整形外科の医師転職お役立ちコラム
整形外科の「専門医取得要件」
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1日本整形外科学会の専門医制度について
〈日本整形外科学会による資格試験〉
“あらゆる運動器に関する科学的知識と高い社会的倫理観を備え、さらに、進歩する医学の新しい知識と技術の修得に日々邁進し、運動器に関わる疾患の病態を正しく把握し、高い診療実践能力を有する”という医師をその理想像とし、日本整形外科学会では専門医制度の運営を行っています。「整形外科学会専門医」がこれにあたります。専門医の数としては、2013年(平成25年)で17,280人となっています。
この専門医制度については、“生活習慣や災害、スポーツ活動によって発生する運動器疾患と障害の発生予防と診療に関する能力を備え、社会が求める最新の医療を提供し、国民の運動器の健全な発育と健康維持に貢献すること“に加え、” 動器疾患全般に関して、早期診断、保存的および手術的治療ならびにリハビリテーション治療などを実行できる能力を備え、運動器疾患に関する良質かつ安全で心のこもった医療を提供すること”に努めるよう求められています。
また整形外科専門医は、5年ごとの資格更新があります。最新医学への理解や技術の研鑽のため、学会や研修会に一定時間以上出席する事などが義務づけられています。
日本整形外科学会では「整形外科学会専門医」の資格を取得したうえで、下記の各種専門領域の研修を受けた認定医も設けてあります。
・日整会認定リウマチ医
・日整会認定スポーツ医
・日整会認定脊椎脊髄病医
・日整会脊椎内視鏡下手術、技術認定医
・日整会認定運動器リハビリテーション医
・日本手外科学会認定手外科専門医
2資格試験の概要
〈日本整形外科学会専門医認定試験の概要〉
それでは、整形外科学会専門医認定のための資格試験の概要を見ていきましょう。
まずは専門医申請についてですが、これは「日本整形外科学会雑誌」に掲載されます。また「申請症例のまとめ」の他、各種申請用紙が必要になります。「申請症例のまとめ」様式はインターネットからのダウンロードが可能ですが、それ以外は学会へ請求、郵送されて来るものを使用します。
専門医試験の内容ですが、書類審査が行われた上で受験資格ありと判断された上で、「筆記試験」と「口頭試験」が実施されます。筆記試験は120問、口頭試験は受験者1人に対して整形外科専門医である試験官2人の二回の面接形式になります。
専門医認定試験受験に関する申請資格ですが、次のものを満たす必要があります。
●6年以上の研修期間を有する(臨床研修期間を含めるのも可)。
●学会の認定した研修施設での研修3年以上を含む、4年以上の整形外科専門研修を修了している。
●整形外科研修記録に掲載された整形外科卒後研修ガイドラインに示された研修を修め、整形外科専門医の評価を受けている。
●主著者である論文と主発表者である学会発表、各1編以上。
● 申請時までに学会が主催する骨・軟部腫瘍特別研修会の受講3単位と医療安全に関する研修単位3単位以上を含む、必須14分野の認定教育研修講演等を計30単位以上受講する。
●申請時に4年以上引き続き学会の正会員である。
3専門医認定の要件
〈日本整形外科学会専門医認定のための、専門医認定試験の合格といくつかの要件〉
日本整形外科学会専門医認定には、専門医認定試験に合格するとともに下記の条件を満たす必要があります。
■6年間大学医学部(医科大学)で、解剖学や病理学などの基礎医学と、内科学や外科学などの臨床医学等、医学全般の教育を受けて卒業している。
■医師国家試験に合格して、医師免許を取得している。
■医師になった後、日本整形外科学会に入学して6年間の研修を受けている。
なお研修についてですが、ガイドラインとして厚生労働省の定めた卒後研修目標に沿い、日本整形外科学会が作成したものが使われています。医師と患者の信頼関係、患者の権利と医師の義務、チーム医療連携、医の倫理といった“期待される医師”となるために必要な項目が含まれています。これに整形外科専門医としての必要項目や救急医療に関する分野も加えられています。
4専門医制度の変化
〈時代の変化と共に変わる専門医制度。その中で求められる整形外科学会専門医の姿も大きな変化〉
整形外科で扱う疾患は、近年大きな変化を見せていると言います。その大きな要因に「高齢化社会」があると言います。加齢に伴っての疾患が急増している病院が多くなってきているのです。
当然ながらこういった変化は、医師個人の今後の転職やキャリアプランと密接に関わってきます。一方で新専門医制度のスタートなど資格や制度の変更もあります。こうした時代のニーズや変化もしっかりと捉えていく事が必要とされます。転職のプロであるキャリアコンサルタントは、こうした現場に近い生の情報を数多く持っています。医師としての将来を見据えながら、全体的な情報サポートも任せていくと良いでしょう。
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