麻酔科医師の年収はどれぐらいなのでしょうか?また、年齢と性別などの要因でどの程度変わってくるのでしょうか?株式会社メディウェルのサービスを利用して転職した医師の年収データ1,901件(全診療科計)をもとに、全診療科の医師の年収と比較してみましょう。
目次
麻酔科医師の年収は平均値で1,449万円、中央値で1,500万円。女性医師が多く平均年齢が低い中でも全診療科と同等の結果
麻酔科の医師の年収は下表のようになっています。
平均値で1,449万円、中央値で1,500万円と、平均値、中央値ともに全診療科とほぼ同じという結果になりました。
しかし、全診療科に比べて麻酔科医師では平均年齢が41歳と低く、また出産や育児などで勤務日数や時間に制限を設ける場合も多い女性医師の割合は48.8%と高い傾向にあります。
つまり、年収が低くなるような要因があるにも関わらず、麻酔科医師の平均年収は全診療科と同等になっており、年齢・性別で区切った場合の平均年収は全診療科に比べて高いことが想定されます。
麻酔科医師の男女別の年収では、男性医師は全診療科より若干高く、女性医師は全診療科とほぼ同等の傾向
男女別での麻酔科の医師の年収を全診療科と比較したデータは下記のようになっています。
男女別では、麻酔科の年収は男性医師で平均値1,607万円、中央値1,600万円と全診療科に比べて30~40万円ほど高く、女性医師では平均値1,282万円、中央値1,320万円と、全診療科と特に変わらない結果となりました。
一方で、男女ともに麻酔科医師では平均年齢が全診療科に比べて低いことから、医師年数が少なくても相応の収入を得やすいと考えられます。
年齢別では、男女ともに40代・50代で年収はあまり変わらない
年齢別での麻酔科医師の年収は下表のようになっています。
60代男性の麻酔科医師の平均年収の2,043万円は対象数が少ない(N<3)ため参考値程度です。30代~50代に着目すると、40代・50代の麻酔科医に関して男性は1,650万円強、女性は1,450万円弱となっており、40代と50代の間で年収があまり変わっていない状況となっています。
麻酔科医師の年収分布、最も多いのは1,200~1,400万円。2,000万円以上は全体の8.7%
麻酔科医師の年収分布は以下のようになっています。
麻酔科医師の年収で最も多いのは、1,400~1,600万円で26.8%となっており、次いで1,200~1,400万円で17.1%となっています。高年収の麻酔科医の割合を見ると、1,800~2,000万円が13.4%、2,000万円以上が合計で8.5%となっています。
麻酔科で年収2,000万円可能な医師の求人も。病院によって手術の内訳や当直の有無などは異なる
現在募集中の麻酔科の求人を検索すると、最大で年収2,000万円以上も可能な求人は各地に見られます(2019年2月26日時点)。以下に掲載中の求人例をいくつか紹介します。
<北海道・病院>
・年収1,000~2,500万円
・手術件数:150~250件/年
・手術内訳:脳神経外科
・週4日勤務相談可能、当直月4回
<神奈川県・病院>
・年収1,700~2,200万円
・手術件数:2,400件/年
・手術内訳:消化器外科、整形外科、血管外科 他
・週5日勤務、当直無し
<千葉県・病院>
・年収1,500万円~2,000万円
・手術件数:130件/月
・手術内訳:整形外科、外科、泌尿器科 他
・週4.5日勤務、当直無し
<静岡県・病院>
・年収~2,200万円
・手術件数:600件/年
・手術内訳:整形外科
・週4日勤務、当直月4回
<大阪府・病院>
・年収1,500~2,000万円
・手術件数:60件/月
・手術内訳:整形外科7割、外科 他
・週5日勤務(週4日相談可)、当直無し
※閲覧時期によっては、既に募集が終了している場合や募集条件が変更されている場合があります。予めご了承ください。
上記の例に見られるように、麻酔科の年収2,000万円以上の求人でも、手術件数やその内訳、当直体制などは病院によって異なってきます。麻酔科医師が実際に求人を探す際には、給与面だけでなく、術前術後管理の対応やオンコール頻度などを事前に確認することも重要になってきます。
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調査内容 | 医師の転職後の年収(全診療科と麻酔科医師との比較) |
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調査対象者 | 株式会社メディウェルのサービスを利用して転職した医師 |
調査対象時期 | 2014年1月~2018年12月 |
調査件数 | 1,901件(うち麻酔科82件) |
調査公開日 | 2019年3月1日 |