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精神科の医師転職お役立ちコラム
精神科の「専門医取得要件」

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専門医取得要件-精神科

1日本精神神経学会の専門医制度について

〈日本精神神経学会による資格試験〉
“精神医学と神経学の研究を進め、会員相互間の研修を深めもってわが国における精神医学、神経学、精神医療の発展に寄与する事”を目的とした日本精神神経学会では、その取り組みの一つとして専門医制度の運営を行っています。「精神科専門医」がこれにあたります。専門医の数としては、2013年(平成25年)で10,104人となっています。
この専門医制度については、“患者の人権を尊重し、精神・身体・社会・倫理の各面を総合的に考慮しつつ”という事を前提に、“精神医学および精神科医療の進歩に応じて、精神科医の態度・技能・知識を高め”ていく事、及び“すぐれた精神科医の養成と生涯にわたる相互研鑽を図ることにより、精神科医療、精神保健の向上と社会福祉に貢献”していく事が総則の中に記されていて、この実現のための専門医制度として設けられています。なおこの専門医資格については、5年毎の更新が定められています。
この専門医の資格を持つ事で実際に可能な事の一つとして、中枢神経刺激薬「リタリン」の処方が挙げられます。これはリタリン流通管理委員会において、適正使用の推進を目的とする医師の登録基準内に定められています。

2資格試験の概要

〈日本精神神経学会専門医認定試験の概要〉
それでは、この資格試験の概要を見ていきましょう。大まかな流れとしては、次のような形になります。
1、研修手帳の購入。
2、研修開始申請を簡易書留で郵送。
3、精神科専門医制度研修施設及び指導医のもとでの研修。
4、研修終了後、認定試験の申請書類提出期間内に書類を提出。
研修手帳は3年間(または3年以上の場合もあり)の医師活動による研修成果を記録したものです。精神科医として自立するため、また自己錬磨の指標として用います。日本精神神経学会が認定した研修施設で、学会が委嘱した指導医のもとで研修を行い、評価を受ける形になります。この手帳の購入だけでなく、研修手帳に同封されている研修開始申請書の提出が研修を受講するためには必ず必要です。実際の研修期間は、3年以上となります。学会が認定した専門医制研修病院での研修、学会から認定された専門医制指導医の指導を受ける事が必要です。日本精神神経学会へ継続して所属している事を前提に、専門医制度委員会が指定する研修会や研究会等への参加による所定の単位数を取得する必要があります。

3専門医認定の要件

〈日本精神神経学会専門医認定のための、専門医認定試験の合格といくつかの要件〉
日本精神神経学会専門医認定には、専門医認定試験に合格するとともに下記の条件を満たす必要があります。
■日本国の医師免許証を有するもの。
■精神科臨床研修開始時に学会員であるもの。
■5年以上の臨床経験を有するもので、精神科専門医制度規則内の第9条に規定する研修施設において、施行細則に定める研修ガイドラインにより、精神科臨床研修を3年以上受け、その課程を修了したもの。
※上記の研修を開始する場合は、研修申請書を学会に提出する必要があります。
少し研修施設の要件についても触れておきましょう。施設の定義としては「神科専門医を取得するために、研修医が研修手帳に従い指導医のもとで研修を行うことができ、学会の研修施設認定を受けている施設”となっています。要件としては「研修ガイドラインに則った研修が実施可能」「常勤指導医が2名以上」などの他、「研修プログラムがあること」や「基本的知識について講義がある」など複数あります。なおこれは単科精神科病院が研修施設認定を受けるための要件で、一般病院精神科が研修施設認定を受けるための要件としては、「常勤の指導医が1名以上」などいくつかの違いがあります。

4専門医制度の変化

〈日本専門医機構の発足に伴い変わる専門医制度。その中で日本精神神経学会専門医も大きな変化〉
2015年の日本精神神経学会の理事長による年頭挨拶で真っ先に挙げられたのが、「日本専門医機構の発足」、それに伴う「日本の専門医制度の大きな変化」でした。骨子としてはこれまで学会が認定していた専門医を、これからは第三者機関としての日本専門医機構が認定することになり、それに伴う変化を指します。日本精神神経学会も専門医機構の18基本領域の一つとして、今後精神科専門医制度の大きな変化が示唆されています。
資格や専門医という制度は、医師個人個人の今後の転職やキャリアプランと密接に関わってくる事は言うまでもありません。こうした制度の変化を踏まえつつ、最新の転職事情や動向を見据えておく事も大切です。専門のキャリアコンサルタントには転職情報だけでなく、専門医制度の動きも含めた情報のサポートを依頼していくと良いでしょう。

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