学会の概要-病理診断科 日本病理学会

1日本病理学会について

〈日本病理学会の概要〉
日本病理学会は、正式名称を「一般社団法人日本病理学会」と言います。日本医学会に所属する分科会の一つです。
本部事務局は東京都文京区湯島の聖堂前ビル内にあり、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国四国、九州沖縄の7の支部があります。入会については、一般社団法人日本病理学会定款第3章第6条にて
・正会員:この法人の目的に賛同して入会した個人
・学生会員:大学の学部学生及び大学院修士課程学生であって、この法人の目的に賛同して入会した個人
・賛助会員:この法人の事業を援助するため入会した個人又は団体
・機関会員 この法人の目的に賛同して入会した団体
と定められています。

2日本病理学会の沿革とその活動内容

〈日本病理学会の成立と改革、現在行われている教育面での活動内容〉
日本病理学会は、1910年(明治43年)に日本医学会の第3部会を「日本病理学会」として創設され、翌年に第1回総会開催されたことから始まり、現在に至ります。1999年(平成11年)には社団法人化され、2008年(平成20年)には標榜科としての「病理診療科」が認定されました。
日本病理学会の英文表記は“The Japanese Society of Pathology”です。“JSP”という略称も使われています。
本学会では英文機関誌として “Pathology International ”を年12回月刊で発行して、会員の教育面での支援を行っています。なお、現在は会員向けにはオンラインでも提供され、オンラインでの閲覧及び投稿が可能となっています。

3目的と取り組み

〈日本病理学会での目的と具体的教育事業、そし日本病理学会の専門医制度〉
日本病理学会は一般社団法人日本病理学会定款第2章第4条にて「この法人は、病理学に関する学理及びその応用についての研究の振興とその普及を図り、もって学術の発展と人類の福祉に寄与する」(一般社団法人日本病理学会定款第2章第4条引用)ことを目的としています。そしてその目的達成のために、日本国内で次の事業を行っています。
1.学術集会、研究会等の開催
2.学会誌及び学術図書等の刊行
3.病理学に関する研究及び調査並びに知識の普及
4.研究の奨励及び研究業績の表彰
5.病理専門医制度又は口腔病理専門医制度に基づく資格の認定
6.内外の関連学術団体等との連携及び協力
7.その他の本会の目的を達成するために必要な事業
(一般社団法人日本病理学会定款第2章第5条引用)
こうした事業を支えるために、本学会では年1回春に全国の総会、秋に秋季特別総会の開催及び前項で記載した機関誌の発行により本学会員の教育を行っています。
更に本学会では、研究会や講習会を頻繁に開催していて、総会や秋季特別総会とは別に「細胞診講習会/分子病理診断講習会」等の分野別の講習会や、「病理学会カンファレンス/診断病理サマーフェスト」等の研究会を定期的に開催して、本学会員への教育の機会を提供しています。
また、本学会では前項での記載した機関誌以外にも、年4回刊行の症例報告や支部会活動などの病理診断に関する日本語雑誌である「病理診断」、年2回刊行の総会と秋季特別総会の会議抄録等を掲載した「日本病理学会会誌」、1960年以来毎年刊行されている、「日本の大学病院や認定病院、一般病院における病理解剖の記録を資料として集めた「病理剖検輯報」等の発行により、本学会員の病理診断のスキルアップに寄与しています。
その一方で本学会では「日本病理学会認定病理専門医」を認定しています。これは制度規定にて「病理診断科を専攻する優れた医師を養成して、病理学の進歩及び発達とその診療水準の向上を行うことで、国民の健康や福祉に貢献すること」を目的として認定されるものです。現在「日本専門医機構」が発足したことで、他の医学会との専門医制度の基準を合わせるため、新しい専門医制度の策定を始めています。専門医の認定更新は5年毎に行われ、専門医と認定されることが職場等での待遇に有利な条件となるような現状があります。
尚、本学会では歯科医師向けにも「日本病理学会認定口腔病理専門医」を認定しています。

4仕事上での利点や今後の需要

〈病理学を学ぶことで将来の専門科での診断能力が身に付く点と、病理医が不足している現状が需要増につながる〉
医師が病理学を学ぶ利点として、すべての患者、すべての臓器を対象として、幅広い分野の診断を担当する点が挙げられます。臨床の現場で患者の患部から採取した組織の観察を行い、患部がどのような細胞から構成されているかを判断して疾病の確定診断を行う「組織診断」、同じく患者の患部から採取した細胞をひとつずつ検査して、がん細胞などの異常細胞の有無を判定する「細胞診」、亡くなられた患者の全身の病態を調査して、治療の妥当性を検証する「病理解剖」、そして近年発見されて研究が進んでいる、「融合遺伝子によるがん発生の解読やその分子標的療法」など多岐にわたる病理学では、医学の中でも受け持つ範囲が広い分、幅広い領域の知識を身に付けることが可能です。
また、病理学は臨床の現場と基礎医学の研究部門の橋渡しをする分野で、自らの発見が新たな治療法を生み出しやすい分野でもあります。
さらに、病理学という「医療の全般を網羅する分野」で学んだ上で、その知識や能力を専門科での臨床現場に活かすことが可能です。
このように病理学を学ぶことは医師の皆様が将来専門科に転職を希望される上でも、その基本的な診断能力として非常に役立ちます。一方で現在では多くの病院で病理医の医師の需要と比較して供給が追いついていないという実態もあり、病理学を学んだ医師の需要はこの先も増え続けると予想できます。

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