各診療科の魅力や大変さの違いとは?医師1,683名のアンケート結果

医師と一括りに言っても仕事の魅力や大変さは専門としている診療科によって様々です。医師が自分について話す際にも「医師」でなく「〇〇科医」として説明することは多く、逆に言えばそれだけ診療科選びは医師のキャリアにとって重要といえます。

内科・外科・整形外科・麻酔科・放射線科・精神科など様々な診療科がありますが、医師はそれぞれの診療科をどのような理由から選んでいるのでしょうか?またその診療科で実際に働く中で、どのような魅力や大変さを感じているのでしょうか?

株式会社メディウェルでは、2019年10月に会員医師へ診療科に関するアンケートを実施し、1,683名の医師から回答を得ました。以下にその内容を紹介します(回答者の概要)。
 

それぞれの診療科の魅力・大変さとは?

 

診療科別の回答者の内訳

回答者の診療科別の内訳は下表のようになっています。


回答者の診療科

一般内科、精神科、消化器内科、整形外科、麻酔科の順に回答が多くなっていますが、幅広い診療科で回答があることがわかります。

医師が今の診療科を選んだ理由は?

それぞれの診療科を選んだ医師は、なぜその診療科にしようと思ったのでしょうか?診療科別に医師の自由回答(一部)を紹介します[1]

    • 一般内科

    • 患者さんのあらゆる悩みに対応できるようになりたかった(60代男性・一般内科)
    • これからは内科の需要が高いと思った。(30代女性・一般内科)
    • 内科系か外科系かと考えた場合自分には内科の方が向いていると思ったこと、消化器内視鏡がやりたいと思ったこと。(50代男性・一般内科)
    • 総合的な臨床能力の向上に最も適した診療科だと思ったから。(40代男性・一般内科)
    • 学生時代の病棟実習の際に、教授、指導医が大変優れていると感じたから。(60代男性・一般内科)
    • ホームドクターになりたかったから(50代男性・一般内科)
    • 現在の勤務先でその診療科が求められたため(30代男性・一般内科)
    • 消化器内科

    • 内視鏡という専門性の高い技術を身に着けられるから(40代女性・消化器内科)
    • 専門分野を生かせた上で、時間や給料等納得することができたから。(30代男性・消化器内科)
    • 幼少時に経験した病気に関連して(50代男性・消化器内科)
    • 内科は医学の王道だから。消化器は人間の食欲に関係する、身近な診療科だから。(30代男性・消化器内科)
    • 内視鏡治療に興味があったから(30代男性・消化器内科)
    • 肝臓に興味があったから(40代男性・消化器内科)
    • いい上司に出会ってしまった(30代女性・消化器内科)
    • 呼吸器内科

    • 内科の中でも、患者さんの数も多く必要性を強く感じたため。(50代女性・呼吸器内科)
    • レ線の読影に強くなりたかった(50代男性・呼吸器内科)
    • 内科全般をはばひろくみられるから(29歳以下女性・呼吸器内科)
    • 研修医の時に呼吸器疾患患者を多く診たため(50代男性・呼吸器内科)
    • 胸部を制する者は医学を制すという格言を教授から聞いたこと(40代男性・呼吸器内科)
    • 画像診断と全身管理ができる科だから(50代男性・呼吸器内科)
    • 手技の少ない内科に進みたかったから(30代男性・呼吸器内科)
    • 循環器内科

    • カテーテル治療が飛躍的進歩を遂げており魅力だった(40代男性・循環器内科)
    • PCIをしたいと思ったので(40代男性・循環器内科)
    • 尊敬できる先輩がいたから。(40代男性・循環器内科)
    • 診断が比較的明確になるところ(30代男性・循環器内科)
    • 癌を診ることがつらかったから。循環動態を考えるのは興味深かったから。(30代女性・循環器内科)
    • 全身管理に興味があったから(40代男性・循環器内科)
    • 画像診断が多岐にわたるから、さらにインターベンション治療も多い。(60代男性・循環器内科)
    • 腎臓内科

    • 移植、透析に興味があったから(30代女性・腎臓内科)
    • 一番苦手分野だったので、逆に克服したかった。全身管理能力に長けている。(40代男性・腎臓内科)
    • 専門性と一般性のバランス(60代男性・腎臓内科)
    • 電解質をもっと勉強したかったため(30代男性・腎臓内科)
    • 腎臓内科は面白い分野である(40代男性・腎臓内科)
    • 悪性腫瘍を診なくて済む 疾患が幅広く総合診療科に近い(30代男性・腎臓内科)
    • 優秀な上級医に憧れたから(30代男性・腎臓内科)
    • 神経内科

    • 脳に興味があったから。(40代男性・神経内科)
    • 高齢化社会で求められるか科目だと思ったから(40代女性・神経内科)
    • 認知症診療に携わりたいと思ったから(30代男性・神経内科)
    • 脳梗塞の治療をしたくて(40代女性・神経内科)
    • 変性疾患の臨床および、研究に興味があった(30代男性・神経内科)
    • 患者さんを長い期間見られるところ、病歴と身体診察で多くの診断ができるところ。(40代男性・神経内科)
    • 神経難病の治療に非常に興味があったので。(30代男性・神経内科)
    • 内分泌・糖尿病・代謝内科

    • 理論的な診療科であるため(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 学問の面白さ、外来がメインの科であること。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 患者さんと伴走してよくしたいと思う気持ちがあったから(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 糖尿病・肥満の食事療法に関心があったから(60代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 疫学研究と1型型糖尿病の診療に興味があった(29歳以下男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 高度な診察手技を必要とせず、論理的に検査を進めて診断できる(60代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 人生の予後を改善するから(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 一般外科

    • 投薬で無く手技で治療出来るから。(60代男性・一般外科)
    • 幼少時代から外科医に憧れていたから。(40代男性・一般外科)
    • 癌の治療をしたかったから。(50代男性・一般外科)
    • 当時の教授が、非常に尊敬出来たから。(50代男性・一般外科)
    • 外傷を扱うことができるから(50代男性・一般外科)
    • 全身を診れる医師になるため(40代男性・一般外科)
    • 自分が幼少期たくさん手術を受けたから。(50代男性・一般外科)
    • 消化器外科

    • 移植医療に興味があった。(50代男性・消化器外科)
    • もともと癌がやりたかった。癌に一番関連していたのが外科だった。(40代男性・消化器外科)
    • ポリクリの時に楽しそうだと思ったから(40代女性・消化器外科)
    • 自分の手を用いて患者を治療できることが魅力だったから。(40代男性・消化器外科)
    • 研修医の時に尊敬する指導医に出会えたため(30代女性・消化器外科)
    • 消化器疾患の手術に興味あり(40代男性・消化器外科)
    • 外科がかっこいいと思ったから(50代男性・消化器外科)
    • 脳神経外科

    • 脳にメスを加えることに憧れて(60代男性・脳神経外科)
    • 手術から内科管理までできる(30代女性・脳神経外科)
    • 「頭蓋内」に一番興味があったから(60代男性・脳神経外科)
    • 脳が好きだった。手術がしたかった。(30代女性・脳神経外科)
    • 学生時代に神経系に興味を持った。(70歳以上男性・脳神経外科)
    • 結果が出る治療ができること(40代男性・脳神経外科)
    • 実習で見た脳外科手術で脳が美しく見えたから(50代男性・脳神経外科)
    • 泌尿器科

    • 感染症、移植に興味がありました(50代男性・泌尿器科)
    • 系尿道手術がしたかった(40代女性・泌尿器科)
    • 外科系のマイナーで全身管理もするから。(50代男性・泌尿器科)
    • 診断から治療まで、自分で完結できる。(40代男性・泌尿器科)
    • 腹部を扱う外科系で救急が少ない(40代女性・泌尿器科)
    • 内視鏡手術に興味を引かれた。(40代男性・泌尿器科)
    • マイナー外科であること。手術が多彩であること。内科的治療・外科的治療のどちらも取り扱っていること(30代男性・泌尿器科)
    • 整形外科

    • 救急外傷をやりたくて医者になったので(40代男性・整形外科)
    • もともとスポーツをしており、スポーツでの経験が運動器診療にいきると思ったから(30代男性・整形外科)
    • 骨腫瘍に興味があった。(50代男性・整形外科)
    • 脊椎外科に興味があった(40代男性・整形外科)
    • 診察・診断・治療・リハビリまで、自分で診られる。(50代男性・整形外科)
    • 生きているだけではなく、痛みなく動けるというQOLが大事だと思ったため。(50代男性・整形外科)
    • 手に職がつく感じが最もしたから(40代女性・整形外科)
    • 形成外科

    • 外科であり、治療法に選択肢が多くある診療科であることに魅力を感じたから。(40代男性・形成外科)
    • 患者の急変リスクが低い(30代女性・形成外科)
    • 一般のひとでも結果がわかりやすい、後遺症をなるべく小さくするように 治療方法を検討できるなど。(50代男性・形成外科)
    • 細かい手技が得意だったから。(40代男性・形成外科)
    • 研修医の時に出会った先生の影響(30代女性・形成外科)
    • 患者様に笑って帰って頂ける数少ない診療科と感じたため(50代男性・形成外科)
    • 縫合手技が楽しかったことから興味を持ち、小児から高齢者まで携われるとこ、かつ外科の中で女性が多く家庭と両立し易いと思ったことから。(29歳以下女性・形成外科)
    • 眼科

    • 将来的に開業したかったので(50代男性・眼科)
    • 手技ができる、臓器特異的で他の科の治療の影響を受けにくい(30代女性・眼科)
    • 綺麗であること匂いがないこと(60代男性・眼科)
    • 子供の頃のけがで直してもらったことをきっかけに(40代男性・眼科)
    • 女性でも働きやすそうだったから(29歳以下女性・眼科)
    • 比較的融通がきき、生涯続けられそうだから(40代女性・眼科)
    • 透明な角膜や眼底が綺麗で感動したので。(40代女性・眼科)
    • 皮膚科

    • 自分がアトピーで興味があった(40代男性・皮膚科)
    • 形態学に興味があったから(30代男性・皮膚科)
    • 外来診療がとても魅力的だった(処置、小手術、デブリードマンなど)(40代女性・皮膚科)
    • 美容にも興味あったため(40代男性・皮膚科)
    • 皮膚科の疾患が多岐にわたり、興味深いのと、オペもできると考えたため。(40代女性・皮膚科)
    • 女医が多く、結婚、出産しても続けていけそうと思ったから(40代女性・皮膚科)
    • 化粧品に興味があり、これに関係が深い皮膚という臓器に対して関心を持つようになったこと。(50代女性・皮膚科)
    • 耳鼻咽喉科

    • 性格がマイナー向きで、外科系志望、当時の教授の人柄が良かった(50代男性・耳鼻咽喉科)
    • 開業医、勤務医、外来のみ、オペ、など将来の選択肢が広いため(30代女性・耳鼻咽喉科)
    • 小児から老人まで診察でき、手術もできる(50代男性・耳鼻咽喉科)
    • 外科系の中で、外科、産婦人科よりQOLがよいと思ったから(40代女性・耳鼻咽喉科)
    • 小さい頃、反復性中耳炎で治療が大変だった。(40代男性・耳鼻咽喉科)
    • アレルギーに興味があったから(40代女性・耳鼻咽喉科)
    • 外科的処置と内科的診療がどちらもあるから(29歳以下女性・耳鼻咽喉科)
    • 精神科

    • 人の話を聞くことが好きだったし、人の心に興味があったから(40代女性・精神科)
    • 産業医と精神科医はオーバーラップする部分が多いため(30代男性・精神科)
    • 認知症に興味があったため(40代男性・精神科)
    • 診療科への興味、指定医が3年で取得できる、医局に入らなくても専門医が取得できる(29歳以下女性・精神科)
    • 患者さんとじっくり時間をかけて心から向き合える(30代男性・精神科)
    • 専属産業医をしている中でメンタルヘルスが重要性を増して来たため(40代男性・精神科)
    • 哲学、心理学に関心があったため(50代男性・精神科)
    • 放射線科

    • CTやMRIといった画像診断機器の黎明期で、興味を持った。(50代男性・放射線科)
    • 画像診断、IVRに興味があった。(30代男性・放射線科)
    • 全身を診る科の中から選んだ。(30代女性・放射線科)
    • 救急医療に画像診断が重要な役割を担っているから(30代男性・放射線科)
    • 専門性を持つほうがよいと判断して(50代女性・放射線科)
    • たくさん研究して論文が書けそうだったから(50代男性・放射線科)
    • がん治療に興味があったため。対象がん種が多岐にわたる放射線治療が魅力的だと思った(29歳以下女性・放射線科)
    • 小児科

    • 自分の主治医の小児科医に憧れたから。子供が好きだから(40代男性・小児科)
    • 発達、発育、成長がみれるから(40代男性・小児科)
    • 日本の将来を担う子供を診ることが社会のためになると思ったから(60代男性・小児科)
    • 元気になる姿を見られるとやりがいがある(30代女性・小児科)
    • 子供が好きだから 臓器にとらわれず全身を診れるように医師になりたかったから(30代女性・小児科)
    • 未来のある子どもたちの診療に従事したかったので。(30代男性・小児科)
    • 学生実習で、周産期トラブルに立ち合った時に、新生児医療のきめ細かさに感銘を受けた。(40代女性・小児科)
    • 産婦人科[2]

    • 女医であるメリットが1番生かせると思った(40代女性・婦人科)
    • 外科系でかつ女性医師が多いところがよかったから(30代女性・産科)
    • 内科、お産、手術全てできるから(40代男性・婦人科)
    • 分娩が魅力的であったため。(30代男性・産科)
    • 出産に関われ、おめでとうと言える産科という分野があるから。(30代女性・産科)
    • 若い人の癌をみたかった(29歳以下女性・婦人科)
    • 手術、内分泌、分娩等多岐に学べる分野がある。(60代男性・婦人科)
    • 麻酔科

    • 痛みを取る事に興味があったから(40代女性・麻酔科)
    • 主治医にならないこと、拘束時間が読めること(50代女性・麻酔科)
    • 外来がない、オンオフがはっきりしている(30代男性・麻酔科)
    • 血圧を上げたり、呼吸を制御したり、人間にとって一番大事なところを診ることが出来るところ。(40代男性・麻酔科)
    • 麻酔、集中治療に興味があったため(30代男性・麻酔科)
    • 全身管理に興味があったから(40代女性・麻酔科)
    • 仕事が終われば、患者とタッチしないところ(50代男性・麻酔科)
    • 救命救急

    • 命を助ける最前線なので(40代男性・救命救急)
    • 専門問わず、患者の命を救いたい一心(30代男性・救命救急)
    • 一見さん患者のみなので、時間外まで仕事を引きずらない(50代男性・救命救急)
    • ドラマERを見て、あこがれた(40代男性・救命救急)
    • 総合診療をみにつけたかった(40代男性・救命救急)
    • 救急領域の勉強に来ただけだったがおもしろくそのまま継続している(40代女性・救命救急)
    • 同じような症例は来ない、一生勉強になる。(50代男性・救命救急)
    • 健診・人間ドック

    • 家庭の事情により、両立のため(40代男性・健診・人間ドック)
    • 内視鏡に興味があったため。(40代男性・健診・人間ドック)
    • 患者を持たなくてよい。(60代男性・健診・人間ドック)
    • 産業医、予防医学に興味があったので。(50代女性・健診・人間ドック)
    • 公衆衛生が専門だったので(70歳以上男性・健診・人間ドック)
    • 勤務時間がはっきりしており、年齢的に継続しやすい。(60代男性・健診・人間ドック)
    • 治療の時代は終わり、予防の時代になると考えたから。(50代男性・健診・人間ドック)
    • リハビリテーション

    • 脳卒中のリハビリに興味(40代男性・リハビリテーション)
    • 医師になった当時、リハビリテーションが標榜科として認められるようになり、その後成長する科だと感じたから。(50代男性・リハビリテーション)
    • 人が復活するところを目の当たりにして、魅力を感じました。(30代女性・リハビリテーション)
    • 整形外科医をしていたが、体力的にきつくなって転向。(60代男性・リハビリテーション)
    • 脳外科の知識が役に立つので(50代男性・リハビリテーション)
    • 臓器別でなく人をまるごと見る分野だから(30代女性・リハビリテーション)
    • 患者を個別臓器的な視点・診断、薬剤治療的視点のみから診るのではなく、生活・社会的なこと、活動的なことも含め全体をマネージメントできる科であったため。また、女性として出産育児などを契機に職を退くことは絶対避けたかったため、いかにもハードワークな職種・競争意識の強い科は避けようと考えていた。(40代女性・リハビリテーション)
    • その他診療科

    • 内科のみで癌治療が完結する(30代男性・血液内科)
    • これからの時代は老人に対する医療がメインだと思ったから(40代男性・老人内科)
    • 薬剤の代謝経路や作用機序、蛋白結合率、体内分布容積などを意識して薬剤を使用しなければならないなど薬に強くなければならないこと、腎疾患を有するだけで、他の専門分野の合併症をみなければならない機会が少なくないので、幅広い分野の知識が将来にわたり必要なこと、など一生自己研鑽が必要な点に魅力があるから。(50代男性・人工透析科)
    • 病態が単純ではなく,未解明の部分も多く,興味を持った(30代男性・リウマチ科)
    • 緊急手術が少ない。他の外科に比べて穏やかな人が多い。(40代女性・呼吸器外科)
    • 具合の悪い患者が手術ですぐ元気になり退院していくのを見て。(30代男性・心臓血管外科)
    • 治療の発展性と検診業務などの自分のライフステージに合わせた働き方(30代女性・乳腺外科)
    • 形成外科だけでは探すのが困難だった(40代女性・美容外科)
    • 人の心に興味があり、科学的に心身相関を証明できると思ったから(30代女性・心療内科)
    • 自身の痛みに対する問題を解決してもらった事が本当に有り難かったから(50代男性・ペインクリニック)
    • 自分の医療観、自分の性格に合っていると思ったから(50代男性・緩和ケア)
    • スポット勤務をキッカケに面白さに目覚めたため(30代女性・美容)
    • 臨床医として勤務し、手術で摘出された腫瘍の組織像を見ているうちに興味が湧き、徐々に 病理専門医になりたいと思った(70歳以上男性・病理診断科)
    • 患者の暮らしも含めてサポートできることに魅力を感じた。(30代女性・在宅診療)
    • 法学部卒後に再受験で医師になって精神科の臨床にも5年いたので、それらを掛け合わせて生かしているのが今の仕事。(40代男性・産業医)

実際に働いていて感じる診療科の魅力とは?

様々な理由からそれぞれの診療科を選んだ後、実際に医師が働く中でどのような魅力を感じているのでしょうか?診療科別の医師の自由回答(一部)は以下のようになっています。

    • 一般内科

    • 肉体的な負担がすくない(40代男性・一般内科)
    • 色々な主訴の患者さんに対応できる。(50代男性・一般内科)
    • 他の医師の見落とした疾患を拾い上げることに魅力を感じる。(60代男性・一般内科)
    • 何でも相談されやすい(30代女性・一般内科)
    • 症例が多く勉強になる。(50代男性・一般内科)
    • 開業医は仕事とプライベートのバランスがいい(30代男性・一般内科)
    • 患者さんと近いところで接することができること(50代女性・一般内科)
    • 消化器内科

    • 内視鏡治療、検査は貢献性が高いと感じる(40代女性・消化器内科)
    • 内視鏡検査で潰しがきく(30代男性・消化器内科)
    • 肝臓はかなり需要があり,できる医者が少ない(50代男性・消化器内科)
    • 内視鏡などの検査ができ、診断から治療まで一貫して行えるところ。(40代女性・消化器内科)
    • 内科でありながら、早期胃がんや大腸がんの内視鏡治療など、「確実に治せた」と実感できる治療ができるところ (例えば高血圧や脂質異常症の治療は「治してる感」が実感できないと思います)(30代男性・消化器内科)
    • 診療可能な範囲が非常に広く汎用性が高い。救急外来当直も苦にならずに主戦力として働く事が可能。反面、内視鏡処置や治療、腹部エコーなどの手技も多く、その技能を活かしたアルバイト先も非常に多いのでバイトだけで生きていく事も可能。(30代男性・消化器内科)
    • 需要が多く社会的貢献や病院運営にも貢献できること(50代男性・消化器内科)
    • 呼吸器内科

    • 専門領域(肺癌の薬物療法)の進歩を診療を通して実感できる。(40代男性・呼吸器内科)
    • 喘息やCOPDなどに対する専門的加療(40代男性・呼吸器内科)
    • がん、感染症、自己免疫疾患、救急疾患などいろいろな疾患を含むところ(40代女性・呼吸器内科)
    • 呼吸器科は少ないので頼りにされる(50代男性・呼吸器内科)
    • まだ、消化器内科や循環器内科などと違って専門医数が少ないので、重宝される。(50代男性・呼吸器内科)
    • 需要がある、つぶしがきく(30代女性・呼吸器内科)
    • 人工呼吸器使用をはじめ全身管理が可能、増加する肺癌治療に携われる(50代男性・呼吸器内科)
    • 循環器内科

    • カテーテル治療後の症状改善を聞くことでの達成感(40代男性・循環器内科)
    • 心カテーテルで患者が劇的によくなること。(50代男性・循環器内科)
    • 生死に関するところで診療に従事でき、やりがいがある(30代男性・循環器内科)
    • 理論的なところが多い(60代男性・循環器内科)
    • 心肺停止など重篤な患者を救命すること。(40代男性・循環器内科)
    • 他科からのコンサルトも多く責任や医師としてのステータスを感じる (40代女性・循環器内科)
    • 内科なのに外科に近い治療が出来て、患者さんが治る。(40代男性・循環器内科)
    • 腎臓内科

    • 腎臓では、糖尿病性腎症が重要と思われるので、やりがいがある。(60代男性・腎臓内科)
    • 尿蛋白などの健診異常から透析まで幅広い疾患を見ることができる。(30代男性・腎臓内科)
    • 腎不全になっても治療法もある(40代男性・腎臓内科)
    • 出産しても透析クリニックなど潰しがきく(30代女性・腎臓内科)
    • 他科からのコンサルトが多く必要とされていると感じることが多い(30代男性・腎臓内科)
    • 様々な合併症を診られる(50代女性・腎臓内科)
    • 専門性と一般性のバランスが良い(60代男性・腎臓内科)
    • 神経内科

    • 急性期から,長いお付き合いの慢性疾患まで幅広い.(40代男性・神経内科)
    • 身体所見重視で、診断の醍醐味がある。(30代女性・神経内科)
    • 疾患が多彩。診断、治療の考え方がロジカルなところ。(29歳以下男性・神経内科)
    • 他の内科Dr.には皆目理解できない症状を、神経学的に理解して診断・治療できる(30代女性・神経内科)
    • 患者さんの人生、生活に非常に深く関われるところ。(30代男性・神経内科)
    • 診察所見から障害部位を予想し、それが検査結果でも証明できた時など、診察の面白みが感じられるところ。(30代女性・神経内科)
    • 疾患も幅広く、また研究もまだまだこれからなので、選択肢が多い(40代男性・神経内科)
    • 内分泌・糖尿病・代謝内科

    • 予防医学の側面もあるところ(29歳以下男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 患者の人生を良い方向に修正できているという実感が持てる(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 一刻一秒を争う決断を迫られることは少なく、患者さんの背景や気持ちを考えながら治療を行うところ(30代女性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • コンサルテーションなどを介して外科などの先生方と仲良くなれるところ。(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 合併症を未然に防いだり 数値としても改善を実感できるところ(30代女性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 患者さんとの対話。病棟での専門的血糖値管理。(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 手技が少ないのでブランクがあっても働きやすい(30代女性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 一般外科

    • 手術で病気を治すことができること。(40代男性・一般外科)
    • 他科に頼られることが多い。(40代男性・一般外科)
    • 全身管理が出来るから高齢になり一般内科への転科が容易。(60代男性・一般外科)
    • 治った患者が外来通院してくれるところ。(50代男性・一般外科)
    • 当てにされているのはありがたいが、地方では何でも屋みたいになりつつある。そこにカメラやロボットが入ってくると、やはり専門を絞らないと厳しい。(50代男性・一般外科)
    • 限られた資源の中で何かをやること(29歳以下男性・一般外科)
    • 自分のスキルを磨けば、それなりに結果を残せるところ(40代男性・一般外科)
    • 消化器外科

    • 内科ではわからないことが外科で診断できることもある(40代男性・消化器外科)
    • 画像でいろいろと想像していて最終的な答えがわかるところ(40代男性・消化器外科)
    • 効果的な治療の介入でQOLの劇的な改善(50代男性・消化器外科)
    • 手技の多いところ。実際治療し、患者が元気になっていくところ。(50代男性・消化器外科)
    • 自分の技術・知識を駆使して患者さんを治癒へ持って行けるところ。(40代男性・消化器外科)
    • 根治が可能であること。(40代男性・消化器外科)
    • 診断から治療、終末期医療まですべてみられること。(40代男性・消化器外科)
    • 脳神経外科

    • 患者との接触に時間をかけられる。スタッフの理解が高い(60代男性・脳神経外科)
    • 脳を切ることができる(30代男性・脳神経外科)
    • 治療の成功不成功がたちどころに分かる(50代男性・脳神経外科)
    • 極度に集中できること(50代男性・脳神経外科)
    • 手術がきれい。いつも真剣勝負。(30代女性・脳神経外科)
    • 扱う疾患の種類が豊富(30代女性・脳神経外科)
    • 診察の結果を画像で確認し、予後も推定できること(30代男性・脳神経外科)
    • 泌尿器科

    • 自分で手術適応が決めれる(50代男性・泌尿器科)
    • 男女関係なく小児から高齢者を初診から検査、治療、緩和ケアまで全て対応できるので素晴らしい科だと思う(40代男性・泌尿器科)
    • QOLがしっかりしている(30代女性・泌尿器科)
    • 内科的診療、手術、化学療法など、様々なことができる。(40代男性・泌尿器科)
    • 歳をとっても診療できる(50代男性・泌尿器科)
    • 性別年齢問わず、しかも専門性が高い(40代女性・泌尿器科)
    • 診療の守備範囲が非常に広い(40代男性・泌尿器科)
    • 整形外科

    • 他の科より治療に対する良否がはっきりしている(30代男性・整形外科)
    • 治療により患者のADLが高まるところ(40代男性・整形外科)
    • 身体の幅広い範囲をみる、老若男女が対象(40代女性・整形外科)
    • 病気の部分を切除するだけでなくす再建を行い機能を上げることができる(50代男性・整形外科)
    • 自分がスポーツをする上で役に立つ。(50代男性・整形外科)
    • 外傷の大部分を担い、変性疾患まで含めるとその中で専門として選べる分野が非常に多くある。(30代男性・整形外科)
    • 死亡退院がほとんどいない(50代男性・整形外科)
    • 形成外科

    • 組織を移植する手術により、機能と整容の障害が機能が格段に良くなることです。(40代男性・形成外科)
    • 保険診療、自費診療どちらの分野もあるところ(30代女性・形成外科)
    • 緊急の呼び出しがない(30代女性・形成外科)
    • 治療のゴールが明確である。(50代男性・形成外科)
    • キズをきれいに治せるところ(30代女性・形成外科)
    • 道具が少なく、オンリーワンなところ(40代男性・形成外科)
    • 患者の満足度に寄与できるところ(30代男性・形成外科)
    • 眼科

    • 眼底から全身状態がわかる(50代女性・眼科)
    • 他科に侵食されない専門性が高いところ(40代男性・眼科)
    • 見えることを守れること(40代男性・眼科)
    • 急患患者が少ないので、ワークバランスがとりやすい(40代女性・眼科)
    • ひとりで診断から治療まで、完結出来るところ。(40代女性・眼科)
    • 喜んでもらえることが少なくないから。白内障手術、眼鏡を正しく合わせたなど(60代男性・眼科)
    • 手術と研究を両立しやすい。(40代男性・眼科)
    • 皮膚科

    • 治療による改善が目の当たりにできる点。(40代男性・皮膚科)
    • 開業費があまりかからない(30代女性・皮膚科)
    • 手術から病理まであり興味を持って診療できる。(30代男性・皮膚科)
    • 赤ちゃんから高齢者まで診れる。専門性が高い。(30代女性・皮膚科)
    • 見てすぐ診断可能なことがある(30代女性・皮膚科)
    • 外来、病棟診療がとても魅力的(処置、小手術、デブリ)(40代女性・皮膚科)
    • 視診である程度診断可能なところと治療経過が目に見てわかりやすいところ。(30代男性・皮膚科)
    • 耳鼻咽喉科

    • 外科的な治療と内科的な治療の双方に関われることです。そのため、大きな病院でも小さなクリニックでもそれなりに役割があることです。(40代男性・耳鼻咽喉科)
    • QOL向上が患者さんに実感されやすいこと(29歳以下男性・耳鼻咽喉科)
    • 細かい操作がおもしろい(60代男性・耳鼻咽喉科)
    • いろんなライフスタイルに対応した働き方ができる(30代男性・耳鼻咽喉科)
    • 専門性が高くもあり、コモンディジーズも多い(30代女性・耳鼻咽喉科)
    • 乳幼児から高齢者まで幅広く診療が行える(40代男性・耳鼻咽喉科)
    • 開業も病院勤務も選択しやすい(50代女性・耳鼻咽喉科)
    • 精神科

    • 治療方法、治療目標が一律ではないところ。(40代女性・精神科)
    • じっくり患者の話を聞いて診察できること(40代女性・精神科)
    • 精神科は、精神科の中でも小児、認知、てんかん、リエゾンなど選択肢が多い(30代女性・精神科)
    • 全人的治療ができる。自分の裁量が大きい(30代男性・精神科)
    • 脳科学や薬理学の進歩がおもしろい(30代男性・精神科)
    • 思ったよりも治療効果があり、社会復帰できる患者が多いところ。(29歳以下女性・精神科)
    • 人生を変えられること(40代男性・精神科)
    • 放射線科

    • 画像診断からIVRまで幅広く経験できる。(30代男性・放射線科)
    • 色々な領域の疾患がみられて楽しい(30代女性・放射線科)
    • 在宅での仕事が可能であること。(30代男性・放射線科)
    • 自分のペースで仕事の調整ができること。(40代女性・放射線科)
    • 臓器横断的に知識を習得できるところ(30代男性・放射線科)
    • がん治療の一つの柱として、重要な役割を担っていると思う。(30代女性・放射線科)
    • ときに患者の予後を大きく改善するような情報をもたらすことができる(30代男性・放射線科)
    • 小児科

    • 子どもならではの言動が楽しい。子どもたちの成長、発達をみられる。赤ちゃんはみているだけで幸せな気分になる。(40代女性・小児科)
    • 言葉をまだしゃべることができない乳幼児から、親には全てを語ることができない思春期まで、すべての子供の健康の代弁者として子供たちが健やかに育っていくお手伝いをできるところ。(30代女性・小児科)
    • 未来のある子供の治療に、社会的な意義がある(40代男性・小児科)
    • その場の疾患だけでなく成長をともに見守ることができる(40代女性・小児科)
    • 開業医レベルの診療ではほぼ全員が治癒するところ。(50代男性・小児科)
    • 全ての領域に接することができる(50代男性・小児科)
    • 雰囲気が明るい、多くの患者は元気になって完結する(40代女性・小児科)
    • 産婦人科

    • 命の誕生に立ち会える(40代男性・産科)
    • 女性のライフスタイルやQOLなどにも携わることができ、女性がよりよく過ごせるようにサポートできるところに魅力を感じる(30代女性・産科)
    • 手術、分娩、外来と業務にバリエーションがあり飽きないところ。(40代女性・婦人科)
    • 患者さんの訴えが実感としてわかることが多い(50代女性・婦人科)
    • 誕生と終末にたずさわれる(30代男性・婦人科)
    • 生命の誕生に立ち会える。(40代女性・産科)
    • 病気だけでないところ(40代男性・産科)
    • 麻酔科

    • オンとオフがはっきりしている(30代男性・麻酔科)
    • 麻薬や鎮静薬、昇圧剤などを用いた全身管理、挿管•ルート•aラインなどに基本手技など汎用的なスキルが身につく(30代男性・麻酔科)
    • フリーで食っていけること。(40代男性・麻酔科)
    • 勤務地が変わっても働きやすい。(40代女性・麻酔科)
    • 臨床研究ができることと。救急や集中治療などにテリトリーを広げられること(50代男性・麻酔科)
    • 薬の効果をすぐに実感できるので上達が早い(30代男性・麻酔科)
    • 妊娠、出産などの前例が多く、サポート体制がある。(29歳以下女性・麻酔科)
    • 救命救急

    • 重症患者の対応、内科対応をできる(40代男性・救命救急)
    • 日々新しい患者や疾患に出会えること(30代男性・救命救急)
    • 外傷のように死にかけた命を救うことも魅力としてはあるが、別の魅力も最近はある。すなわち最近の救急搬送は人生の末期に近い超高齢者が多いが、それでも限られた可能性を見出し低侵襲で救命できる方法を考える。その結果、少しばかり人生の最後を考える機会を本人及び家族に与えることができる。(30代男性・救命救急)
    • 最前線で命と向き合えるところ(30代男性・救命救急)
    • 内因性疾患、外因性疾患ともに幅広く診療を行えること。(29歳以下男性・救命救急)
    • 秒単位の判断をすることで、分単位で患者が良くなってくること(40代女性・救命救急)
    • マルチタスクを行える(30代男性・救命救急)
    • 健診・人間ドック

    • 時間が決まっているところ。対象(受診者)との適度な距離感。(50代男性・健診・人間ドック)
    • オンオフはっきりしている(40代男性・健診・人間ドック)
    • 内視鏡のスキルを磨くことができる。(40代男性・健診・人間ドック)
    • 単純作業にならないよう独自に工夫できること(40代女性・健診・人間ドック)
    • 確実に残業がないこと。定時で必ずあがれること。呼び出しや当直が不要なこと。(30代女性・健診・人間ドック)
    • 働く人をサポートできる、地域貢献できる(40代女性・健診・人間ドック)
    • 疾病の予防や早期発見に寄与できるところ(50代男性・健診・人間ドック)
    • リハビリテーション

    • 患者の運動機能の回復が見れる(40代男性・リハビリテーション)
    • 患者さんとじっくり向き合える。(30代男性・リハビリテーション)
    • 患者の生活に密接に関わっているところ。(50代男性・リハビリテーション)
    • 疾患の治療だけでなく、生活の中へ患者さんを帰していくことが魅力的である(50代男性・リハビリテーション)
    • チーム医療の極致。目標にむかうチームマネジメントがおもしろい。(60代男性・リハビリテーション)
    • 患者と障害に対して、一緒に考えていく事。(40代男性・リハビリテーション)
    • 在宅復帰、社会復帰するところにたずさわれるところ。(30代女性・リハビリテーション)
    • その他診療科

    • 重篤な疾患に対し、有効な治療法が日進月歩なこと(30代男性・血液内科)
    • 超急性期病院のような緊急性がないこと。 (60代男性・老人内科)
    • 尿毒症で苦しい思いをされている患者さんが、透析で症状が改善したとき。(30代男性・人工透析科)
    • 免疫学の面白さ, 患者さんに感謝していただける(30代男性・リウマチ科)
    • 一般外科には出来ない手術が多い。(40代男性・呼吸器外科)
    • 一人前になるのにとても時間がかかるので飽きなくて良い。技術が結果に直結するので練習しがいがある。(30代男性・心臓血管外科)
    • 手術、薬物治療、診断、検診など、仕事の軸が選びやすい(40代女性・乳腺外科)
    • 定時の勤務時間と高い報酬(40代男性・美容外科)
    • 人を心身総合的に診療が可能で、産業医との親和性が非常に高い。(40代男性・心療内科)
    • 劇的に痛みがブロックにより消失することがある。(60代男性・ペインクリニック)
    • 患者と「医療人」としてだけでなく、「人」としても関われる機会があること(50代男性・緩和ケア)
    • 自由度と、患者さんのQOL向上を実現できること(30代女性・美容)
    • 臨床所見を元に顕微鏡観察を介して考えた診断が様々な手法を用いて得られた最終診断で確認出来るところ(70歳以上男性・病理診断科)
    • 患者の日常と密接に関われること。高齢者が多く、その方らしい人生の終末を共に考えていくことが出来ること。(30代女性・在宅診療)
    • 臨床だけやっているよりも遥かに視野が広がり、興味深い。(50代男性・産業医)
    • 論理的な診療ができるところ(40代男性・感染症科)

働いていて感じた診療科の大変さとは?

上記の回答から各診療科にそれぞれの魅力や醍醐味があることがわかりますが、逆に、医師が働く中で感じた診療科の大変さはどのようなものがあるのでしょうか?こちらについても医師の自由回答(一部)を紹介します。

    • 一般内科

    • 内科以外の疾患も外来にくるので、専門外のものもある程度みれる必要があること。(30代女性・一般内科)
    • 不定愁訴患者の対応。面倒な家族の対応はかなり大変。神経を使う。(40代男性・一般内科)
    • 他科の専門医から、「なにも専門的に診れない」とバカにされやすい(40代男性・一般内科)
    • 急に忙しくなることが多い。(50代女性・一般内科)
    • 命に係わる事態を見逃さない努力(50代男性・一般内科)
    • 診療領域の広さからくる煩雑さ、問題が一つではないこと(50代男性・一般内科)
    • 誤嚥性肺炎や高齢者の食欲低下など専門の科に該当しない患者が集まってくるところ。(30代男性・一般内科)
    • 消化器内科

    • 合併症のリスクが高い(30代男性・消化器内科)
    • 緊急での処置が多く時間が不規則。 他の医師と内視鏡の技術などで競争が激しい(40代男性・消化器内科)
    • 消化器内科が扱う疾患や患者数、検査が多い分勉強になるが負担にもなる。(30代女性・消化器内科)
    • 消化不良や便秘といったコントロールの難しい疾患の加療(40代男性・消化器内科)
    • アルコール絡みの患者が多い(アルコール性肝硬変、食道がんなど)(30代男性・消化器内科)
    • 全ての腹痛を押しつけられる。(術後患者の腹痛など)(30代男性・消化器内科)
    • 開業時にコストがかかる(40代男性・消化器内科)
    • 呼吸器内科

    • 勉強しないと日々進歩していくのでついていけない。(30代男性・呼吸器内科)
    • スタッフ数が少ないので、時間がかなり拘束される。(50代男性・呼吸器内科)
    • 緊急性があることが多い(40代女性・呼吸器内科)
    • 大学病院に勤務しているころは、肺がんの患者さんが多く、終末期の患者さんを見る機会も増えて昼夜問わず診療に携わっていたこと。(50代女性・呼吸器内科)
    • 患者さんの多さに比べ、専門医が少ない(40代男性・呼吸器内科)
    • 完治しない疾患が多い(50代男性・呼吸器内科)
    • 高齢者では肺炎罹患が多く、基礎疾患に関わらず肺炎罹患時は呼吸器内科に診療依頼が来る(50代男性・呼吸器内科)
    • 循環器内科

    • 緊急での呼び出しと家庭の両立(40代男性・循環器内科)
    • 心カテをしないと稼げないところ。オンオフをつけづらい診療科。(40代女性・循環器内科)
    • 見逃しは生死に直結する(50代男性・循環器内科)
    • 重症患者はなかなか良くならない(40代男性・循環器内科)
    • カテ当番とかオンコールとかが多くて激務(29歳以下女性・循環器内科)
    • 体力が必要なところ。(40代男性・循環器内科)
    • 緊急、急変が多いところ。(30代男性・循環器内科)
    • 腎臓内科

    • 透析のための祝日出勤(30代女性・腎臓内科)
    • 全身管理をしなければならない。(30代男性・腎臓内科)
    • 土曜日や祝日、正月も休めない。(30代女性・腎臓内科)
    • 透析導入するかどうかでトラブルになることが多い(30代男性・腎臓内科)
    • キャパシティの広さゆえに断る理由がなく仕事が増える。(40代男性・腎臓内科)
    • オンコールがしばしばあること。(30代男性・腎臓内科)
    • 透析のシャントトラブルが多い。(29歳以下男性・腎臓内科)
    • 神経内科

    • 治療のできない進行性の病気の患者とのコミュニケーション(40代女性・神経内科)
    • 変性疾患など、治癒できない疾患が多い(40代男性・神経内科)
    • 他科でわからないことを振られる傾向にある(30代男性・神経内科)
    • 脳梗塞超急性期の診療が進歩して医師のdutyが大幅に増えたこと。(40代男性・神経内科)
    • 長期入院した患者家族がクレーマーだと逃げ場がない(30代男性・神経内科)
    • 他科から精神科疾患を紹介されること。痺れや頭痛など、心因性との境界が不明瞭な疾患が外来で多いこと。(30代女性・神経内科)
    • 疾患が多く、外からは分かりにくい仕事が多い。(30代女性・神経内科)
    • 内分泌・糖尿病・代謝内科

    • なかなか自覚症状がなく病識を持てない患者がいる(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 診療実績を出す際、収益として全くカウントされない部分が多い点。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 患者数が多く、外来がまわらない(30代女性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 他診療科との関係。初診時糖尿病以外にも複数疾患を持っていると、誰がどこまでみるかが問題にる時があります。(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 特に知識で勝負なところがあるので勉強が常に必要。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • おもうような血糖コントロールの改善ができないこと(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 治療に関して患者さん自身によるところも多いところ(30代女性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 一般外科

    • 診察対象が多いところ(40代男性・一般外科)
    • 年齢と共に視力低下、体力低下で大きな手術は困難。(60代男性・一般外科)
    • 術後合併症が起こると管理が大変(29歳以下男性・一般外科)
    • 内科で出来る低侵襲治療が増えていくので,外科症例は減少傾向(50代男性・一般外科)
    • 緊急で呼ばれることがある。(40代男性・一般外科)
    • 仕事以外のものをすべて捨てること。(50代男性・一般外科)
    • 治らない病気もある。(40代男性・一般外科)
    • 消化器外科

    • 多忙なこと。さらに大学にいると研究と教育(勧誘)も強要されること。(40代男性・消化器外科)
    • 寝れない、病院によっては人間の生活ができない(30代男性・消化器外科)
    • 手術では治らない患者も多々いることを実感すること(40代男性・消化器外科)
    • 急患の対応、患者状態悪化時の対応でプライベートの予定が立ちにくい(50代男性・消化器外科)
    • 納得の行く診療をしようとすると時間がいくらあっても足りない(30代女性・消化器外科)
    • 24時間受け持ち患者の急変時の対応をしなければならないこと(40代男性・消化器外科)
    • 年齢的に体力的にきつく感じるようになってきたこと。(50代男性・消化器外科)
    • 脳神経外科

    • 休みが少ない。融通が効かない(60代男性・脳神経外科)
    • 緊急性が高い疾患が多い(30代女性・脳神経外科)
    • どうしても治療困難な症例が未だ多数ある事(50代男性・脳神経外科)
    • 脳外科ばかりしていたので、他科の知識がないこと。脳外科時代は大変だと思ったことはなかった。(70歳以上男性・脳神経外科)
    • 手術に関して時間がかかり大変神経を使うところ(50代男性・脳神経外科)
    • 人手不足。休みがない。(30代男性・脳神経外科)
    • 時間が不規則。命に直結する仕事。(30代男性・脳神経外科)
    • 泌尿器科

    • 全身管理が必要ですが、マイナーのためマンパワー不足。(50代男性・泌尿器科)
    • 腎臓内科疾患でも泌尿器科でみないといけないことがある(40代男性・泌尿器科)
    • 男性ならではの悩みがわからない(40代女性・泌尿器科)
    • どの科でもいえるかもしれませんが、治療選択が多く勉強が大変。(60代男性・泌尿器科)
    • バイトなどは多くない(30代女性・泌尿器科)
    • 医師の数が少なく相談しにくい(40代男性・泌尿器科)
    • 医師会の力が弱いのか、診療報酬での冷遇が気になる。(40代男性・泌尿器科)
    • 整形外科

    • 慢性的な痛みと向き合うことになる場面があり双方疲弊することがある。(50代男性・整形外科)
    • 症例が非常に多くアクティビティの高い病院だとかなり忙しい。(30代男性・整形外科)
    • 高齢者の骨折が増えて難易度の高い手術が多い(40代男性・整形外科)
    • 緊急の呼び出しも多く、救急でも働く機会が多い(30代男性・整形外科)
    • 絶対的業務量の多さと高齢者の手術などに伴う内科的管理の必要性(30代男性・整形外科)
    • 腕力が必要な場面も多い(40代女性・整形外科)
    • 消化器外科や脳神経外科とは異なり手術だけではなく、外来診療の負担 が大きい。(50代男性・整形外科)
    • 形成外科

    • スタッフの人数が他の診療科と比べると少ないため、人のやりくりがむずかしい。(40代男性・形成外科)
    • 標榜していない病院が多いため、勤務先がある程度限定される。(30代男性・形成外科)
    • 広範囲熱傷が来ると大変(40代男性・形成外科)
    • 治療結果(手術、ナート後)が綺麗で当然でなければならないこと(30代女性・形成外科)
    • 認知度が低い。技術が正当に評価されていない。(40代女性・形成外科)
    • 外傷が多いので、救急呼び出しが多いです。(50代男性・形成外科)
    • 切断指など緊急手術がある(30代女性・形成外科)
    • 眼科

    • 全身の疾患がわからないこと(50代女性・眼科)
    • 他の科よりも勤務時間内は忙しいのではないかと感じます。検査の量が多く、説明をどこまで詳しくすべきかを迷うことがよくあります。(40代男性・眼科)
    • 視力は患者さんの自覚なので視力の数字と一致しないところ。(50代男性・眼科)
    • 実際よりも過度に他科の医師から楽と思われている(29歳以下女性・眼科)
    • 術後経過が順調でも視力がでないとき(30代女性・眼科)
    • 1日に多数の患者を診察しなければならないこと。(40代男性・眼科)
    • 緊急手術や、難治の症例を受け持つ時(40代女性・眼科)
    • 皮膚科

    • 特に一般病院勤務などで人数が少ないので、休むことができない(代替の医師が足りない)(40代女性・皮膚科)
    • 治療は本人の内服、塗布コンプライアンスによるところも大きい点。(30代男性・皮膚科)
    • 完治しない病気や原因不明なことがあるところ(40代男性・皮膚科)
    • 慢性疾患が多く完全には治りにくい疾患が多いところ。(30代男性・皮膚科)
    • 外来患者数が多いので午前・午後外来すると疲れる。(30代男性・皮膚科)
    • 診療報酬が低いため、たくさん患者をみないと元がとれない(50代女性・皮膚科)
    • 皮膚に何かあると他科から押しつけられやすい(30代女性・皮膚科)
    • 耳鼻咽喉科

    • 帰りは遅くないが、終わるまでは非常にハード(50代男性・耳鼻咽喉科)
    • 五感に関わることが多く精神疾患患者さんが含まれやすい(40代女性・耳鼻咽喉科)
    • 患者単価が安い、受診数が多い(50代女性・耳鼻咽喉科)
    • 給料が安い。求人が少ない。(40代男性・耳鼻咽喉科)
    • 緊急性のある病状への対応(気道狭窄など)があること 科の人数が少ないので部長でも待機や休日回診をしないといけないこと。(40代女性・耳鼻咽喉科)
    • 外来だけやっていても技術的には成長出来ない(30代女性・耳鼻咽喉科)
    • 大きな病院では科としての要望・意見が通らないこともあること、時間の長い手術があること、求職時につぶしがきかないことなどです。(40代男性・耳鼻咽喉科)
    • 精神科

    • 患者に共感しすぎるとつらくなってくる。(30代男性・精神科)
    • 客観的に、理論的に誰もが納得できる形で病態を説明できないところ(40代男性・精神科)
    • 家族含めてケアが必要なことが多いこと(30代女性・精神科)
    • 治るのに時間がかかる、正解が分かりづらい(40代男性・精神科)
    • 他診療科の医師の中には精神科への理解が乏しく偏見・先入観がある医師もいます。総合病院での勤務となると、初期研修で精神科を回ったことのないベテラン医師と経験のある若手医師では理解に雲泥の差があると思います。(30代男性・精神科)
    • 自傷他害や対応困難な難治例がある(40代男性・精神科)
    • コメディカルの技量次第で社会的な予後が左右されること。特に退院調整の場面で顕著。(30代男性・精神科)
    • 放射線科

    • 新しい知見や手法、ガイドライン等が次々に現れて、全身の画像診断をカバーするのが困難になっている。(50代男性・放射線科)
    • 年々仕事量が増えている(50代男性・放射線科)
    • 目が疲れる・・・ことです。(40代女性・放射線科)
    • 自科の知識以外に一般的な臨床の知識が要求される(30代男性・放射線科)
    • 専門医がかなり少なく、大学にいると、他県への応援も多いところ。(30代女性・放射線科)
    • 他科の医師の放射線知識の少なさによるknowledge gap(これはどこの科も同じだとは思いますが)他科よりも病院内の地位は低め(29歳以下女性・放射線科)
    • 業務量が多くエンドレスである(60代男性・放射線科)
    • 小児科

    • 対象とする疾患が多岐にわたる(40代男性・小児科)
    • 保護者との意見のすり合わせ 処置に人手・時間がかかる(29歳以下男性・小児科)
    • 悪性疾患や予後不良の場合には、こちらも辛い(30代女性・小児科)
    • 回復も早いが悪化するのも早いので緊張感があるところ(40代男性・小児科)
    • 自分のスペシャリティーは新生児だが、対象が小さく、困難な手技も多い。(30代男性・小児科)
    • 緊急性の無い休日・深夜のコンビニ受診(50代男性・小児科)
    • 何を言ってるかわからない。(40代女性・小児科)
    • 産婦人科

    • 激務であり、訴訟が多い。(60代女性・婦人科)
    • 夜中の呼び出しが多いこと。(30代男性・産科)
    • 手術時間が長くなることや、合併症が起きると大変。(40代女性・婦人科)
    • 今は特にないが病院で働いている時は常に自分の患者さんになにかあると電話があり休日にも帝王切開に呼び出されたりするので拘束がきつかった。(30代女性・婦人科)
    • 当直は他科より辛いと思う(40代女性・婦人科)
    • 当直回数が多いところ(30代女性・産科)
    • 子育て女医にはクリニック勤務くらいしか働き方がないところ(40代女性・婦人科)
    • 麻酔科

    • 夜緊急手術で呼び出されること。(50代男性・麻酔科)
    • 病院によって神経ブロックに対する意識がちがうこと。(40代女性・麻酔科)
    • 他科の都合で仕事調整が決まる。(40代女性・麻酔科)
    • 下手な執刀医に当たると訴訟に巻き込まれる心配がある。(50代男性・麻酔科)
    • 術者が偉く、当科はサブと言う空気感がよくある。(50代男性・麻酔科)
    • 手術次第で勤務時間が決まってしまうところ(40代女性・麻酔科)
    • 術中の変化を即座に察知して速やかに的確な対応をしないと致命的な結果を引き起こすリスクが常にあること(30代男性・麻酔科)
    • 救命救急

    • 情報がない場合、身内がいない場合に方針決定に難渋する。また一歩間違えれば、死期を早めてしまうこともあり訴訟リスクもある(30代男性・救命救急)
    • 他科の機嫌をうかがう必要がある(30代男性・救命救急)
    • 診療速度で、需要と供給のバランスが悪い(50代男性・救命救急)
    • 救急車の受け入れと他科との関係など(40代男性・救命救急)
    • 混む混まないが読めない(29歳以下女性・救命救急)
    • 各科とのコミュニケーション(50代男性・救命救急)
    • なんでも見なければならない(30代男性・救命救急)
    • 健診・人間ドック

    • 1日に診る人数が多い(30代女性・健診・人間ドック)
    • 病識が無い方に理解してもらうこと(50代男性・健診・人間ドック)
    • 外来業務と書類の多さ。(40代男性・健診・人間ドック)
    • 医者内でのステータスが低い(40代男性・健診・人間ドック)
    • 巡回検診は移動が大変。毎日、職場が異なるのでしんどいこともある。(29歳以下男性・健診・人間ドック)
    • 内視鏡のベテラン専門医が少なく、難しい症例も一人でこなさなければならない。(60代男性・健診・人間ドック)
    • 健診で要精査となっても精密検査を受けない人が多い 。強制はできないが、そのような人にどうしたら精査にすすんでもらえるかが難しい。(30代女性・健診・人間ドック)
    • リハビリテーション

    • スタッフ間のマネジメント(40代男性・リハビリテーション)
    • 後はリハビリテーションね とその後我関せずの医師多数(50代男性・リハビリテーション)
    • リハ部門は書類やカルテ記載が多い。配布する用紙の要旨を2号用紙に記録させるのはやめて欲しい。(50代男性・リハビリテーション)
    • とにかく対象患者があらゆる疾患にのぼるため、それを一通り学びかつリハビリ医学も学ぶのに非常に時間がかかること、多職種との連携が魅力である一方、自己完結して患者をみることができずリハビリ職種ありきの診療内容のため、自尊心を保つことが長い期間にわたって課題になる点、リハビリ職種にもくせのある方が多いためそのリーダー的な役目を担うという意味では負担も大きい。(40代女性・リハビリテーション)
    • 多岐にわたる医療知識や福祉の制度まで知っておく必要あり(30代女性・リハビリテーション)
    • 入院が長いので、いろいろなトラブルがおこりやすい。(60代男性・リハビリテーション)
    • 検査が限られてしまう。急変への対応が難しい。(40代男性・リハビリテーション)
    • その他診療科

    • 若い患者さんが亡くなる(50代男性・血液内科)
    • 高齢化した患者さんの会話能力が低下しており、正確に病歴を把握しにくいこと。 複数疾患を併存しているため、守備範囲が広くなること。(60代男性・老人内科)
    • 祝日も年末年始も日曜以外は治療があるため、休みが取りにくい(50代男性・人工透析科)
    • 周囲の理解を得難いこと(40代男性・リウマチ科)
    • 医師数が少ないのでほぼ毎日待機当番。病院によっては一人部長。(40代女性・呼吸器外科)
    • 緊急手術が多い、命に直結するのでリスクがある(60代男性・心臓血管外科)
    • 新薬が多く治療の選択肢が複雑になったこと、再建という+αの選択肢があることにより患者が術式を選べなくてICの時間が増えた(40代女性・乳腺外科)
    • クレームや訴訟の率の高さ(30代男性・美容外科)
    • 検査で異常がないとなんでも精神的なものと言われ紹介されること(40代男性・心療内科)
    • 名前があまり知られていない(30代男性・ペインクリニック)
    • コミュニケーション能力が問われること(50代男性・緩和ケア)
    • 自由診療のため、接客態度には気をつけている(29歳以下女性・美容)
    • 施設に病理医が一人しかいない(一人病理医)の場合に他の病理医と相談が難しい。臨床からは最終診断と位置付けられているプレッシャー。(40代男性・病理診断科)
    • 主治医担当制のため、24時間365日拘束されている感覚。身寄りのない認知症患者なども多く、治療方針に悩むことがある。(30代女性・在宅診療)
    • 仕事に必要なインプットは自分でやり続けないといけないこと。勤務時間外の過ごし方の質が問われること。(40代男性・産業医)
    • 死に直面することが多い。(40代男性・腫瘍内科)

現在の診療科で働いていて印象に残っているエピソード

最後に、それぞれの診療科で働く医師が印象に残っているエピソードを紹介します。上記に紹介した診療科の魅力・大変さと合わせて、これから診療科の選択を控えている方や転科を検討している方は是非ご参考ください。

    • 一般内科

    • 目の前で急死した腹部大動脈瘤破裂の症例(50代男性・一般内科)
    • 医師になったばかりの駆け出しの頃に患者のカルテと自分自身の診察所見をもとにさまざまな難病の診断基準と照らし合わせた結果、主治医の先輩が思い付かなかった診断に至りました。症例検討会で自分の考えが支持され、そのもとに大胆に治療を行ったところ患者は快方に向かいました。臨床医学をやめられなくなりました。(60代男性・一般内科)
    • 消化器内科

    • 出血性ショックの患者を助けて患者から感謝された時やりがいを感じた(40代男性・消化器内科)
    • 肝機能障害で初診担当から入院した患者さんが抗MD5A抗体陽性で死に至った症例。(30代女性・消化器内科)
    • 呼吸器内科

    • 誤嚥性肺炎は、呼吸器内科に押しつけられますが、みきれません。(40代男性・呼吸器内科)
    • 亡くなった際にご家族からお礼を言われること。医者冥利に尽きる。(40代男性・呼吸器内科)
    • 循環器内科

    • 他院で胃潰瘍と云われてしっかり心筋梗塞だった患者さん(50代男性・循環器内科)
    • 心移植希望で転院してきた患者さんが人工心臓を装着し、残念なことに脳梗塞、出血性合併症を抱えながらも無事心移植することまでたどりつき、元気に過ごせているケース。(40代男性・循環器内科)
    • 腎臓内科

    • 本人家族から感謝されたこと(40代男性・腎臓内科)
    • 元気なのに血管がなく透析できずに亡くなられる(40代男性・腎臓内科)
    • 神経内科

    • MSAの末期の患者さんが、延命処置は希望しないが、大好きなビールを味わいたいと話されたため、家族とも相談の上、喉頭分離術を行った。最後にビールが飲めたと喜んでいましたと、亡くなったことを報告してくれた家族から感謝された。(30代女性・神経内科)
    • 精神疾患だと決めつけられて精神病棟に入れられて寝たきりになっている患者さんの中に重症筋無力症の方を発見し、治療の結果、元気になって自宅に帰すことができたこと。(40代男性・神経内科)
    • 内分泌・糖尿病・代謝内科

    • ずっと他院でインスリンを使用していた方が、紹介時に簡易血糖測定器を初めて見たと言った時。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 元気だった人が、急な血管合併症で寝たきりになったり。本当に悲しく申し訳ない。糖尿病は水面下で合併症が進むので大変辛いです。(40代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 一般外科

    • 緊急手術で人の命を救えた時(30代男性・一般外科)
    • 合併症に苦しんだこと(40代男性・一般外科)
    • 消化器外科

    • 漁師の患者さんが退院してからお礼に獲れた魚をたくさんくれました(40代男性・消化器外科)
    • 自分の当直のときに偶然知り合いが急患として搬送されてきて、緊急手術を行ったことがある(2回)。(40代男性・消化器外科)
    • 脳神経外科

    • 小児脳腫瘍術後に十数回シャント感染を繰り返し、やっと退院に至った症例(50代男性・脳神経外科)
    • 36時間手術に参加したこと(50代男性・脳神経外科)
    • 泌尿器科

    • 他科が入れられなかった尿道カテーテルをスムーズに入れられた時には気持ちがいい。(40代男性・泌尿器科)
    • 女性には女医であることを非常にありがたいと思ってもらえます(40代女性・泌尿器科)
    • 整形外科

    • 多発外傷で入院してきた患者さんが、自分の足で歩いて退院していくところを見ると、しみじみする(30代男性・整形外科)
    • 腰痛の中にまれに、膵臓由来の痛みが紛れていることがあり注意が必要と感じてはいるものの実際はうまく診断できていない・・・。(50代男性・整形外科)
    • 形成外科

    • 口唇裂の治療では両親にとても感謝していただけること。(50代男性・形成外科)
    • 寿司職人の方が、切断に近い怪我をされ、手術加療により、怪我をする前のように寿司が握れるようになり、おいしいお寿司を食べさせていただいたことです。(40代男性・形成外科)
    • 眼科

    • 自分の出す処方で劇的に治ってる人や、重症なcaseで大学に送る時、診断が当たってる時はうれしい。(30代女性・眼科)
    • 末期がん患者さんの希望により、白内障手術を行いました。3か月後にお亡くなりになりましたが、希望をかなえられて短期間でも見やすくなり、個人的には手術をすべきか悩みましたが天国にクリアな視界を持たせてあげられたことは良かったと思っています。 治療しても視力が十分には回復しないような疾患の患者さんが他院で治療は無理と言われ落ち込んで私の診察に来ました。そこで、あなたは治らないのではなく、治すメリットよりも治さないメリットの方があるからそれでいいのですよ、と伝えたら、治る眼だと言われただけでもうれしいと涙を流して喜んでいらっしゃいました。(40代男性・眼科)
    • 皮膚科

    • 女性の壮年期脱毛と考えていた症例で、詳細な問診から、使用していたシャンプーによるアレルギーが原因と判明した。劇的に改善した。問診の重要さを改めて痛感した症例でした。(40代女性・皮膚科)
    • 乳児から診察しているアトピー性皮膚炎の小児が、コントロール良好になり、成長過程を見られることはうれしく思う。(40代女性・皮膚科)
    • 耳鼻咽喉科

    • 患者さんからの感謝の言葉がうれしい(60代男性・耳鼻咽喉科)
    • 頭頸部癌グループをローテーションしていた時期、毎週のように再建の手術がありました。再建が入っている日は必ず帰宅が深夜になり、翌日朝から外来など当然のようにありました。その頃は疲弊し切っていました。(30代女性・耳鼻咽喉科)
    • 精神科

    • 自死した患者さんを発見したこと(30代女性・精神科)
    • 急性一過性精神病の患者さんが、短期間で完全に治癒したこと。(50代男性・精神科)
    • 放射線科

    • 夜間に呼び出された、そのまま緊急3件アンギオがあった。(30代男性・放射線科)
    • 画像診断で鑑別疾患がガラッと変わり(癌疑いから良性疾患と診断できたり)、余計な検査や治療を省略できたときうれしい。(30代女性・放射線科)
    • 小児科

    • 虐待の患児の死亡診断書を記載するのが辛かった。(40代男性・小児科)
    • 子どもたちが一生懸命手紙や絵、折り紙を書いたり作ったりして持ってきてくれる。(40代女性・小児科)
    • 産婦人科

    • 分娩途中の死産に立ち会ったこと(30代女性・産科)
    • 双胎分娩で第一子が生まれた後第二子が横位になり死産になった事例。(60代男性・婦人科)
    • 麻酔科

    • 未検診妊婦の飛込み出産(40代女性・麻酔科)
    • 再手術で半年〜1年ぶりに再入院した患者さんに、「先生にまた麻酔をかけてもらえるので安心した」と言われたこと。(50代男性・麻酔科)
    • 救命救急

    • 各専門家が匙を投げるような症例でも、諦めず救命できたこと(30代男性・救命救急)
    • 救急は社会背景を抱える患者さんのオンパレードなので、毎日のように人生劇場をみています(50代男性・救命救急)
    • 健診・人間ドック

    • 人間ドックの腹部エコー所見で「念のため」引っかけた肝腫瘤がここ最近2回続けて、悪性だったこと(40代男性・健診・人間ドック)
    • 一般内科外来よりは感謝の言葉を口にしてくれる人数が多い(60代女性・健診・人間ドック)
    • リハビリテーション

    • 退院した患者さんが、仕事を始めたり、元気で歩いて生活するのをみることが楽しみです。(50代男性・リハビリテーション)
    • 手術後に顔を見せない主治医への苦情をリハビリテーション室で言う患者の多いこと多いこと(50代男性・リハビリテーション)
    • その他診療科

    • これまでに難治性の腫瘍が新規抗腫瘍薬で劇的に改善した症例。(30代男性・血液内科)
    • 透析患者で担癌患者のターミナルケアを経験して、患者や家族から先生に最後まで診てもらえて良かった、と気持ちを伝えられたこと。(50代男性・人工透析科)
    • 合併症の多い患者さんと相談して手術をすることになり、手術して無事に帰ったこと。(30代男性・呼吸器外科)
    • 患者さんとの関係構築をしていくうちに、最初は手術に乗り気ではなかった患者さんが自分に手術を任せてくれて無事乗り越えてくれたこと。(40代男性・心臓血管外科)
    • 脳転移で見つかった既に全身状態が厳しい乳癌の患者さんが転院してきて、治療開始したが効果なく数週間で亡くなった。中学生の子供に「医者なのに治せないの!」と責められたのが辛かった。(40代女性・乳腺外科)
    • ゲーゲー吐いている女の子がいて痩せ細っていきました。消化器や他の科で手を尽くすもの改善せず。そんな中、入院担当となり、綺麗に治すことができて、本当に良かったと思ってます。(40代男性・心療内科)
    • がん疼痛の患者さんを診療して居た時ですが、東京の有名病院に罹って居られたのですが、自らの意志で帰って来られて、最後まで診て差し上げたことが有りましたが、人間的な信頼関係の大切さを強く実感させられました。(70歳以上男性・ペインクリニック)
    • 同僚医師の悪性腫瘍診断は気をつかいました(50代男性・病理診断科)
    • がん末で在宅緩和ケアの方針となり自宅退院。初回訪問診療の際、家族より「いよいよ具合が悪くなったら、病院でちゃんとした先生に診てもらい治療を受けたい」との発言あり。定期訪問を増やした他、緊急時の往診対応や電話フォローなど粘り強く関わりを続けた結果、最期まで病院紹介の希望聴かれず、本人も家族も納得の上で自宅看取りとなった。(30代男性・在宅診療)
    • 簡単な診査だが、病気へと繋がる理学所見を発見し感謝されたこと(60代男性・生命保険会社 診査医)

 

【参考】回答者の属性

調査概要

調査内容 診療科に関する医師のアンケート調査
調査対象者 株式会社メディウェルに登録している医師会員
調査時期 2019年10月14日~2019年10月31日
有効回答数 1,683件
調査公開日 2019年11月13日

 

年齢


回答者の年齢

性別


回答者の性別

地域


回答者の地域

主たる勤務先


主たる勤務先

 
<注>
[1] 自由回答では、回答数が20件以上の診療科のものは個別に分けて紹介しており、20件未満のものはその他診療科としてまとめている。以下同様。
[2] 産婦人科は、産科・婦人科の回答の合計。