年収と待遇から考える小児科の開業とは

開業医か勤務医か

現在、日本の小児科医、特に勤務医の小児科医に関しては、長時間の労働からくる待遇の問題や、年収の関係で、開業への道を模索する方も多いようです。
では実際に小児科を開業した場合の待遇や年収は、勤務医と比べ、どこまでメリットがあるのでしょうか。

年収で見た時の開業医と勤務医

現在の年収
<表1>小児科医の現在の年収についてのアンケート(日本小児科学会発表・第2回全国小児科医師現状調査報告書より抜粋)
現在の勤務体系
<表2>小児科医の現在の勤務体系についてのアンケート(日本小児科学会発表・第2回全国小児科医師現状調査報告書より抜粋)

小児科医の平均的な年収は1000万円前後と言われています。
世間一般的にも、勤務医よりも開業医のほうが高年収であるという認識です。
小児科を開業されて、経営が軌道に乗れば、当然勤務医よりも高年収が期待できます。早い段階から年収で1500万円以上を狙う場合は、やはり開業の選択をする他はないでしょう。

ただし気をつけなければならないのは、開業医の方が勤務医よりも高年収であるという報告のほとんどは、事業主としての借入金について計上されていない数字がほとんどです。つまり、あたかも年収が2~3倍になるという風潮ですが、その中から開業資金の返済をしなければいけないケース等が多いので、一概に全ての開業医が、最初から勤務医よりも年収が増えるかといえば、それは間違いと言えるでしょう。

小児科開業医の待遇とは

待遇面についてですが、開業医と勤務医ではどのような違いがあるでしょうか。
まず勤務医の場合ですが、病院によって救急や当直などの関係で、非常に長時間拘束される可能性があります。また、月間の休日もかなり少ないようです。その分、万が一自分が休まなければいけない時でも、組織として機能していますので、他の医師が交代してくれたり、保証や福利厚生を受けられたりという利点があります。

一方開業医の場合、ある程度は自分自身で休日や実労働時間は調節することが出来ます。そういった面は開業医の強みです。
ただし、開業医の場合、自分自身が経営者ですので、当然事情があって休診した場合など収入はありません。また、福利厚生というものは基本的にありませんので、自分が小児科医として何を重視するかによって判断が別れる所でしょう。

“開業=自営業”ということ

ここまで述べた通り、開業とは、単純に“自由”になり“年収が上がる”わけではなく、自由と年収を手に入れるために、小児科医としてではなく、自営業者として成功することが必要です。そのためには、当然医師としての知識や技術だけではなく、経営者としての能力が重要になってきます。

開業するためのポイント

では実際に小児科を開業するにあたって、大事なポイントをいくつか挙げていきたいと思います。

まずは“口コミ”を意識することが重要です。小児科は、当然子どもが利用する事になりますが、子どもが利用するということは、必然的に、その子どもの母親が病院を選ぶことになります。小児科の近所での評判や口コミ、スマートフォンや携帯を使って集めた情報を基に病院を選ばれる母親が多いので、そのあたりを意識した開業準備が重要です。

病院の立地については、その地域の特性などにもよりますが、出来れば住宅街や大型マンションなどが隣接するような場所で、駐車場などもスペースがあった方が良いでしょう。

また、昨今では診療の待ち時間というものが大きな問題になってきています。特に小児科については、子どもの診療に予想外の時間がかかることや、俗にいうモンスターペアレンツの増加などにより、待ち時間を短縮するためのシステムや工夫に力を入れることも重要な課題です。

小児科の開業に関しては、地方や設備にもよりますが、4000万円以上はかかると考えてよいでしょう。

開業ではなく転職という手も

様々なリスクを抱える開業ですが、当然成功した時には、年収・待遇共に良くなることでしょう。しかし、開業に関してはかなりの金額がかかります。軌道に乗ったとしても、開業のための借入金などの返済にしばらくは追われるというケースがほとんどのようです。

勤務医の方が、現状の年収や待遇を少しでも良くしたい場合、無理に開業ではなくても、転職という選択も十分に有効な手段です。
病院によって当然年収や待遇は違いますし、将来的に開業を目指すとしても、より良い環境で臨床経験を積み準備をすることはとても重要で意味のある事です。

開業にせよ転職にせよ、間違いたくない、失敗したくないと誰もが思うことであると思います。現状からの転職ということであれば、間違いなくメディウェルが力になれます。
残念ながら、全ての希望が満たされる転職はそう多くはありません。また、一見好条件の求人も、実際の環境がそうでないことがしばしばあります。
個人ではなかなか確認や交渉がしづらいことだからこそ、メディウェルのコンサルタントが間に立ち、希望条件の交渉を代行し、働きやすい環境作りのサポートをいたします。

年収や待遇を良くするために、果たして“開業医”なのか“勤務医”なのか、是非一度考えてみてください。

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