2022年10月に実施した医師2,250名への年収アンケート調査結果では、医師の年収の中央値はアルバイト・副業込みで1,700万円、主たる勤務先のみで1,300万円という結果となっていました。
こうした年収の状況は、内科や外科、精神科など診療科によってどのように異なってくるのでしょうか?アンケートで調査した医師の年収を診療科別にまとめました。

※医師の年収の最新データは下記にまとめております。合わせてご参照ください。
診療科別での医師の年収比較
医師の診療科別での年収の中央値(アルバイト・副業含む)と、年収2,000万円以上の割合をまとめたのが下表になっています。なお、調査した年収データは「1,400~1,600万円」など度数分布のデータとなっているため、200万円区切りの階級値での表示となっています(年齢についても同様)。
年収の中央値で見ると1,900万円が最も高くなっており、消化器内科、消化器外科、脳神経外科、泌尿器科、整形外科、麻酔科、救命救急、リハビリテーションの8つの診療科が該当しています。
年収2,000万円以上の割合が高い診療科としては、整形外科が48.8%と最も高く、次いで泌尿器科(47.4%)、脳神経外科(46.9%)と高い状況となっています。
ただし、これらの年収の差は診療科だけでなく、回答者の年齢層(年齢が高い方が収入も多い傾向)と、性別(男性医師が女性医師に比べて年収が高い傾向)なども加味して考える必要があります(参考下表:男女別×年代別の医師の年収の中央値)。
女性比率の比較的高い診療科で見ていくと、麻酔科や産婦人科、美容などで年収2,000万円以上の医師の割合が高くなっています。特に美容は年齢の中央値が32歳と若い医師の割合が多い中で収入も多いことが見てとれます。
医師が勤務先や専門を決める上ではやりがいや働きやすさ、リスクなど様々な観点が必要になりますが、上記の年収データも指標の一つとして参考にしていただければ幸いです。