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病理診断科の医師転職お役立ちコラム
病理診断科の「専門医取得要件」

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専門医取得要件-病理診断科

1日本病理学会の専門医制度について

〈日本病理学会による専門医の詳細〉
一般社団法人日本病理学会による「病理専門医」については、正式には「日本病理学会認定病理専門医」として次のように定義されています。
“日本の医師免許取得後に日本病理学会が認定する研修施設で4年以上病理学研修を行い所定の研修内容を終了した後、日本病理学会が実施する専門医試験(筆記試験、実技試験)に合格し、日本病理学会専門医制度運営委員会で審議、認定された医師。”
なおこれについては平成14年に「認定病理医」が「病理専門医」に読替になっています。
専門医の数としては、2013年(平成25年)で2,232人となっています。2015年(平成27年)には2,319人に増えています。
またこの専門医制度には5年ごとの更新も定められています。

2資格試験の概要と認定の要件

〈病理専門医試験の概要と要件等の詳細〉
それでは、この資格試験の概要と認定の要件を見ていきましょう。
【試験の概要】
第32回(2014 年度)日本病理学会 病理専門医試験報告を基に見ていきます。
試験はI型、II型(IIa, IIb, IIc)、III型試験および面接から構成されています。
○I 型試験
30題の写真問題と20題の文章問題なる。
写真問題は、「I型試験問題写真集」として各受験者に配布され、これを見ながら解答。ほとんどが記述式で、多肢選択問題も含まれます。
文章問題は正誤判定(○×)形式。
○II 型試験
主に外科病理学の全般的な診断能力、知識を問う検鏡試験で、IIa、IIb、IIc型に分かれます。ほとんどが記述式で、多肢選択問題も含まれます。
IIa型とIIb型問題は各々20例のガラス標本セットが予め受験者へ配布され、時間内での見直しが可能。IIc型は20題からなり、受験者が1題について一定の時間で検鏡、解答し、隣の受験者にプレパラートを回すという巡回形式の問題です。
○III 型試験
病理専門医試験および口腔病理専門医試験に共通で、剖検症例が出題。記述式の解答。
○面接
III型試験の解答用紙を参考資料として、III 型試験問題の理解を口頭試問により確認し、さらに質問に対する受け答えから病理専門医としての人格的資質、適正を評価します。

【要件(申請資格)】
平成26年度日本病理学会病理専門医試験申請要綱を基に、申請の要件を見ていきましょう。医籍登録年で二つに分かれます。
<平成17年度以降の医籍登録者(新受験資格)>
■日本国の医師免許を取得していること。
■死体解剖保存法による死体解剖資格を取得していること。
■出願時3年以上継続して日本病理学会正会員であること。
■病理専門医受験申請時に、厚生労働大臣の指定を受けた臨床研修病院における臨床研修(医師法第16条の2第1項に規定)を修了していること。
■上記の臨床研修を修了後、日本病理学会の認定する研修施設において、4年以上人体病理学を実践した経験を有していること。また、その期間中に病理診断に関わる研修を修了していることとし、その細則は別に定める。なお、法医学での研修期間は、2年(法医学専攻の大学院修了者)までを充当することができる。
■人体病理学に関する原著論文または学会報告が3編以上あること。
■人格・識見に関する研修指導責任者の推薦があること。
■人体病理業務に専任していること。

<平成16年度以前の医籍登録者(従来の受験資格)>
■日本国の医師免許を取得していること。
■死体解剖保存法による死体解剖資格を取得していること。
■出願時3年以上継続して日本病理学会正会員であること。
■日本病理学会の認定する研修施設において5年以上の人体病理学を実践した経験をもち、その期間中に次の各項の研修を修了していること。ただし、5年の実践期間のうち最高1年までを、厚生労働大臣の指定した臨床研修病院における臨床研修(臨床検査医学研修を含む)をもって充当すること、また、法医学の研修期間は、2年(法医学専攻の大学院修了者)までを充当することができる。
・いちじるしく片寄らない症例についてみずからの執刀による病理解剖(剖検)を行い、病理解剖最終診断報告書を作成した剖検例を40例以上経験していること。
・いちじるしく片寄らない症例についてみずから病理組織学的診断を行った生検ならびに手術切除検体5,000件(50件以上の術中迅速診断を含む)以上を経験していること。
・日本病理学会(支部を含む)、国際病理アカデミー日本支部等の主催する病理組織診断に関する講習会を受講していること。
・日本病理学会等の主催する細胞診に関する講習を受講していること。
■人体病理学に関する原著論文または学会報告が3編以上あること。
■人格・識見に関する研修指導責任者の推薦があること。
■人体病理業務に専任していること。
登録時期の違いにより、申請に必要な書類も一部変わって来ます。
なおこの試験の合格率ですが、概ね80%以上となっています。

3専門医更新の要件

〈病理専門医を更新するための要件に関する詳細〉
病理専門医の5年ごとの更新については、専門医資格更新についての細則で下記の書類提出が定められています。
1、専門医更新申請書
2、専門医更新審査料・認定料(振込証明書のコピー)
3、専門医の認定証(コピー)
4、履歴書
5、大学院に在籍したものは、大学院在籍証明書もしくは大学院修了証明書のコピー
これらに加え、下記の証明が必要となります。
■専門医としての診療内容等を証明するもの。
■知識と技能・態度が備わっていることを証明するもの。

4専門医制度の現状と変化

〈時代の変化と共に変わる専門医制度〉
専門医の大きな流れとしては各学会から第三者機関である「日本専門医機構」へと専門医制度が移行されていきます。病理学会専門医については19分野の基本領域の一つとなっているので、学会のWebサイトなどで新制度での新規申請、更新に関するアナウンスが積極的に行われています。

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