【2022年版】医師の年収に関する最新アンケート結果(医師2,250名調査)

医師の年収は平均的にはどのぐらいなのでしょうか?また、2022年で医師の収入事情はどのように変わってきているのでしょうか?

2022年10月に実施した医師の年収に関するアンケート調査(有効回答数2,250件)の結果を紹介します。

 

医師の年収・給料に関するアンケート2022年版

 

※過去に実施した医師年収アンケートの結果は下記よりご確認いただけます。

調査した医師の勤務先の内訳

今回の調査に回答した医師の勤務状況は下図のようになっています。


医師の勤務状況

大学病院以外の病院勤務医が58%と最も多く、次いでクリニック勤務医が18%、大学病院勤務医が12%という状況です。

以下、「休職中(1%)」を除く医師を対象に年収について見ていきます。

医師の年収(副業・アルバイト込み)

医師の副業・アルバイト込みの年収は下表のようになりました。


医師の年収(副業・アルバイト込み)

1,400万円以上1,600万円未満が12.8%と最も多くなっている結果となっています。医師の年収の中央値は1,700万円という状況です(度数分布での調査のため、階級値での数値)。

また、年収2,000万円以上の医師は31.9%、年収3,000万円以上が7.8%いました。

さらにこれを男女別に見ていくと、以下のようになっています。

男性医師の年収


男性医師の年収(副業・アルバイト込み)

男性医師では年収1,800万円以上2,000万円未満が最も多くなっており、年収の中央値も1,900万円となっていました。

女性医師の年収


女性医師の年収(副業・アルバイト込み)

女性医師では年収800万円未満が最も多くなっており、年収の中央値は1,300万円という結果でした。

男女別×年代別の医師の年収の中央値

男女別にさらに年代を掛け合わせて年収の中央値を見てみると、下表のようになっています。


女性医師の年収(副業・アルバイト込み)

最も高いのが40代~60代の男性で1,900万円となっています。全年代を通じて、女性医師に比べて男性医師の年収の中央値が高い結果となりました。

医師がアルバイト・副業をしている割合

医師の収入の中で、アルバイト・副業はどの程度になっているのでしょうか?まずアルバイト・副業をしている医師の割合については、下図のようになっていました。


医師が副業・アルバイトをしている割合

アルバイトもしくは副業を行っている医師が71%を占める状況となっています。

アルバイト・副業を除いた主たる勤務先のみでの医師の年収

アルバイト・副業をしている医師を対象に、主たる勤務先のみでの年収について調査したところ、下表のような結果となりました。


主たる勤務先のみでの医師の年収

最も多いのが年収800万円未満で25%を占めており、年収の中央値は1,300万円となっています。副業・アルバイト込みの年収額とは中央値で400万円の開きがあり、多くの医師にとって副業やアルバイトの収入が大きなウェイトを占めていると考えられます[1]

2020年→2022年での医師の年収の変化

医師の年収は、コロナ禍が始まった2020年から現在の2022年にかけて、どのように変化したのでしょうか?

2020年12月の調査と比較すると、下表のようになっていました。


医師の年収(2022年と2020年の比較)

顕著な変化ではないものの、年収1,200万円未満までの比較的低い年収帯の割合が低下し、年収2,600万円以上の高年収の割合が増加している傾向が見て取れます。

2020年に比べると、全体的には2022年では医師の年収の状況は改善してきているのかもしれません。

2021年と比較した医師の年収状況

実際に医師に対して、去年(2021年)と比較して今年の年収がどのように変化したかを尋ねたところ、回答は下図のようになりました。


医師の年収の変化(去年との比較)

「変わらない」が50%と最も多く、「増えた」が30%、「減った」が20%を占める結果です。「増えた」が「減った」よりも10ポイント多く、全体的には去年に比べて今年の年収はやや改善していると言えるのかもしれません。

なお、2020年に同様の調査をした際には、「増えた」が21%に対して「減った」が33%という状況となっていました。

年収が増えた医師の理由

去年に比べて年収が増えた医師についてその理由について尋ねたところ、以下のような回答がありました(自由回答の一部を紹介)。

    • アルバイト・副業収入が増えた

    • バイト回数の増加 (30代男性、消化器内科)
    • バイトを増やしたから (40代男性、麻酔科)
    • バイト先の給料が上がった (50代女性、皮膚科)
    • 高収入のバイト先に変更した (30代女性、一般内科)
    • 副業が増えた (50代男性、放射線科)
    • コロナワクチン業務での臨時収入

    • コロナワクチンの問診 (60代女性、内分泌・糖尿病・代謝内科)
    • 新型コロナワクチンの問診業務による副収入増加 (50代男性、腎臓内科)
    • ワクチンバイト (30代男性、消化器内科)
    • コロナワクチン接種のバイトを頑張っているから (50代女性、小児科)
    • コロナワクチン問診アルバイト (60代男性、一般内科)
    • 常勤先での昇給・昇進

    • 基本給のUp (50代男性、消化器外科)
    • 定時昇給 (40代男性、泌尿器科)
    • 年次昇給分です (30代男性、健診・人間ドック)
    • 職位があがった (40代女性、神経内科)
    • ポジションの変化 (30代男性、精神科)
    • 勤務先での患者数、業務量・業務時間の増加

    • 患者数増 (40代男性、整形外科)
    • メンタル対応が増えて勤務延長が発生している (50代女性、その他診療科)
    • 手術数に応じたインセンティブの増加。 (40代男性、泌尿器科)
    • コロナ禍の感染診療の増加 (50代男性、一般内科)
    • クリニックの集客増による、売上向上 (50代女性、形成外科)
    • 転職した/大学病院や医局を辞めた

    • 大学辞めて一般病院に移った (50代男性、緩和ケア)
    • 医局をやめて診療所の勤務医になった (30代男性、在宅診療)
    • 転職したため (40代男性、麻酔科)
    • 大学病院を辞めたこと (30代女性、在宅診療)
    • 転職したから (30代男性、救命救急)
    • その他

    • コロナ診療交付金 (50代男性、一般内科)
    • オンコール代がつくようになった (40代男性、在宅診療)
    • 主たる職場からの給料がコロナで減っていたが、戻った。 (40代女性、一般内科)
    • 働き方改革で残業代の支給が増えた (30代男性、消化器内科)
    • フリーランスに転向したため。 (30代男性、小児科)

年収が減った医師の理由

逆に年収が減った医師を対象に理由を尋ねた結果は、以下のようになりました(自由回答の一部を紹介)。

    • アルバイトを減らした

    • コロナの流行でスポットバイトを控えている (30代女性、消化器内科)
    • コロナで副業減 (50代男性、リハビリテーション)
    • バイトを減らした (30代女性、皮膚科)
    • コロナ禍でバイトを禁止された (40代男性、耳鼻咽喉科)
    • アルバイト先が1つ減った。 (50代男性、麻酔科)
    • コロナワクチン業務の臨時収入が減った

    • コロナワクチンのバイトを減らした (40代女性、小児科)
    • 新型コロナワクチン集団接種に行く回数が減ったことが大きい (50代男性、一般内科)
    • ワクチンバイトが減った (50代男性、呼吸器内科)
    • コロナワクチンバイトの単価減少 (60代男性、整形外科)
    • コロナのワクチン接種臨時収入が減った。呼び出し回数が減っている (50代男性、麻酔科)
    • 勤務先での患者数・業務量の減少

    • 分娩数の減少 (40代女性、産婦人科)
    • コロナによる病院収入の減少(と説明を受けてはいるが・・・)。 (70歳以上男性、血液内科)
    • コロナで患者減と診療減(手術終了) (60代男性、眼科)
    • コロナで受診する患者さん減少で雇い止めになった。 (50代男性、麻酔科)
    • 患者がへって手術がへった (40代男性、形成外科)
    • その他

    • 「働き方改革」という名の残業抑制策 (40代男性、心臓血管外科)
    • 体調不良のため、当直なしの週4日勤務の病院へ転職したから。 (50代女性、精神科)
    • 新型コロナ感染症関連の補助金が減り、それに伴う特別手当が減ったこと。 (50代男性、一般内科)
    • 定年後の再雇用のため (60代男性、精神科)
    • 国立病院機構の規定(卒後41年目は医師手当てが0円になる) (60代男性、呼吸器内科)

年収や勤務環境を改善するために医師が実施している取り組み

自身の年収や勤務環境を改善するために取り組んでいることについて医師に質問したところ、以下のような自由回答が寄せられました。

    • アルバイトでの収入を増やす

    • アルバイト情報を閲覧、良い条件のアルバイトがないか見ている (40代女性、一般内科)
    • 単価の高いバイトへの乗り換え (20代男性、放射線科)
    • 医師求人サイトで条件の良いバイトをさがす。 (30代女性、一般内科)
    • 自院での年収アップは見込めないため積極的にアルバイトをする (50代男性、消化器外科)
    • できるだけバイトを入れる (30代男性、精神科)
    • スキルの習得・向上や資格取得

    • ニーズの高い分野の勉強をすること、仕事の幅を広げること (50代女性、精神科)
    • 専門医の資格を複数取得する。 (40代女性、精神科)
    • 産業医資格を取得したい (50代男性、一般内科)
    • 新しい手術技術の習得 (50代男性、整形外科)
    • サブスペ専門医取得を検討している (30代男性、精神科)
    • 勤務環境の改善のための取り組み

    • 積極的に有給をとる。給料が上がらないなら休みを多くとる。 (40代女性、病理診断科)
    • 自分の年齢を考慮して心身に悪影響を及ぼすような、不採算な医療行為、医療業務は断る。 (50代男性、一般内科)
    • 健康を優先して、働きすぎないように気をつけています。 (50代男性、麻酔科)
    • 年齢的な体の衰えをカバーするため、当直バイトはできるだけ避けている。 (50代男性、一般内科)
    • 収入を上げるよりも残業を少なくすることを心がけている (40代女性、一般内科)
    • 勤務先での収入増のための取り組み

    • 救急入院患者を出来るだけ多く受け入れ入院させている (40代男性、一般内科)
    • 集客力を高めるため、SNSマーケティングや人材交流会への参加をしている。 (30代男性、美容外科)
    • 専門外来を立ち上げた。 (50代女性、整形外科)
    • 患者数を増やして病院の収入を上げる。 (50代男性、整形外科)
    • 病院経営を学び、マネジメント改善に努めている (40代男性、呼吸器内科)
    • 転職活動

    • 現在は専門病院での研修中なので、そちらを卒業したら給与面でも良い病院へ転職したいと考えてます。 (40代男性、神経内科)
    • 条件のいい転職先を探している (50代男性、腎臓内科)
    • 来年度から転職する予定 (30代男性、消化器内科)
    • 他にいい条件の勤務先がないかエージェントに聞いている (30代女性、人工透析科)
    • 各種転職サイトに登録している (30代男性、放射線科)
    • 開業/フリーランスへの転向

    • 開業して今の職場を退職予定。 (30代男性、小児科)
    • 開業準備をしています (30代女性、その他診療科)
    • 開業の勉強をしている (40代男性、形成外科)
    • フリーランスになった (50代男性、麻酔科)
    • フリーランスに転向し、給与とQOLの良い案件を選び、リスクヘッジのために複数の勤務先と契約している。 (30代男性、小児科)
    • その他

    • 節税対策に副業で個人事業主になっています (50代女性、眼科)
    • 自宅の近くの診療所でのアルバイトをはじめ、ゆくゆくそちらをメインに変えようと思っています。 (50代男性、麻酔科)
    • 投資と医療以外の副業 (40代男性、精神科)
    • RPAによる業務の効率化 (40代男性、放射線科)
    • クリニック院長を勇退し、産業医のみでゆったりと趣味を生かして生きていく。 (70歳以上男性、眼科)

医師の年収は安定しているようで、アルバイト・時間外の量などによって変動しやすい面もあります。場合によっては身を削るような働き方もできてしまうので、ときには収入と自身の体調や家庭、将来的なキャリアなどを総合的に点検して、バランスを整えていくのも大切なことかもしれません。

 

【参考】回答者の属性

調査概要

調査内容 2022年の医師の年収に関するアンケート調査
調査対象者 株式会社メディウェルに登録している医師会員
調査時期 2022年10月18日~2022年10月28日
有効回答数 2,250件
調査公開日 2022年12月14日

 

年齢


回答者の年齢

 

性別


回答者の性別

 

診療科


回答者の診療科

 

地域


回答者の地域

 

 
<注>
[1] 医師の年収データとして用いられることの多い厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、アルバイトや副業が含まれていないため、医師の年収の情報としては不十分なものになると考えられる。実際に令和3年賃金構造基本統計調査で算出される医師の年間給与(賞与含む)は1,378万円となっており、本調査での主たる勤務先のみでの年収の中央値と近しい金額になっている。