転職経験者の医師へのアンケートで「前回の転職活動でやっておいてよかったことや、未経験の医師に勧めたいこと」(自由回答)への回答は、「特にない」の30件を除き91件集まりました。内容別では下表のようになっています。
以下、その自由回答の内容を紹介します。
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前回の転職活動でやっておいてよかったことや、未経験の医師に勧めたいこと(自由回答)
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<転職にあたって身につけておきたい知識・経験や資格・人とのつながり等>
- しっかり自己研鑽をして業績をあげること(40代男性・皮膚科、転職1回)
- 不動産の知識(30代男性・救命救急、転職3回)
- よそ様から誘ってもらえるように 日常の実績を積み上げる(50代男性・その他診療科、転職1回)
- 大学医局にいる間に専門医をとっておくこと。(30代女性・腎臓内科、転職1回)
- 学会で会った先生に名刺をいただいたら、「お礼のメール」をしておく。また学会で会うことがあるときに、相談をすると、色々な体験談が聞けてものすごく励まされました。(40代女性・一般内科、転職2回)
- 色んなところでバイトしてると良いと思う(30代男性・一般内科、転職4回)
- 専門医の取得、大学での診療経験(60代男性・形成外科、転職2回)
- 様々な人との繋がりを大事にすること。(40代男性・小児科、転職5回以上)
- 要求されるスキルの準備(60代男性・一般内科、転職1回)
- どんな些細な事でも後々に役立つことがあるので無駄にしない。取得できる資格は早めに取得しておく。(40代男性・循環器内科、転職4回)
- 普段から仕事を世話してくれそうな人脈を築くこと(40代男性・一般内科、転職3回)
- 資格の取得。(60代男性・整形外科、転職4回)
- 技術はできるだけ習得しておくこと。(60代男性・一般内科、転職5回以上)
- 恩師には連絡を絶やさない(50代男性・循環器内科、転職2回)
- 留学のような転職で、医局に入る前から将来的にしようと決めていた。なので手術を他人よりなるべく多くこなすようにしたり、参加できるワークショップは極力参加して、退局までに効率良く過ごせました。専門を決めた時に将来具体的に何をしていくか明確な目標を立てる事が必須だと思います。それができない人は医局にいようといまいと何も成せない人が多い印象です。(30代男性・形成外科、転職1回)
- 産業医資格を取得しておけば良かった。(バイト生活となった時若干有利)(40代女性・耳鼻咽喉科、転職1回)
- 指定医取得していたこと (60代女性・精神科、転職4回)
- 総合診療のキャリアーが有利(70歳以上男性・一般内科、転職5回以上)
- 専門医、指導医資格(50代男性・一般内科、転職5回以上)
- 専門医の取得。(70歳以上男性・脳神経外科、転職3回)
<転職先の情報収集について>
- 知人に転職先を当たってみること(60代男性・眼科、転職1回)
- 病院訪問してどんな感じの職場か知っておくようにすること。(60代男性・一般内科、転職2回)
- 下見に行った時、タクシーの運転手さんに評判を聞いた。(60代男性・一般内科、転職4回)
- 自分で集められる情報は、しょせん限られている、ということ(30代男性・救命救急、転職2回)
- 事前の情報収集が必要だと思います。(50代女性・精神科、転職5回以上)
- 経営陣の調査は必須です。(50代男性・消化器内科、転職5回以上)
- 病院見学(40代男性・消化器外科、転職1回)
- 入局するさいに先輩医師からの依頼を聞く際には十分に注意(40代男性・整形外科、転職1回)
- 勤務時間や勤務地が希望の範囲に収まるのであれば、多少希望とはズレる求人でも検討した方が良いこともあると思います。意に沿わないところでも、何かしら参考になったり今後のキャリアを考える上で糧となる経験ができることもあります。(40代女性・形成外科、転職1回)
- 情報集め(60代男性・一般外科、転職1回)
- 入職前は良い話ばかり聞かされてしまうので、実際の評判等を周囲の医師や実際に勤務経験がある方から、現場の実際の声を聞いた方が良いです。(30代男性・循環器内科、転職5回以上)
- 勤務条件や報酬のみで勤務先を選ばないほうが良い(50代男性・泌尿器科、転職3回)
- 事前の病院見学。地域(県)が変わる時にはその土地の医療情勢(地元の大学医局は力(実力)があるかどうか)を把握すべき。(30代男性・神経内科、転職1回)
- 納得するまで面接や問い合わせをして良かったと思う。(30代男性・心臓血管外科、転職2回)
- 仕事の詳細。医師の負担が過剰。(60代男性・老人内科、転職4回)
- 複数の求人から選び、見学や面接に行くこと。(50代女性・一般内科、転職3回)
- 勤務条件を、吟味してから、次のステップに進んで欲しい。(50代男性・産科、転職2回)
- 新しい職場の環境をよく調べておくこと。(60代男性・消化器内科、転職3回)
- インターネットで複数の転職サイトに登録することにより自分に一番最適な職場が見つかった(60代女性・婦人科、転職1回)
<条件の確認・交渉>
- 契約に書かれていない勤務に対する、対価および契約内容(50代男性・消化器内科、転職3回)
- 契約書の相互確認は事前に行う。(40代男性・消化器内科、転職2回)
- 当直を何歳までおこなうか(50代男性・産科、転職1回)
- 細かい条件を確認する。(50代女性・老人内科、転職1回)
- 治療が難しいと言われている疾患の治療(40代女性・精神科、転職3回)
- 契約を詳細に把握(40代男性・形成外科、転職1回)
- 事前に希望書面を事前に出しておくことが大切(60代男性・脳神経外科、転職2回)
- 労働契約書を作成しない求人先は、好条件でも、速やかに採用する気はなく募集広告を掲げているだけの医療機関もあるため次へ移ることを勧めます。職歴に穴が開かないよう転職を目指すと、足元を見られ、勤務地や勤務開始日を決めなかったり、給料を値切ったりした契約話が舞い込みます。2ヶ月くらい転職に穴が開いても仕方がない覚悟で、初めから悪条件の職場を選ばないことも、転職を繰り返さない上で大事かもしれません。(30代女性・精神科、転職4回)
- 給与、待遇の確認(50代男性・婦人科、転職2回)
- 条件面で妥協しないこと(30代男性・精神科、転職1回)
- 給料交渉(50代男性・小児科、転職5回以上)
- 雇用契約違反に対する対応を明確にする。(50代男性・麻酔科、転職5回以上)
- 契約はしっかりと(50代男性・救命救急、転職2回)
- 相手方医療機関がどの程度熱心に話を進めてくれているかをきちんと精査すればよかった(40代男性・精神科、転職1回)
<紹介会社の利用に関して>
- 会社は一つに絞る(30代男性・緩和ケア、転職1回)
- 言いにくいことは、仲介業者の方に言っていただけたので助かった。(40代女性・皮膚科、転職2回)
- 転職会社の言うことを鵜呑みにしない(40代男性・一般内科、転職2回)
- 仲介業者さんに入ってもらった方が良い(30代女性・麻酔科、転職1回)
- 業者さんの言うことを鵜呑みにせず、部長医師に勤務条件をきちんと確認すること。事務長と部長医師の意思疎通がなされていないことが多い。また、転居してからこんなはずではなかったということが多いので、転居は長く勤務できると思った後のほうが良い。(50代女性・整形外科、転職4回)
- 紹介会社に複数登録して比較するのがいいと思いますす。(30代女性・その他診療科、転職1回)
- 紹介会社をあまり信用しすぎないこと。担当者の言葉に流されないこと。自分の意志を貫くこと。(50代女性・在宅診療、転職4回)
- 複数の紹介会社に登録すること、希望の優先順位をしっかりと考えておくこと(途中で変更になった場合も躊躇せずに伝えること)(30代男性・小児科、転職2回)
- 十分に時間のゆとりを持って根気よく話し合う(30代男性・心臓血管外科、転職1回)
- 人材派遣会社がもっと内部事情を知るべきです(50代男性・消化器内科、転職2回)
- 非公開案件が多いので、業者さんに頼んでよかった(50代男性・小児科、転職1回)
<希望の整理・伝え方・自己PR>
- 何をやりたいのか、自分でしっかり考える事(60代男性・病理診断科、転職1回)
- 自分ができる内容を詳しく説明する。(40代男性・老人内科、転職4回)
- 出来る事と出来ない事をはっきりと言うこと(50代男性・一般内科、転職3回)
- 希望する待遇等(給料、定期昇給の有無、当直回数、学会費や学会出張について等々)についてはきちんと伝え、納得して転職するのが肝要です。(50代男性・一般内科、転職2回)
- 自分自身のPR(40代男性・脳神経外科、転職2回)
- メールでのやり取り等は迅速な対応が望ましいと思う。(40代男性・泌尿器科、転職2回)
- 信頼し、誠実な情報開示を行うこと(50代男性・緩和ケア、転職5回以上)
- ウソはダメですね(60代男性・婦人科、転職1回)
<退職に関して>
- 引き継ぎ資料の作成は後ろ指ゆさされないようにしっかりと作成。味方になるスタッフとの信頼関係をしっかり保っておくこと。(40代男性・精神科、転職4回)
- 円満退職が必ずしも良いことでは無い。悪意がある人が満足する結果というのは悪意にそったこと。(50代男性・消化器内科、転職3回)
- 退職する際は患者や他の職員に迷惑・・・など忖度せず、ずばっと1,2ヶ月前に退職に意向を伝えるようにすべきだと思います。半年以上前に決まっていても、伝えずに1,2ヶ月前に言ったほうが良いです。(30代男性・内分泌・糖尿病・代謝内科、転職2回)
- いつも、有給を取らず最後まで働いており、せっかく長期の休みが取れるチャンスでもあるので休む事ができればよかった(50代男性・一般内科、転職2回)
- 医局での自分の仕事を引き継げる相手をきめてから医局に辞める話をだすほうがスムーズに辞められる。(29歳以下女性・皮膚科、転職1回)
- 勤務先をスムーズに辞めること。(50代男性・婦人科、転職3回)
- あせらずに2年かけて円満退職した。(50代男性・整形外科、転職1回)
- 退職の意向は出来るだけ早期に伝える。(50代男性・一般内科、転職3回)
<その他>
- 前々回の転職経験、後輩とのコミュニケーション(60代男性・整形外科、転職2回)
- 自分の可能性を信じて、どのような環境でも生き抜く力と精神を養うことでしょうか。(50代男性・一般内科、転職2回)
- 結局、病院はどこも一緒かな?(40代男性・脳神経外科、転職5回以上)
- 医局とは違う繋がりが出来る(50代男性・精神科、転職1回)
- もっと笑って生きろ。やりたことやればいいんだ。(60代男性・検診・人間ドック、転職5回以上)
- 思い切って行動する。(40代男性・病理診断科、転職1回)
- 二度と利用しない。 ※前回転職方法「インターネット上の求人サイトで求人情報を確認し直接問い合わせた」(50代男性・一般外科、転職4回)
- バイト先であったので、仕事内容がスムーズに進められた。(50代男性・消化器内科、転職5回以上)
- 自分を信じて歩む 他人任せにしない(50代男性・整形外科、転職2回)
- できるだけ早くからの活動。(50代男性・一般内科、転職4回)
- まあゆっくり待つ(50代男性・精神科、転職3回)
調査概要
調査内容 | 医師の転職に関するアンケート調査 |
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調査対象者 | 株式会社メディウェルに登録している医師会員、および株式会社Medpeerに登録している医師会員 |
調査時期 | 2018年11月28日~2018年12月25日 |
有効回答数 | 531件(うちメディウェル会員431件、Medpeer会員100件) |
調査公開日 | 2019年3月15日 |
関連情報