「経験すると世界が広がる」「最重要な目的をはっきりさせる」…転職未経験の医師へ、経験者からのアドバイス(自由回答)

転職は無理にしなくてもいいが、経験すると世界が広がるのも事実。(30代男性・救命救急、転職2回)」
心を病む前に、逃げる勇気を持ってください(29歳以下男性・麻酔科、転職1回)」
転職に際して最重要な目的をはっきりさせること。(60代男性・一般内科、転職5回以上)」
トライアル勤務を必ず希望すること(50代男性・精神科、転職5回以上)」

2018年11月~12月に実施した医師のアンケートでは、医師の転職活動やその結果に関する満足度は約9割となっており、多くの医師が転職して「よかった」と考えていることが窺えます(参照:医師に自由な転職は難しい?医師531名への最新アンケート結果)。

転職を経験した医師にとって、未経験の医師に伝えたいこととは何でしょうか?同アンケート調査での「今まで転職を経験したことのない医師へのアドバイス」(自由回答)への回答は、「特にない」の15件を除き96件集まりました。分類すると、下表のような内訳になっています。

転職未経験の医師へのアドバイス

以下、その96件の自由回答の内容を紹介します。

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今まで転職を経験したことのない医師へのアドバイス(自由回答)

  • <転職するタイミング>

    • 転職は最小限にした方がいい。プロ野球のフリーエージェントと同じで、ここぞというタイミングで一回限りのつもりで。(60代男性・その他診療科、転職5回以上)
    • チャンスなんて自分でつかめばいい。無駄なことはないね。下手な鉄砲も数打ちゃあたる。(60代男性・検診・人間ドック、転職5回以上)
    • とりあえず転職してみたら?(30代男性・一般内科、転職4回)
    • 今の職場の状況が改善されなければ、希望の職場に出会えるまで転職すべきです。(60代男性・婦人科、転職1回)
    • 不満をエネルギーに出来る転職なら良いと思う(60代男性・眼科、転職1回)
    • あせらずに、ちょっと時間をかけて考慮するとよい(60代男性・脳神経外科、転職4回)
    • 20代、30代なら先輩諸氏の助言に従うのが良いと思います。40歳を過ぎたら、自分の考えを優先させた方が良いと思います。(60代男性・救命救急、転職1回)
    • 納得のいくところに勤めるのが一番。我慢して残っても労使ともに為にならない。(40代男性・一般内科、転職3回)
    • やってみれば良い(40代男性・一般内科、転職2回)
    • 転職は無理にしなくてもいいが、経験すると世界が広がるのも事実。(30代男性・救命救急、転職2回)
    • 自分にとってより良い環境を求めることを諦めず、チャレンジするべき‼️(50代女性・一般内科、転職3回)
    • 職場の不満が解消される気配がなかったら、迷いは不要。(50代男性・婦人科、転職3回)
    • 過酷な職場環境に耐える必要は全くない。(50代男性・消化器内科、転職5回以上)
    • 単純に転職に向いている、向かないという要素もありますし、そもそも転職が必要となる人と不必要な人がいます。自分の生き方や目標などをしっかり把握していけばその辺りの答えが出てくるのではないでしょうか。(30代男性・形成外科、転職1回)
    • 現状に不満があるならやってみるのも手かと思います。(30代女性・その他診療科、転職1回)
    • 心を病む前に、逃げる勇気を持ってください(29歳以下男性・麻酔科、転職1回)
    • 今の職場に不満があるようなら怖がらす、転職にトライすべき(60代女性・婦人科、転職1回)
    • 待てば海路の日和あり(60代男性・一般外科、転職1回)
    • よく考えること。(60代男性・消化器内科、転職3回)
    • すぐに飛びつかないことですね。(60代男性・整形外科、転職4回)
    • 焦らない。(50代男性・精神科、転職3回)
    • 飛び込んで行く勇気。(60代男性・老人内科、転職4回)
    • 最後は違う世界に踏み込む勇気があるかどうかです。医師として働けるなら路頭に迷うことはないでしょうし。(40代男性・循環器内科、転職4回)

    <希望の整理・伝え方・条件交渉>

    • 希望の順に 整理しておくこと(60代女性・一般内科、転職2回)
    • 意外とスムーズに進むことが多いので、悩まずに希望は全て伝える方が良い。(40代男性・泌尿器科、転職2回)
    • 出来る事と出来ない事をはっきりと言うこと(50代男性・一般内科、転職3回)
    • 年俸か月給かをはっきりさせる、なおかつ初回の給料額をはっきりさせる(50代男性・消化器内科、転職3回)
    • 譲れない部分ははっきりしておくこと。妥協しないこと。(40代女性・皮膚科、転職2回)
    • 何処に行っても良い面や悪い面はそれなりにあります。何をどこまで許容して、何が絶対に譲れないかは明確にしておくべきです。(30代男性・循環器内科、転職5回以上)
    • 下手に出ないこと(60代男性・消化器内科、転職5回以上)
    • 常にアンテナをはっておくこと。条件は十分確認しておくこと。希望ははっきりと先方に伝えて、文章等での合意をもらうこと(50代男性・小児科、転職1回)
    • 転職に際して最重要な目的をはっきりさせること。(60代男性・一般内科、転職5回以上)
    • 同上 ※前の質問への回答:契約を詳細に把握(40代男性・形成外科、転職1回)
    • 収入だけでなく職場環境、通勤、学会出席(ついでに行楽)等の条件も重要(70歳以上男性・一般内科、転職1回)
    • 事前に希望書面を事前に出しておくことが大切(60代男性・脳神経外科、転職2回)
    • 給与条件が、税込みか、手取りか、確認すること。(50代男性・産科、転職2回)
    • 妥協すべきところは妥協し、譲れないところは譲らない。そうしないときっと後悔して長続きしないと思う(30代男性・小児科、転職2回)
    • 善意の自己開示(50代男性・緩和ケア、転職5回以上)
    • 前述の通り。 ※前の質問への回答:口約束ではなく細かい条件まで書面に残す大切さを感じた。(50代男性・救命救急、転職1回)
    • 希望は客観的に伝える(70歳以上男性・整形外科、転職1回)

    <転職への心得>

    • 前向きな転職を(60代男性・整形外科、転職2回)
    • 拘りを捨てる。(60代男性・一般内科、転職4回)
    • 人生は人それぞれです。一つのことを突き詰めるのもよし、一度しかない時間で色々なことに挑戦してみるのもよし、過去は成功であろうが失敗であろうが学びの機会として、自分の描いている夢に向かって歩みを進めましょう。(50代男性・一般内科、転職2回)
    • 転職も最終的に自己責任だと思います。(50代女性・精神科、転職3回)
    • 専門スキルあるいは全般的な技術で勝負するのかの覚悟(60代男性・一般内科、転職1回)
    • 身任せ(50代男性・小児科、転職5回以上)
    • 自分を信じて歩む 他人任せにしない(50代男性・整形外科、転職2回)
    • 金より仕事内容が重要(70歳以上男性・消化器外科、転職5回以上)
    • 大したことではない(50代男性・一般内科、転職5回以上)
    • 収入よりもやりがいで決めよ(60代男性・消化器内科、転職2回)
    • 医局の人事では、意に沿わないことがあったとしても基本的には医局に守られている部分があるように思います。自分のことは自分で責任を取る、というスタンスと、今まで積み上げて来た立場は一度離れて新たにスタートする気持ちを持って転職されるのが良いのではないかと思います。私自身は大学病院を中心に働いて来たので、知らず知らずのうちに上から目線でものを言うようになっており、悪気はなく言った言葉や説明が、患者さんにとってはきつく感じられたり、不快に思われたことがありました。(40代女性・形成外科、転職1回)
    • お金より体が大事(60代男性・一般内科、転職4回)
    • 自分の借りたい事、に拘るのが大切かと(60代男性・病理診断科、転職1回)
    • 人間万事塞翁が馬。ライセンスさえあればなんとかなります。(50代男性・婦人科、転職2回)

    <転職先の情報収集について>

    • 次の職場の情報をできるだけ収集する。(40代男性・病理診断科、転職1回)
    • 必ず見学をすること(40代男性・脳神経外科、転職2回)
    • 実際にその施設で働いている医師からの声や情報をできる限り集めることも大切だと思います(50代男性・小児科、転職5回以上)
    • 一度、現場を見に行ってほしい。患者の振りでも、お見舞いの振りでもいい。私は産業医をしているので、会社を見に行く。昼休憩、朝の通勤時間がいい。通えそうか、交通の便は、社員の顔色は?一度見ておくと、俄然面接がいい答えができる。(40代女性・一般内科、転職2回)
    • 転職先について出来る限り情報を集める事が重要(50代男性・一般内科、転職5回以上)
    • 働き始めるまで分からないこと(人間関係など)は仕方ないと思います(40代女性・小児科、転職1回)
    • トライアル勤務を必ず希望すること(50代男性・精神科、転職5回以上)
    • できれば試用期間で勤務してから契約したほうがいいと思います(50代女性・整形外科、転職4回)
    • 事前の情報収集が必要です。(50代女性・精神科、転職5回以上)
    • 勤務先を調べることも大事ですが、転居先の住まい環境もよく調べてください。(60代男性・一般内科、転職2回)
    • 入って仕事を一緒にしてみないと分からない事が沢山ある。あまり大きい期待はしない方がいい。(50代女性・小児科、転職2回)
    • 転職自体、そう難しいことではないが、実際働いている者からの情報は沢山得るべき。(30代男性・神経内科、転職1回)
    • 経営者の素性は調べること(70歳以上男性・一般内科、転職5回以上)
    • 実際の勤務している医師の意見を聞く(60代男性・消化器内科、転職1回)

    <転職にあたって身につけておきたい知識・経験・実績>

    • 不動産の勉強(30代男性・救命救急、転職3回)
    • しっかり自己研鑽すること(40代男性・皮膚科、転職1回)
    • ヘッドハンティングされるだけの実績をつくるのがベスト(50代男性・その他診療科、転職1回)
    • やはり大学などで一定の教育を受け、臨床経験を積んでから、より小さい組織で働くべき(60代男性・形成外科、転職2回)
    • 専門医資格など必要な資格は早めにとっておくこと エージェントを選ぶこと(60代女性・精神科、転職4回)
    • スキルを磨き、専門を極める事(50代男性・麻酔科、転職3回)
    • 労働法をよく勉強すること。(50代男性・麻酔科、転職5回以上)

    <紹介会社の利用に関して>

    • エージェントさんに頼むほうが、より具体的に話が進むと思います。(40代男性・老人内科、転職4回)
    • 仲介業者は多数あり担当と合わなければ迷わず他の担当者を探すべき(30代男性・心臓血管外科、転職1回)
    • 仲介業者さんにはいってもらうこと(30代女性・麻酔科、転職1回)
    • 上記 ※前の質問への回答:あまり動いてくれない業者は早くに見切りをつけ、別の業者に依頼or自分で動く、極力早目に動く(40代男性・一般内科、転職5回以上)
    • 紹介会社は1社じゃなく複数に頼んだ方が良いと思う。本当に酷い担当者がいるという事を常に念頭に置いておいた方が良い。(50代女性・在宅診療、転職4回)
    • 人材派遣会社のしっかりとした担当者に巡り会える事(50代男性・消化器内科、転職2回)

    <退職に関して>

    • 転職活動以上に退職活動が重要だと思います。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科、転職2回)
    • 後腐れない様に、前の施設ともうまくやっていける様な転職が良い(50代男性・一般内科、転職2回)
    • 立つ鳥跡を濁さず(50代男性・循環器内科、転職2回)
    • あせらずに、円満退職することが大切(50代男性・整形外科、転職1回)

    <その他>

    • 転職後の前病院の悪評と、頻回な募集、業績悪化をみれば自分の偉さがわかる(50代男性・一般内科、転職2回)
    • どこもあまりかわらんかな(40代男性・脳神経外科、転職5回以上)
    • 医師免許というセーフティネットがある分他の業種より大分恵まれています。転じて臨床以外での医師資格の使い道に目を向けて見ると、案外面白いことがいろいろあるものです。(40代男性・小児科、転職5回以上)
    • 転職後に技術力が上がることも多いです。(60代男性・一般内科、転職5回以上)
    • 絶対に利用しては行けない。 ※前回転職方法「インターネット上の求人サイトで求人情報を確認し直接問い合わせた」(50代男性・一般外科、転職4回)
    • いいとこないですよ(50代男性・その他診療科、転職5回以上)
    • そこの病院の実情は働いてみないとわからないが、経営者(院長あるいは理事長)との面談で、力になってあげたいと思うところに就職したほうがよい。(50代男性・泌尿器科、転職3回)
    • 決断したら行動は計画的に迅速に。(50代男性・一般内科、転職3回)
    • 面接時から非常識な言動をとる医療機関に従って我慢して働いても、転職歴が増えるだけです。(30代女性・精神科、転職4回)
    • 配偶者のパワーバランスは実家との距離に比例する(40代男性・精神科、転職1回)
    • 隣の芝は青くない(60代男性・病理診断科、転職5回以上)

 

調査概要

調査内容 医師の転職に関するアンケート調査
調査対象者 株式会社メディウェルに登録している医師会員、および株式会社Medpeerに登録している医師会員
調査時期 2018年11月28日~2018年12月25日
有効回答数 531件(うちメディウェル会員431件、Medpeer会員100件)
調査公開日 2019年3月15日

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