2024年4月に医師の働き方改革が施行され、時間外労働の上限規制など、医師の勤務負担を軽減するための取り組みが義務化されました。
ただ、施行前の2023年12月にメディウェルが実施した働き方改革に関するアンケートでは、宿日直許可の形骸化が無償労働につながる恐れや、労働時間の上限規制によって収入が減る可能性など、むしろ医師が働きにくい環境になってしまうことを危惧する声が寄せられていました。
制度が施行された結果、医師の働き方改革は、本当に医師が望む形での勤務負担の軽減につながっているのでしょうか。
2024年10月に実施した会員医師1,596名へのアンケート調査から、働き方改革による医師の勤務環境への影響と制度への受け止めをまとめました(回答者の属性)。
また、施行開始前後のアンケート結果を比較し、医師の勤務の実態がどのように変化しているのかご紹介します。

目次
- 1. 医師の勤務先の状況と勤務日数
- 2. 医師の残業時間は働き方改革施行前後でほぼ変わっていない
- 3. 医師の1か月あたりの当直・日直の回数
- 4. 医師の当直・日直時の休息状況
- 5. オンコールの担当と電話・呼び出しの状況
- 6. 勤務時間の長さ、医師はどう感じている?
- 7. 医師のアルバイト勤務の状況と日勤・当直帯別の勤務日数
- 8. 医師の労働時間管理の状況
- 9. 医師の労働時間を短縮するための取り組み
- 10. 勤務先で実施している医師の働き方改革の取り組み(自由回答)
- 11. 勤務先の働き方改革への取り組み、大学病院勤務医の過半数が「不満」
- 12. 医師の勤務環境「変わらなかった」と感じる医師が最多
- 13. 医師の働き方改革で勤務環境が「改善された」と思う理由
- 14. 医師の働き方改革で勤務環境が「変わらなかった」と思う理由
- 15. 医師の働き方改革で勤務環境が「悪化した」と思う理由
- 16. 医師の働き方改革に関するその他の自由回答
- 17. まとめ
<医師の働き方改革に関する過去調査>
・医師の働き方改革開始前の勤務状況と改革案の受け止めは? 医師1,746名のアンケート結果
・医師の勤務の現状と2024年の医師の働き方改革に向けた準備状況は?医師2,002名へのアンケート結果
医師の勤務先の状況と勤務日数
医師の主たる勤務先
今回調査に回答した医師の主たる勤務先の状況は、下図のとおりです。
大学病院以外の病院に勤務する医師が54.3%と最多で、次いでクリニック(勤務医)が19.6%、大学病院が12.3%、クリニック(開業医)が6.8%となっています。
医療機関以外では一般企業が3.4%で、その他には介護施設などが含まれています。
医師の勤務日数
続いて医師が主たる勤務先で週に何日勤務しているか聞いたところ、週4日以上働いていると回答した医師が8割超という結果でした。
最も多いのは「週5~6日」で、43.2%を占めています。次いで「週4~5日」が33.9%と多くなっています。
医師の残業時間は働き方改革施行前後でほぼ変わっていない
医師全体の残業時間
当直、日直を除いた医師の残業時間(時間外労働)について、今回(2024年10月)の調査結果と医師の働き方改革施行前(2023年12月)の調査データを比較しました。
今回の調査に関して、全体では「残業なし(月0時間)」が29.1%と最も多く、「月10時間未満」が21.7%で続いています。
一方で、医師の働き方改革で定められた上限時間である月100時間を超える医師も2.2%存在しています。
「残業がある」と回答した医師の残業時間の中央値は「月20~30時間」でした。
施行前のデータと比較して、回答割合の数値はほぼ変化が見られませんでした。ただし、数値を厳密に見ると、「月10時間未満」から「月40~50時間」が増加傾向で、「月80~90時間」を除いた「月50時間以上」が減少傾向となっています。
常勤医の残業時間
先に示した医師の残業時間のデータには、非常勤のみの勤務をしている医師も含んでいます。この中から、主たる勤務で週5日以上勤務している医師に絞って回答を分析しました。
全体の調査結果と比べて、「残業なし(月0時間)」の回答が12.0%減少したほか、月10時間以上残業をしている医師の割合が各項目で微増しています。
「残業がある」と回答した医師の残業時間の中央値は「月20~30時間」で、この点については全体の結果と差異はありませんでした。
非常勤医よりも常勤医のほうが残業時間が長くなりやすい傾向はあるものの、そこまで大きな差異がないことがうかがえます。
こちらの調査結果と医師の働き方改革施行前のデータを比べると、「月10時間未満」の回答割合が2.5%、「月50~60時間」が1.2%、「月100時間以上」が1.6%減少していました。
反対に増加したのは「月10~20時間」で1.8%、「月20~30時間」で1.6%、「月40~50時間」で1.5%となっています。
医師全体のデータよりは数値の変動がやや大きくなっていますが、それでも増減の最大幅は3%を下回っています。
全体的にみると働き方改革の施行前後でほぼ変化がなく、目立った改善にはつながっていないといえます。
医師の1か月あたりの当直・日直の回数
医師の当直回数
主たる勤務先での当直回数は「0回(なし)」が最も多く、60.5%でした。
「当直あり」と答えた医師の中で最も多かったのは「1~2回」(8.7%)となっています。
医師の働き方改革施行前のデータと比較したところ、1か月あたりの当直回数が「4~5回」と回答した医師の割合が2.8%減少し、「0回(なし)」と「1回未満」が微増しています。
病院常勤医の当直回数
先に示した医師の当直回数のデータには、クリニックで働く医師や非常勤医の回答も含まれています。
これを踏まえて、宿日直が義務付けられている「病院」に週5日以上勤務する医師に限定した当直回数を調べたところ、次のグラフのようになりました(下図)。
「0回(なし)」が変わらず最多となりましたが、35.3%まで減少しています。「当直あり」と答えた医師の中では「2~3回」の回答が16.4%と最も多い結果となりました。
「月4~5回」以上当直している医師は18.3%で、病院常勤医の2割弱が週1回以上当直を担当していることがわかりました。
医師の働き方改革施行前のデータと比較すると、「週1~2回」「週4~5回」の割合が減少し、「0回(なし)」と「週2~3回」の割合が増加しています。
医師の日直回数
次に、医師の日直回数について聞いたところ、次のような結果となりました。
「0回(なし)」と答えた医師が63.1%と最多でした。日直をしている医師の中では、「1~2回」が16.1%で最も多くなっています。
前回調査と比較すると、主に「0回(なし)」の回答割合がやや増加し、「1~2回」の回答割合がやや減少していました。
病院常勤医の日直回数
当直回数と同様、病院に週5日以上勤務している医師に限定して分析した結果は次の通りです。
医師全体の日直回数と比較すると、「0回(なし)」と回答した医師の割合が21.7%減少し、「1~2回」の割合が11.5%増加しています。
前回調査に対しては、主に「1~2回」の回答割合が減少し、代わって「0回(なし)」が増加している傾向がみられます。
医師の当直・日直時の休息状況
当直勤務中に「休息を取れている」医師は6割超
本調査では、当直時の休息について6割超の医師が「休息を取れている」と回答しています。
一方で、28.9%の医師が「あまり休息を取れていない」と答えたほか、「ほとんど休息を取れていない」と回答した医師も9.3%いました。
医師の半数が日直中に「休息を取れている」
医師の日直時の休息状況について聞いたところ、「休息を取れている」という回答と「取れていない」という回答が約半数ずつという結果になりました。
「どちらかというと休息を取れている」が39.6%で最も多く、「十分に休息を取れている」(11.5%)と合わせると51.1%でわずかに半数を超えています。
一方で「あまり休息を取れていない」が36.0%、「ほとんど休息を取れていない」が12.9%と、休息が不足していると感じている医師も48.9%にのぼっています。
当直時の休息の状況と比較すると、「休息を取れていない」と感じている医師の割合がやや多い傾向にあり、日直時は当直時に比べて忙しいと感じる医師が多いことが分かります。
「医師の働き方改革」施行前後で休息状況はほぼ変化なし
当直時の休息状況について、働き方改革施行前の調査結果と今回の調査データとの間には、ほぼ変化が見られませんでした。
また、日直時の休息状況においては、施行前の調査と比べて「休息を取れていない」と回答した医師の割合が約5%増加しています。
医師の働き方改革の施行前後で、日直の回数負担はわずかに減少傾向が見られたにもかかわらず、休息の確保状況はやや悪化しているといえます。
なぜ、そのような結果につながっているのでしょうか。
厚生労働省の調査によると、2023年時点の労働基準監督署による宿日直許可の許可件数は5,173件となっています。
2024年4月の制度施行を間近に控えたタイミングで許可件数が急激に増加していることから、制度に対応するため駆け込みで許可を取得した医療機関が多かったものと類推できます。
2023年10月時点で宿日直を法的に義務付けられている病院は8,122施設あり、そのうち半数以上の4,498施設では救急医療体制を整えています。[※]救急医療体制がある病院も相当数、宿日直許可を取得していると推測できます。
しかし一方で、働き方改革施行前後で医師の当直中の休息状況に改善は見られず、日直中の休息状況はやや悪化傾向にあることが明らかになっています。
このことから、宿日直許可を取得した医療機関であっても、宿日直中の休息の確保状況が改善されておらず、宿日直許可制度が実態を伴っていないケースが多々あるのではないか、という課題が見えてきます。
オンコールの担当と電話・呼び出しの状況
医師の業務の中で十分な休息の確保と両立することが難しい業務として、夜間や休日のオンコール対応があります。
緊急時に的確な医療を提供するため重要な業務である一方、呼び出される医師にとっては大きな負担となることもあります。
オンコールの担当状況について聞いた結果は次の通りです。
「対応はない」と回答した医師の割合が最多で、58.5%と全体の約6割を占めました。次いで「持ち回り制で担当」が27.5%と、できるだけ一人に負担が偏らないような体制を取っている医療機関が多いことがうかがえます。
一方で「常に担当している」が14.0%となっており、そのうち「1stコールも含めて対応している」は8.7%、「1stコールは担当外」は5.3%でした。
病院常勤医のオンコール担当状況
オンコール対応は有床の医療機関で発生する業務のため、病院で週5日以上勤務している医師に限定して調査結果を見直したところ、「持ち回り制で担当」という回答が最多で44.1%となりました。
続いて「対応はない」が37.0%、「1stコールも含めて対応している」が11.9%、「1stコールは担当外」は7.0%でした。
オンコール時の電話・呼び出しの状況
「オンコールを担当している」と回答した医師に対して、オンコール時の電話・呼び出しの頻度をたずねたところ、次のような結果になりました。
最も多かった回答は「ときおり電話や呼び出しがある」で38.4%でした。次いで、「電話はかかってくることもあるが呼び出しはほぼない」が28.5%となっています。
また、「電話も呼び出しも頻繁にある」「電話は多いが呼び出しは少ない」と回答した医師の割合は合わせて21.2%でした。オンコール対応の頻度が多い医師が、全体の約2割を占めていることが分かります。
勤務時間の長さ、医師はどう感じている?
勤務時間を「長いとは感じていない」医師が7割超
医師の働き方改革において、医師の長時間労働の抑制は主要課題の一つに位置付けられています。実際に、医師は効果を実感しているのでしょうか。
主たる勤務先での勤務時間の長さについて聞いたところ、「長いとは感じていない」という回答が7割を超える結果となりました。
最も多かったのは「長くはなく現状で問題ない」という回答で、全体の43.6%を占めました。次いで「あまり長いとは感じていない」が29.8%、「どちらかというと長いと感じている」が20.6%、「長いと感じており改善が必要」が3.7%となっています。
常勤医では「長いと感じる」回答が多い傾向
上記のデータには非常勤のみの医師の回答も含まれています。主たる勤務先で週5日以上勤務している医師に限定した結果は、次のようになりました。
「長いと感じており改善が必要」と回答した医師の割合が8.6%と、全体の結果と比べて倍以上に増えています。また、「どちらかというと長いと感じている」も26.0%で、全体の結果と比べて約5%増加しました。
その一方で、計65.4%の医師が「長くはなく現状で問題ない」もしくは「あまり長いとは感じていない」と答えています。長時間勤務のつらさを感じていない医師が多数派となっている現状が見て取れます。
制度の施行以前から「勤務時間が長いと感じない」医師が多数派
回答者を常勤医に絞っても「勤務時間を長いとは感じていない」医師が6割を超えているのは、働き方改革が奏功した結果なのでしょうか。
働き方改革施行前の調査結果と今回のデータを比べてみたところ、次のような結果となりました。
「長いと感じており改善が必要」と回答した医師の割合が2.2%減少し、「あまり長いとは感じていない」「長くはなく現状で問題ない」の回答割合がそれぞれ微増しています。
厳密にはわずかに改善傾向といえますが、全体的に大きな数値の変化は見られず、もともと働き方改革施行前から勤務時間を長いと感じていない医師が多数派であったことが分かります。
医師のアルバイト勤務の状況と日勤・当直帯別の勤務日数
収入確保やスキル向上などの理由で、常勤先のほかに定期・不定期でのアルバイト勤務をすることは医師にとって一般的なことです。
ただ、医師の働き方改革では医師一人あたりの総労働時間に上限規制が設けられているため、常勤先が医師のアルバイト先での労働時間も把握したうえで上限を超えないように管理する必要があります。
そのため、施行前にはアルバイト勤務への影響を不安視する声も寄せられていました。実態はどうなっているのでしょうか。
6割強の医師がアルバイト勤務をしている
まず、実際にアルバイトをしている医師の割合は、全体の6割強という結果でした。
このデータは働き方改革施行前の調査結果とほぼ同じ数値となっており、医師にとってのアルバイト勤務の重要性は変わっていないことが分かります。
日勤帯のアルバイト勤務の日数
次に、1か月あたりのアルバイト勤務日数について聞きました。日勤帯では「1~3日」と回答した医師の割合が37.7%で最多となっています。

次いで「3~5日」が27.3%、「5~10日」が17.1%という結果でした。
当直帯のアルバイト勤務の日数
当直帯では、「0日(していない)」と回答した医師の割合が最も多く、58.9%でした。
次に多かったのは「1~3日」(18.9%)、「3~5日」(12.5%)、「5~10日」(6.9%)でした。
「医師の働き方改革」施行前調査との比較
日勤帯のアルバイト日数については、施行前の調査とほぼ変化がありませんでした。
当直帯のアルバイト日数は、施行前の調査結果と比べて「1~3日」の回答割合が約2%減少し、「0日(していない」が約2%増加していました。数値の変化は小さいですが、わずかに減少傾向といえます。
医師の労働時間管理の状況
医師の働き方改革を進めるうえで重要なことのひとつに、医師の常勤先が医師の労働時間をどうやって把握・管理するかということが挙げられます。
主たる勤務先でどのように労働時間管理が行われているか聞いたところ、最も多かったのは「タイムカード等の記録を使用した労働時間管理」で、全体の約5割で実施されていることが分かりました。
医師の働き方改革施行前の調査結果と比較したところ、「労働時間と自己研鑽を区別するルール設定」「アルバイト先も含めた医師の労働時間の把握」「労働時間に関する医師へのフィードバックや労働時間が長い場合の注意喚起」において、いずれも対応している医療機関の割合が増加していました。
制度の施行を受けて、医師の労働時間をさまざまな手法で管理しようと試みる医療機関が増えたことが分かります。
また、「特に管理されていない」という回答の割合は8.6%減少しており、制度施行前よりは取り組みが進んでいることが見て取れます。
一方で、今回の調査で「特に医師の労働時間管理はされていない」という回答も18.6%に達しており、医師の労働時間を把握できていない可能性がある医療機関も一定数存在する現状がうかがえます。
医師の労働時間を短縮するための取り組み
医師の長時間労働を是正するために、医療機関は具体的にどのような取り組みを進めているのでしょうか。
勤務先の「業務のタスク・シフティング」など7項目の実施状況について、働き方改革施行前の調査結果と比較しながらご紹介します。
2024年10月時点で最も取り組みが進んでいるのは「医師でなくても対応可能な業務のタスク・シフティング」で、35.4%の医師が「勤務先で対応済みである」と回答しています。
「対応予定」も含めると回答者のうち半数以上の勤務先で実施する見込みとなっており、最も期待されている取り組みであることが分かります。
続いて多かったのが「会議の効率化・勤務時間内での実施」で、対応済みとなっている割合が31.9%でした。「当直明けの勤務負担軽減」も30.1%とほぼ同じ割合で対応が進んでいます。
一方で、最も対応が進んでいない取り組みは「単純作業の自動化・ICTの活用」で、対応済みとなっている割合は19.6%でした。半年前の調査結果から2.8%しか進捗しておらず、他の項目と比べて後回しにされている印象を受けます。
「対応予定なし」の割合も7項目のうち最も多い48.0%となっており、単純作業の自動化や医療へのICT活用に対して、医療機関側が消極的であることが分かります。
勤務先で実施している医師の働き方改革の取り組み(自由回答)
医師の働き方改革の具体的な取り組みに関する自由回答、最多は「対応なし」
主たる勤務先で実際に行われている医師の働き方改革の取り組みについて聞いたところ、最も多かったのは「特に対応されていない」という意見で、寄せられた自由回答156件のうち約6割にのぼりました。
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- 特別なことはしていない。法に順守する形では何とか対応しようとしている (40代男性、血液内科)
- 全く取り組まれていない (50代男性、リハビリテーション)
- ごまかすことだけ考えている (50代男性、麻酔科)
一方で、実際にさまざまな取り組みが進んでいるという回答も寄せられています。
勤務時間の短縮
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- カンファレンスのスリム化 (40代男性、麻酔科)
- 何もない日は定時退勤を厳守 (40代男性、総合診療科)
- 研修医の時間外や休日出勤を減らす (40代女性、一般内科)
- 当直明けは帰っていい (50代男性、整形外科)
- ICU当直のみ、前後休み (50代男性、呼吸器外科)
外勤医の活用・スタッフの増員
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- 外部医師をお願いして常勤医師の負荷を減らしている (60代男性、循環器内科)
- 外部の先生が寝当直で当直に入っているので、比較的当直の負担は軽い (40代女性、精神科)
- 医療事務の導入 (50代男性、消化器内科)
- 医師事務作業補助者や院内救命救急士の雇用 (30代男性、救命救急)
- 診療看護師の育成・採用 (40代男性、一般内科)
業務の効率化・省力化
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- 生成系AIの活用を研究中 (50代男性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
- すきま時間に準備できるように、リモートでカルテを閲覧できるようにしている (60代女性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
- 当直の制限 (70歳以上男性、脳神経外科)
- 夜間帯救急車は近隣とかかりつけのみ (30代男性、消化器内科)
その他
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- 上級医がフォローできる仕組み作り (30代男性、脳神経外科)
- 科によってまちまちですが、チーム制の導入 (50代男性、乳腺外科)
- 有給休暇を取得しやすくしている (50代男性、精神科)
- タグで勤務時間が管理されています (30代男性、消化器内科)
- 単純業務は他職種にお願い出来ています。ただしお願いです (40代男性、整形外科)
- 管理者と医師との定期的話し合い (70歳以上男性、リウマチ科)
- 労働の対価はきちんと支払われる (40代男性、精神科)
ただ、中には「表面上の取り組みと勤務の実態が乖離している」という声や、一部の医師に働き方改革のしわ寄せがきているという意見も挙がっています。
形だけの制度になっている・一部にしわ寄せがきている
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- 裁量労働制を導入し、働き方改革に書類上は合致するようにしている (30代男性、病理診断科)
- データをとっているだけ (50代男性、脳神経外科)
- 当直後の時間外勤務の入力を行えないよう設定している (40代女性、放射線科)
- 大学内でどれだけ働いても月8時間しか勤務してない体になっている (30代男性、循環器内科)
- 残業を一手に引き受けて、他の医師は定時退勤 (40代男性、精神科)
勤務先の働き方改革への取り組み、大学病院勤務医の過半数が「不満」
医師の働き方改革に関する勤務先の取り組みへの満足度を調査したところ、6割超の医師が「満足している」と答えました。
この回答データについて勤務先別の傾向を比較したところ、大学病院勤務医の満足度が最も低くなっていました。
大学病院勤務医は「あまり満足していない」「満足していない」と回答した医師が56.8%と、過半数の医師が不満を感じていることが分かります。
それに対し、大学病院以外の病院とクリニックに勤務する医師では、いずれも「満足している」と回答した医師の割合が半数以上となっています。
医師の勤務環境「変わらなかった」と感じる医師が最多
自分自身の勤務環境が改善されたと思うか
2024年4月に医師の働き方改革が施行されてから、医師は実際に働きやすくなったと感じているのでしょうか。
自身の勤務環境の変化について聞いたところ、「変わらなかった」という回答が最も多く、6割を超えました。
「改善された」「どちらかといえば改善された」と回答した医師の割合は、「悪化した」「どちらかといえば悪化した」の割合よりも多くなっています。
改善されたと感じている医師の方が、悪化したと感じている医師よりもやや多い傾向にあることが分かります。
医師全般の勤務環境が改善されたと思うか
医師の働き方改革で医師全般の勤務環境が改善されたかどうかについても、「変わらなかった」という回答が50.9%と最多で、回答の半数を占めました。
また、改善傾向だと感じている医師のほうが、悪化傾向だと感じている医師よりも多いことが分かります。
自身の勤務環境について聞いたデータと比べると、「改善されている」回答の割合が7.8%、「悪化している」回答の割合が6.9%増加しています。
医師の働き方改革で勤務環境が「改善された」と思う理由
医師の働き方改革を機に勤務環境が「改善された」と感じている医師に対し、どのような点について効果を実感しているのか聞きました。
宿日直・宿日直明け勤務が改善された
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- 当直明けに休みやすくなった (40代男性、総合診療科)
- 宿日直で無茶な当直は減ったように感じています (40代男性、精神科)
- 明けは大体休めている (30代女性、病理診断科)
- 当直明けを互いに保証し合う習慣が定着しつつある (50代男性、救命救急)
- 当直後の半日勤務などが徹底してきた (60代男性、消化器外科)
時間外労働が減った・削減に向けた努力がある
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- 時間外労働がほとんど無くなった (60代男性、一般内科)
- 時間外が伸びないように努力がみられる (40代男性、麻酔科)
- 全体に医師の退勤時刻は早まっている (50代男性、病理診断科)
- ICやカンファレンスが時間内となった (50代男性、消化器内科)
- 朝のサービス残業がなくなった (30代女性、健診・人間ドック)
休息時間や休日が確保された
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- 代償休息が確保できるようになった (40代男性、血液内科)
- 極端な連続勤務が無くなった (70歳以上男性、一般内科)
- 当直明けが帰れるようになった、土曜日勤務が休むことも可能になった (30代男性、産婦人科)
- 休みが増えた (40代男性、麻酔科)
- 今年から有給休暇を取れるようにした (60代女性、一般内科)
勤務先や医師の意識が変わった
-
- 医師側の意識も変わったから (50代男性、消化器内科)
- 労働時間について厳しく考えるようになった (30代男性、呼吸器内科)
- 少なくとも改善する意思が感じられるようになった (70歳以上男性、一般内科)
- 時間外が多くならないように皆が気をつけるようになった (40代男性、麻酔科)
- 長時間労働に対する意識が全体的に上がっているので (50代女性、耳鼻咽喉科)
研修医の環境が改善されている
-
- 研修医の労働環境は改善されている (40代女性、消化器外科)
- 自分自身に関しては変化は無いが、臨床科の特に研修医の勤務時間は多少は改善されていると思います (70歳以上男性、病理診断科)
- 研修医が当直あけは勤務を免除されているときいた (40代女性、形成外科)
他の医療機関や医師から改善されたと聞いた
-
- 他の施設の話を聞くと良いほうに行っている面はありそう (50代男性、リハビリテーション)
- 他の医師と話していても多少なりとも長時間労働・負担が改善されたという話を聞く (30代男性、脳神経外科)
- 夫が有給休暇を取る頻度が増えた (50代女性、皮膚科)
- 世間一般に関しては少しずつ良くなっているんじゃないでしょうか (50代男性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
その他
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- 都市部などでは分業や勤務交代の仕組みができてきている (40代男性、消化器内科)
- 急性期病院だと勤務が楽になったのかもしれません (50代男性、リハビリテーション)
- オンコールに待機料がでるようになった (40代女性、産婦人科)
- ICを時間外にやらないように院内ポスターで患者向けの喚起がなされた (30代女性、脳神経外科)
- 悪事例になるような依頼/指示がほぼなくなった (50代男性、一般内科)
医師の働き方改革で勤務環境が「変わらなかった」と思う理由
医師の働き方改革制度が施行される前後で、勤務環境が「変わらなかった」と感じている医師に対し、どのような理由で変化を感じられないのか聞きました。
表面上のみの取り組みで実態が伴っていない
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- 実質的には夜勤に近い当直だが、宿日直許可を得ており何の改善もなされなかったから (40代男性、麻酔科)
- 当直明けはすぐには帰れず実質無償労働が発生している (30代男性、総合診療科)
- 実際に当直業務をしている医師の負担は変わらないまま、宿日直許可がとられており、翌日も通常勤務となったまま。勤務時間の時間管理されるようになったが、医師の働き方改革でも勤務状況は変わらない (40代男性、一般内科)
- 地域や病院によって差があるが、総合的に判断すると代償休息を土日にとってもよいとか休みの日に休息をとったことにするつじつま合わせ、代償休息をとってもその後勤務時間外の超勤が増えるだけになってあまり改善につながってはいないと考えるため (40代男性、血液内科)
- 基幹病院においては、根本的な仕事の忙しさは変わらない。宿直という名目で夜勤をやらされている理不尽さも変わらない (30代男性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
- ブラックな部分(時間外を付けずに働くなど)が増えただけ (40代男性、救命救急)
医師の不足や偏在が続いている
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- 外科はマンパワー不足であり、緊急手術はチームで行う業務なので、働き方改革は外科医が増え、救急疾患に対する総合診断能力が内科医のスキルアップをして、迅速に対応しなければ、外科依頼が夕方になるのを防げない (50代男性、消化器外科)
- 医師数が変わらないのに、良くなるわけがない (50代男性、泌尿器科)
- 不足する常勤医を早急に雇い入れようとする姿勢が見られない (60代男性、消化器外科)
- 医師の絶対数が少ないところではチーム制すら導入できていない (20代男性、消化器内科)
- 医師の偏在が解消されていないため (30代男性、精神科)
働き方改革が影響しない勤務形態である
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- 病棟勤務がないので (50代男性、一般内科)
- 麻酔科には特に関係ない体制だから (40代男性、麻酔科)
- 当直がないクリニックなので負担はなし (40代女性、総合診療科)
- 産業医なので9時5時の仕事 (50代男性、その他診療科)
- 回復期、療養のため時間外が基本的にない。大学からの派遣にはお世話になっているが、縮小などはなかった。大学の業務に影響が出ないように当院における早番や遅番を導入し派遣を継続していただけるように努力している。 (30代男性、神経内科)
業務量が減っていない・増えた
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- 勤務時間外のデューティー拘束業務が減らない。改善してほしい (60代女性、一般内科)
- 働き方改革で勤務時間の管理が厳格化し、事務作業はかえって煩雑化した。一方、働き方改革とは無関係の人員増があり、総合的には勤務環境は改善された (50代男性、病理診断科)
- 医師の数が増えないのに仕事量はかわらない。これで改善するわけがない (50代男性、消化器外科)
- 時間のみ制約されても仕事量は変わらないのでかえって忙しくなった (60代男性、一般内科)
- 自宅に持ち帰る仕事が増えた。 (40代男性、精神科)
医療機関や管理者の意識不足
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- 限られた病院でしかまともな取り組みがなされていないから。 (40代男性、麻酔科)
- 病院が真摯に取り組んでいない (60代男性、整形外科)
- 現場レベルの目線での改革が足りない (30代男性、耳鼻咽喉科)
- 働き方改革が導入となる当初は常勤先も外勤先も含め、総労働時間や連続勤務時間等を病院が気にしていたように思うが、最近は特にそのようなことを気にされている感じがしないためです (30代男性、麻酔科)
- 個別の科まかせ (50代男性、整形外科)
もともと改善の必要がなかった
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- もともと医師に優しい職場のため (40代男性、耳鼻咽喉科)
- もともと時間外が少なく、当直も免除されている科のため (30代女性、放射線科)
- そもそも働き方改革にひっかかるほど、誰も長時間働いていない (40代女性、精神科)
- 医師の働き方改革導入前から、医師勤務条件が医師尊重の観点から設定されていた。 (60代男性、老年内科)
- 元々常勤医を大切にしようというコンセプトなのかなと思う (50代男性、老年内科)
その他
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- 医師の給与は超過勤務が主体であり、超過勤務を減らす=給与を減らす事であり超過勤務は減らしたくない (40代男性、救命救急)
- バイト先での勤務制限を食らったくらいで、常勤先ではほぼ変わりない (40代男性、泌尿器科)
- 結局、患者さんの病状によって業務が軽くなったり重くなったりして、コントロールできない (40代女性、一般内科)
- 医師は自己犠牲を払うべきという風潮が根強くあるため、コメディカルの態度も以前と変わらない (40代男性、小児科)
- 患者然り、どこかに皺寄せがきている (40代男性、一般外科)
- 改善された部分と悪化した部分があって結局負担は変わらない (40代女性、消化器内科)
- いい面もよくない面もありそう。研鑽を積みたい時期に思うようにできないのでは。でも、休暇は取りやすくなっている場合もある? (60代女性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
医師の働き方改革で勤務環境が「悪化した」と思う理由
医師の働き方改革によって勤務環境が「悪化した」と感じている医師に対し、どのような状況に不満を抱いているのか聞きました。
見かけ上の取り組みと勤務実態に乖離がある
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- 見かけ上の勤務時間を減らしているだけで、労働時間は変わらず、給与が減っている (30代男性、消化器外科)
- 多くの大学病院や分院, 比較的規模の大きい中核病院では, 働き方改革とは名ばかりであり, 実際には末端の業務負担を増やすものだと思う. タイムカードやシフト上で見かけ上, 勤務時間が減ったように見えて実際の勤務負担はむしろ増えているとさえ思う. (30代男性、耳鼻咽喉科)
- 多くの救急指定病院が実態に合わない宿日直許可を取っているから (50代男性、消化器内科)
- 人員が減っているにもかかわらず、仕事は減らず。当直も、3次救急病院なのに宿日直許可が得られてしまい、翌日も帰ることができません(科内では昼から帰ってよいとは言いますが、仕事あり結局なかなか帰れない) (30代男性、消化器内科)
- 名ばかり宿日直許可 名ばかり自己研鑽 が横行していると聞いてます (50代男性、皮膚科)
業務量や負担は変わらず、収入が減った
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- 働き方は変わらないが給料は減った (30代男性、脳神経外科)
- 収入減と、サービス残業の増加、医師の減少や、働き方改革のための他院受け入れ困難で、大学への負担増加。同時に学生の実習期間増加や、教育システムの変更のため、教務員への負担増加(OSCEの試験管など、他施設での業務や、講習が要務になったこと) (40代女性、心臓血管外科)
- これまで申請できた残業が自己研鑽へとおきかわったため、給料が減っている (30代男性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
- 実際残業時間は60時間を越えているが、手当ては60時間までになっている。給料が下がっただけで、機械的な勤務時間調整より給料を上げて欲しい (40代男性、精神科)
- 給料が安くなっている。若手は勉強しなくなった (30代男性、小児科)
アルバイト勤務を制限された
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- バイト禁止 (50代男性、循環器内科)
- 働き方改革に連動して外勤などの縛りが強くなった (40代男性、眼科)
- バイトに行きづらくなった。当直明けに手術に入れなくなった (40代男性、消化器外科)
- バイトの制限で収入減少 (40代女性、皮膚科)
- アルバイト先が減っている (60代男性、リハビリテーション)
かえって業務が増えた
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- 宿直者の業務が制限されたせいでオンコール業務が増えている (50代男性、精神科)
- 特に中堅以上の医師の業務量は増えていると感じる (50代男性、消化器内科)
- 臨床の仕事量が減ることはなく、労働管理業務が増えた (50代男性、整形外科)
- どこも同じ、医師以外の働き方改革の主張が激しいので医師の仕事が増えています (30代女性、呼吸器内科)
- 時間の規制はあるが業務は減らない。他所で対応されなかった患者が押し寄せてきているような気がする。働き方改悪 (50代女性、一般外科)
実態と異なる記録を強いられている
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- 形だけの対応で、実際みんな自己研さんとして働いている (40代男性、一般外科)
- パート・残業時間が制限された。当直中の仕事量に関して、虚偽の記載を強要される (40代男性、泌尿器科)
- 残業時間は変わらないが、打刻できる上限が暗黙の了解として定められた (20代男性、消化器内科)
- DrJOYを用いて勤務管理しているが、現実には診療と研鑽を細かく区別することなど不可能である。だが区別しないと月の時間外勤務が一定時間を越えた時点で面談が発生するため、やむを得ず一部の勤務記録を消去している。そのためDrJOYを操作する仕事が増えた (30代男性、病理診断科)
- 時間外労働をしているが、そうでないように報告するよう求められる科がある (30代女性、皮膚科)
医師不足が続いている・悪化した
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- 当直の調整が難しくなってしまった (40代男性、リハビリテーション)
- バイト先、病院では大学病院からの当直バイトが派遣不可と言われたので、逆に常勤医の仕事量が増えて大変との事であった (50代男性、整形外科)
- 振替休息のため日中の人員が減る (40代男性、小児科)
- 大学などからの当直応援が難しくなり、当直を院内スタッフで回さないといけなくなった。スタッフが少ないため、負担が大きい。小さい病院・スタッフの少ない病院にとって働き方改革はかなり難しいと思われます (40代男性、消化器内科)
- 常勤医が少なく、それを積極的に雇い入れようとする姿勢が見られない (60代男性、消化器外科)
その他
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- むしろ柔軟な働き方ができにくくなっているところがあるように感じます (40代男性、精神科)
- 管理者の都合の良い仕組みになっただけで、当事者の働き方は実際のところ蔑ろにされている (30代男性、精神科)
- 働きたいだけ働くことが出来ない (30代男性、総合診療科)
- ちゃんと労働時間かいた人が時間外多いと外勤を減らされるっていう更にブラックさがました (30代男性、循環器内科)
- 当直医が休日に救急車を多く受け、待機を積極的に呼び出すよう院長命令が出た。一方当直自体は宿直許可が出た (40代女性、皮膚科)
医師の働き方改革に関するその他の自由回答
医師の働き方改革について、アンケートに回答した医師からは取り組みへの評価や今後変えていくべきポイントへの指摘などが寄せられています。
働き方改革の取り組みを評価している
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- 短縮労働となり、楽になった (60代男性、消化器内科)
- 全体としては賛成である。結果として医師の所得が減ることもやむを得ない (50代男性、消化器内科)
- できることをできる時間にして余暇に持ち込まない工夫はもっとされるべきである (50代男性、整形外科)
- もっと若い時にこうなってくれていたら、自分の人生がより良いものになっていたと思う (50代男性、整形外科)
- 当直を引退して寿命はのびたと思います (40代男性、精神科)
現行制度では実態の改善につながらない
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- 現在の働き方改革は、医師の実労働時間をマスクし時間外手当を減らしただけの姑息的な対策にすぎない (30代男性、整形外科)
- 「当直中は働く必要がないのに医師が勝手に働いた。したがって病院には責任はない」という判例が最近できたとどこかで読みました。「当直は休憩」というのはとんでもないルールだと思っています (30代男性、産婦人科)
- 建前論の弊害だけしか感じない (50代男性、麻酔科)
- 医師の働き方改革で提示された内容を遵守すると、成り立たない病院が多く存在すると思います。そのあたりは結局グレーゾーンとして触れられないまま、うやむやに頓挫していくような印象を持ちます (30代男性、麻酔科)
- 労基局が形式的に認めている状況、大学病院・地域支援病院などが運営されているが、宿日直を労働時間に含めないといった。矛盾があることが明らかなのに労基局は見て見ぬふりであり、宿日直、当直、オンコールなどの定義は、行政的に医師の働き方改革の本来の内容に定義化すべきである (70歳以上男性、リウマチ科)
- 残業し診療業務を行っても自己研鑽扱いとするのが常態化しており真の働き方改革はなされていない。診療業務の合理化、効率化はなく労働時間削減だけを推し進めておりそのように形骸化した働き方改革にならざるを得ない (50代男性、消化器内科)
課題解決につながる改革を実施してほしい
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- 勤務時間の適正化に見合った給与アップをしてほしい。また、働く医師の精神衛生を保つため、クレーマー対策を国や厚労省主体で行ってほしい (40代男性、小児科)
- 一医療機関での、当直や日直の回数制限をなくして欲しい。労基上は勤務時間とカウントされないのだから、回数制限無くてもいいと思う (40代男性、病理診断科)
- 医師は昼休憩などに関わらずに問い合わせの電話(PHS)などに対応しなければいけない(というか現状そうなっている)のだから、基本的にFLEX勤務としていただきたい。そうでなければ休憩中は問い合わせ(PHS)フリーとしていただきたい (40代男性、病理診断科)
- 救急の集約化や負担の増加など行政から抜本的な改革が必要。自己負担率の上昇や診療制限をもっとかけていくべき (30代男性、神経内科)
- 施設を集約し、利益を追求するしかない。医療をある程度ビジネスとして考えて提供するしかない (30代男性、心臓血管外科)
- 働くことに抵抗はないが寧ろ給与を働いた分に見合うだけ払うようにしてほしい (20代男性、消化器内科)
国民(患者)の意識改革が必要
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- 医療を受ける側の意識・認識がないと歪が生じる (60代男性、リウマチ科)
- 本質的な改革には程遠い、もっと国民全体への周知が必要 (40代男性、救命救急)
- 患者側に理解してもらうこと、医療にはお金がかかり、救急車や時間外については支払う料金をあげてもらいたい (50代女性、整形外科)
- 医療関係者以外ではまだまだ医師は24時間365日働いている、医師であれば何でも診療可能と思っている人が多くいると思います。不要な時間外受診や救急要請が減るように社会が少しでも変わることを切に願います (40代女性、消化器外科)
日本医療の将来への不安
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- 業務自体は減らないのに時間外手当は減り、直美など本来の医療ではない所に人が流れ、まともな医療提供者が減り、先行きが暗い (40代女性、リウマチ科)
- 修行とか、忍耐とかいった、本来は徒弟制度であった研修努力が無くなった。結果として医療の質は低下する。欧米では、医師の業務自体を、本質的なものに限る努力がなされたが、日本ではそれは行われない。レジデントとは、「住み込み医」という意味である。そのことを再考するべきであろう (60代男性、精神科)
- 働き方改革は、一般勤務医の立場上、働き方が逆に規制が強く給料が減るだけで全く機能していない。救急指定病院でひっきりなしに救急車がくる病院が宿日直許可を取得していること自体も体裁的な建前上感が強く医師の立場が悪くなるばかりだと思う。若い世代が医師としての責任感や重症患者が目の前にいても定時に帰るマインド自体を持ってしまう現実に直面し、日本医療の崩壊を促進させる原因になりかねない (40代男性、一般外科)
- 実体験ではありませんが、若者達を残業させないために、役職の方々が仕事をかぶってるという話しも聞きます。これでは、長い将来どうなっていくんだろうかと不安に思います (50代女性、眼科)
- 病院だけで取り組むのには無理がある。積極的に改革に取り組むことで生じる影響への理解(受診する患者の)やサポート(医師や病院が受ける経済的な影響を最小限にする仕組み作りなど)が必要であると考える。このタイミングで改革が成し遂げられなければ、いずれ日本の医療は崩壊すると思われる。その危機感が国や病院の管理者には足りなていない (40代男性、麻酔科)
- 大学病院や総合病院では重症患者さんをみているのに薄給だし当直も多いし、時間あたりのお給料が少なくてコスパが悪い。それでは皆美容医療に流れて当然。日本の医療はこのままでは危ない。また、女性医師に限らず、男性医師も育休を取れるようにするべき。そう言った制度は一般の会社に比べて医療現場は遥かに遅れている (30代女性、精神科)
その他
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- 延命的な医療を自費にすれば働き方改革は大きく前進すると思う (50代男性、病理診断科)
- もう医師も一人の労働者であり、昔のような考え方は捨て去り、責任は時間内のみと割り切る必要がある (70歳以上男性、総合診療科)
- 医療機関の経営層に医師の働き方改革を実現しようとする強い意志が必要だろう (40代男性、一般内科)
- 超勤や手当などプラスの部分だけでなく、仕事をしない医者の給料はどんどん削っていっていいと思う。病院内でも全く患者持っていない人間が普通に給料をもらっているのは腹立たしい。まあ、それは院長がそれを許している時点で病院が終わっているのではあるが、医師に限らず、ある程度実力や成果に応じた給与体系にするのは医療以外の他の分野でも非常に思うところではある (40代男性、血液内科)
- 出産育児に伴い非常勤短時間勤務中なので現状影響を受けていませんが、過去にオーバーワークで燃え尽きた経験もあることから、いずれフルタイムで復帰した際に、育児と両立継続しやすい環境が整っているといいなと切に願いますし、入職先を探すに当たってもかなり重視する予定です (30代女性、総合診療科)
まとめ
この記事では、医師の働き方改革の施行によって医師の業務の実態がどう変わったかについて紹介してきました。
全体的に施行前後のアンケート結果で大きな変化はなく、医師の長時間労働が是正されているとは言いがたい状況です。
一部変化があった部分として、1か月あたりの当直・日直回数は減少傾向でしたが、当直時の休息状況はほぼ改善が見られず、日直時に関してはむしろわずかに悪化している傾向が見られました。
一方で、施行前調査と比べてよりさまざまな手法で医師の労働時間の管理に取り組む医療機関が増えているという調査結果もありました。
医療機関の取り組みによって実際に医師の勤務状況が改善されているかどうかについては、「改善された」「医師の年代や勤務形態によって状況が異なる」「取り組みは見かけだけで実態が伴っていない」など多様な医師の意見が寄せられており、さまざまなケースが存在していることがうかがえます。
医師の働き方改革への対応については、上記のように医療機関にバラつきが見られます。さまざまな医療機関の状況を参考にしつつ、勤務先の医療機関が医師にとって働きやすい環境づくりに真摯に取り組んでいるかを改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。
【参考】回答者の属性
調査概要
年齢
性別
診療科
地域
主たる勤務先
<脚注>
※厚生労働省・令和5(2023)年医療施設(静態・動態)調査より







































