精神科医師の年収はどのぐらいなのでしょうか?また、年齢と性別などの要因でどの程度変わってくるのでしょうか?株式会社メディウェルのサービスを利用して転職した医師の年収データ1,901件(全診療科計)をもとに、全診療科の医師の年収と比較してみましょう。
目次
精神科医師の年収は平均値で1,468万円、中央値で1,402万円。全診療科と比べると年収の低い医師が多い傾向に
精神科の医師の年収は下表のようになっています。
平均値で1,468万円、中央値で1,402万円と、平均値、中央値ともに全診療科の医師に比べると、精神科では年収の低い医師が多い傾向にあるという結果となりました。
精神科の場合、週4日勤務といった勤務時間・日数の調整をしているケースや、転職時に年収よりも精神保健指定医の取得を優先するケースも多いため、その分、年収が低くなっている可能性が考えられます。
精神科医師の男女別の年収では、男性医師は全診療科に比べ低いが、女性医師では平均値1,321万円、中央値1,324万円とやや高い結果
男女別での精神科の医師の年収を全診療科と比較したデータは下記のようになっています。
男女別では、精神科の年収は男性医師で平均値1,527万円、中央値1,500万円とやや全診療科に比べて低いものの、女性医師では平均値1,321万円、中央値1,324万円と、全診療科よりも若干ながら高いという結果となりました。
精神科医師は、年収面で男女間の差が比較的少なく、その分、男性医師の場合でも柔軟な働き方がしやすいという面もあるのかもしれません。
年齢別では、男性では60代、女性では50代で最も年収が高くなる傾向に。60代男性の精神科医師の平均年収は1,939万円
年齢別での精神科医師の年収分布は下表のようになっています。
男性では60代、女性では50代で最も年収が高くなる結果となりました。最も年収の高かった60代男性の精神科医師では、平均年収が1,939万円となっています。
精神科医師の年収分布、最も多いのは1,200~1,400万円。2,000万円以上は全体の8.7%
精神科医師の年収分布は以下のようになっています。
精神科医師の年収で最も多いのは、1,200~1,400万円で26.0%、次いで1,400~1,600万円で20.0%となっています。高年収の精神科医の割合を見ると、1,800~2,000万円が8.0%、2,000万円以上が合計で8.7%となっています。
精神科で年収2,000万円可能な医師の求人は幅広い地域に存在。条件として精神保健指定医が重視される傾向
現在募集中の精神科の求人を検索すると、最大で年収2,000万円以上も可能な求人は全国に見られます(2019年2月25日時点)。以下に掲載中の求人例をいくつか紹介します。
<北海道・精神科病院>
・年収1,800~2,200万円
(精神保健指定医必須)
・週5.5日勤務、当直月4回
・外来・病棟管理
<神奈川県・精神科病院>
・年収1,300~2,000万円
(精神保健指定医の場合:1,600万円~)
・週4日勤務、当直月4回
・外来・病棟管理
<埼玉県・精神科病院>
・年収1,600万円~2,200万円
(精神保健指定医必須)
・週5日勤務(週4日相談可)、当直月4回
・外来・病棟管理(内科の合併症は内科非常勤医が対応)
<大阪府・精神科、療養病院>
・年収900~2,000万円
・週4日勤務、当直無し
・外来・病棟管理(精神科急性期対応あり)
・精神保健指定医取得可能
<鹿児島県・精神科病院>
・年収1,500~2,000万円
(精神保健指定医の場合:年収1,900万円~)
・週5日勤務、当直無し
・外来・病棟管理
※閲覧時期によっては、既に募集が終了している場合や募集条件が変更されている場合があります。予めご了承ください。
上記の例に見られるように、精神科の求人では精神保健指定医の有無が、年収などの条件やそもそも勤務可能かどうかといった点で重視される傾向にあります。特に1,800万円や2,000万円といった高年収の実現を将来的に希望する場合には、精神保健指定医の取得が重要になると考えられます。
精神科に関するその他の求人検索や転職に関する情報は、下記も合わせてご確認ください。
調査内容 | 医師の転職後の年収(全診療科と精神科医師との比較) |
---|---|
調査対象者 | 株式会社メディウェルのサービスを利用して転職した医師 |
調査対象時期 | 2014年1月~2018年12月 |
調査件数 | 1,901件(うち精神科150件) |
調査公開日 | 2019年2月25日 |